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99人の壁対策?! 時代ごとのムーブメント~グループサウンズ、フォーク、アイドル、シティポップからサブスクまで~

ココロノート Vol.9
先日、父が運転している車に乗っていた時、南こうせつさんが在籍していたフォークグループ、かぐや姫の「赤ちょうちん」という曲が流れてきました。

雨がつづくと 仕事もせずに
キャベツばかりを かじってた
そんな生活が おかしくて
あなたの横顔 見つめてた


引用元:かぐや姫「赤ちょうちん」より 
作詞:喜多條忠,作曲:南こうせつ

「この歌詞、なんだか悲しくなってくるよー切なすぎるわー😭」
「でもそれだけでも十分幸せな時代だったんだよなー。あの頃は10円でお菓子を買えるだけで(…以下割愛)」
と父は言っていました。

小さい頃から歌謡曲がずっと流れているような我が家でしたんで、小さい時は、「いい曲だけど、しんみりしてなんか悲しい歌詞だな…」って思って聴いていたのですが、今聴くと、時代を反映した誰もが共感できるあの時代の生活感溢れる歌詞だったんだなと違って聴くことができるようになりました。

で、ふと。
いつの時代もその時の世相が曲に反映されてるんだなあってことに思い至りました。
わたくし、ナカニシがこの世に生を受けて45年。この業界の片隅に身を委ねること27年になりますが、いい機会なので、今一度ここでこの40~50年の音楽シーンを整理してみようと思います。
初めに断っておきますが、専門的な用語のことなどは正直いって私もよくわかっていません😅ですので、難しい用語は出てきませんから気軽にご覧ください。

■60年代
▼グループサウンズ(GS)
ザ・スパイダース、ザ・タイガース、ザ・カーナビーツ、クレイジーキャッツ、ザ・ドリフターズなど…
アメリカではオールディーズ、モータウンが流行っていて、イギリスではビートルズ、ローリング・ストーンズ、ザ・フーのようなブリティッシュビートが出てきていた頃、日本はGSブーム。
父が好きでよく歌っていたので、私もあとから色々聴いてみましたが、質感がすごくかっこいいんですよね。
イヤホンで聞くと、なんだかライブハウスで聞いてるような親近感がたまらない。4つの音と声、シンプルに「あなたが好きだ!」と愛を伝える時代。

■70年代
▼フォーク、歌謡曲、演歌
井上陽水、荒井由実(松任谷由実)、風(NOT 藤井風) 、アリス、かぐや姫 、さだまさし、山口百恵、藤圭子、岩崎宏美etc…

アコースティックギターをメインに、
さらに身近な生活感や別れなどを描いた景色が見える歌詞が多い気がします。ちょっとサイケデリックでもあり、今聴くと艶っぽく、女性は芯が通ったイメージの歌手も多い印象です。
ヒットチャートには演歌もアイドルに交じって入っていました。今でも聴いたことのある演歌も多くありますね。津軽海峡冬景色とか矢切の渡しとか。

■80年代
▼シティポップ(AOR)
大瀧詠一、カルロス・トシキ&オメガトライブ、角松敏生、村下孝蔵、徳永英明など…
今、若い世代に流行りのシティポップ!
このころのいうシティポップは「アダルト・オリエンテッド・ロック」俗にいう「AOR(Adult-oriented Rockの略)」というテイストだったと認識していますが、この時代がシティポップと定義しているニュアンスと今のシティポップのニュアンスはちょっと違う気がしているのですが、また近いうちに気が向いたら別途探ってみようと思います。

▼アイドル
松田聖子、中森明菜、小泉今日子、田原俊彦、近藤真彦、少年隊、光GENJI、C-C-B、チェッカーズetc…
女性アイドルは可愛いだけでなく歌唱力も抜群!アイドル=群像、私たちが理想とするものを兼ね備えていて、「私もあんなふうになりたい!」と思うようなキラキラが溢れていました。中でも、松田聖子さんと中森明菜さんは白と黒のような真逆のイメージでしたが、どちらも女子が憧れる女性でした。
(ちなみに私は小学生の時に、雑誌に載ていた中森明菜物語という漫画をみて、友達と中森明菜物語を再現して遊んでました笑)
またこの時代は作詞家・作曲家がいて、小泉今日子さんなんかは、THE ALFEEの高見沢さんが曲を書いていたり、松本隆さん、筒美京平さん、来生えつこさん、来生たかおさんなど、書く曲書く曲ヒットを飛ばす、メロディメーカーは最重要人物。作詞作曲家はアイドルたちにとって重要なパートナーだったんだなあと思います。

▼バンドブーム
ザ・ブルーハーツ、ユニコーン、BOOWY、X JAPAN、ジッタリンジンetc…
おだやかな70年代サウンドに比べて、スピード感が違う!ものすごくガツンと頭を殴られたような衝撃。でもメロディアスなのはやはり日本特有。
いわゆる『いかすバンド天国』通称"イカ天"などが流行っていた時代に数多くのバンドが排出されました。わたくし個人的には、ザ・サーフコースターズがめちゃめちゃ好きでした…(今でも好きです🏄)

■90年代
▼ビーイング系
B’z、ZARD、T-BOLAN etc…

T-BOLANといえば、「離したくはない」や「じれったい愛」などヒット曲はたくさんありますけど、「JUST ILLUSION」「Lovin'You」「BOY」とかめちゃくちゃいい曲がほかにもあるのでぜひ一生のうちに1回は聴いて欲しい…聴いて…

▼渋谷系
フリッパーズギター(小沢健二さんと小山田圭吾さんのユニット)、カヒミ・カリィ、spiralLife etc…


SpiralLifeが出た時は、2人組で斬新だなって思いましたが、B’z、ゆず、KinKi Kids、MY LITTLE LOVERなどの2人組も90年代に登場してました。
この辺りから、日本の音楽の形がさらに多様化して「J-POP」が確立された気がします。

▼ビジュアル系
L'Arc〜en〜Ciel、JanneDaArc、LUNA SEA、黒夢、マリスミゼル、ラクリマ・クリスティなど
80年代後半のバンドブームの最中にX JAPANが出てきて、いわゆるビジュアル系が増え始めましたが、90年半ばになると、ビジュアルだけではなく、バンドとしての実力を見て欲しいという、ビジュアル系と呼ばれることを嫌うバンドも反面して多く出てきたようにも思います。
ですが、ビジュアル系と言うだけあって、自己プロデュース力が高く、見た目は勿論ですが、サウンドがメロディアスなのも特徴ですね。
ファンのノリ方で"捧げ系"と言うのがありました。((👐))

■2000年代
▼ギターロック系
BUMP OF CHICKEN、アジアンカンフージェネレーション、KANA-BOON…

いわゆるロキノン系と呼ばれる、この頃から大型夏フェスなんかもメジャーになってきて、80年代とは一線を画すギターロックバンドがこの頃メキメキ目立って増えていました。
一方で、EXILEのようなダンスを見せるグループや、AKB48やももクロのような会いに行けちゃうアイドル(80年代には考えられないですね!)や、K-POPグループもメキメキ出始めました。

■2010年代
▼ボカロ系、動画系
ハチ(米津玄師)、初音ミク…

今でこそ普通になりましたが、画期的な登場でした。
2000年も10年経ち、1家に一台パソコンがある時代に。2000年問題(カレンダーなど一斉に年数が変わるのでバグなどのトラブルがないか、システム関連のお仕事をされてた方は徹夜で見守ったというお話をよく聞きます。)
も乗り越え、家にPCがある時代になったからこそ生まれた文化ですよね。

▼2020年代 サブスク時代
Official髭男dism、King Gnu、YOASOBI、藤井 風…

一家に1台どころか1人で何台も持てる時代に…家でも外でもどこでもドアのようにスマホがあれば曲を素人でも作れる時代。
誰もが音楽や動画を配信できるようになった中、やっぱりCDが売れている人は根本的に曲が良い。
ヒゲダンや藤井風のように、今までのコード進行のセオリーを自己昇華して「この流れが気持ちいいな」という「感覚」を持っている人が増えています。このコード進行じゃなきゃダメだ!と怒られることがない自由な時代。ただ転調するだけでなく、心地よいコード進行に着地していくサウンドは、長年音楽をやっている数々のミュージシャンも唸って羨望のまなざしを向けるほどに。そんな耳の肥えた(超えた?)新感覚ミュージシャンが数多く輩出されています。「令和概念ぶっ壊し世代(仮)」って名付けようかしら笑。

このように、あくまでワタクシ、ナカニシの個人の見解でありかなり偏った感覚ではありますが、ざっくりこんな感じでだいたいのブームが起こっていたのかなーと思っています。
その中でも上にも書きましたが、最近、シティポップが若い世代に再燃していますね。
火付け役でもある韓国のDJ Night Tempoさん。Clubhouseでもメロウな80年代シティポップを毎夜かけて、このコロナ禍に安眠をもたらしてくれていますが、そんなNight Tempoさんが監修したコンピレーションが出ています。

通して聞くと、80年代って、随所にラグジュアリーというか、オシャレさがあります。またみずみずしく透明感に溢れています。
70年代の四畳半フォークから、ガラッとフローリングやダンスフロアを思わせるような、脱却感。
明らかに時代の音が変わったと比べて順に追って聴いてみると分かります。
キラキラが音に詰まっていて豊かさを感じますね。
それにしても「シティポップってなんぞや?」と思いますが、この辺また何かの折に探れたら探ってみたいなあと思ってます。(とか言いながら探れなかったらごめんなさい。)
ってここまで書いていて、音楽年表が欲しくなってきました😅
まだまだここでは紹介しきれない音楽いっぱいあるなあ。

紹介しきれないといえば、山野楽器では「ザ・定盤」という日本や海外の音楽で「これを聴いておけば間違いない!」という、いわゆる「定番もの」のCDを集めて展開しているのですが、その教科書的な冊子が発行されていたことがありました。細かく年表とか書いてあってすごく勉強になるんですが、残念ながら今は廃刊になっちゃいまして…

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(2008年4月発行。内容は今と異なり、若干古いですが、今でも聴かれるスタンダードな曲が洋・邦問わず紹介されています。)

これがまた本当によくできた冊子なんですよ、販売してもいいぐらい…(発行当時は無料配布していました。)
ためになる音楽の豆知識がたくさん書かれていたので、こちらでもその中からちょっとずつ紹介していこうかしら。なんて思っています。
そしてここで蓄えた知識は、いつか活かされるとよいのですが…😎

と思っていたら、活かす機会がやってきました!
2020年8月8日放送の『真夏の音楽SP』、2021年3月6日放送の『春の音楽SP』に続き、ブロッカー(壁の人)として参加させていただいたフジテレビ『超逆境クイズ!99人の壁 音楽SP』に山野楽器から4名参戦する機会がやって参りました🔥
音楽回が大変好評らしく、今週末6/12(土)に第3回目の音楽スペシャルがオンエア!

深く狭く知っているほうが強いのか、浅く広く知っているほうが強いのか?
知っているはずのあの曲が、どれだけすぐ閃いてパッと出てくるのか?
幅広い知識はどう活かされるのか?

上に書いたような「ザ・定盤」的な内容から、「ドラマソング」果ては「サブスク」まで
毎回、番組もかなり幅広く音楽にまつわるクイズを用意されています。

壁側の方が、ある意味抜き打ちテスト笑。
サブタイトルも音楽のプロをやっつけろ…と言われてますが、壁の人たちは、まったく真っさらな状態で挑んでるので、ぜひそのあたりにもご注目してご覧いただければ面白いかもしれないですよ😄
(ブロックする方も、周りから「しっかり答えてブロックしてこいよ!」という、無言のプレッシャーがあったりなかったり…笑)

今回は「平成・令和」「ドラマソング」「アニメソング」などがテーマとなっていて、どのあたりの範囲がでるのかは、テレビでお確かめいただくとして😄
小さい時に、クイズドレミファドンが大好きで毎回見ていたので(お手つきの時にする❌のマスクを真似して書いてたことがあるぐらい笑)
大変光栄に思いつつ、
私もまた次も呼んでいただけるように、これからも精進します💪✨
そしてこれだけは任せて!!というのを見つけたいなあ(まだ見つけとらんのかいというツッコミはさておき)

みなさんはどの時代、どのジャンルがお得意ですか?
得意ジャンルがあるってほんとにカッコイイです!何事も極めるって凄いことですよね。
99人の壁のチャレンジャーのみなさんもホントに楽しそうで羨ましいです!
「好き」の武器があるって、いいなあ。

ノートの片隅で二朗さんに愛を叫ぶスタイル笑。

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(仲西)

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