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自然環境 カミとのかかわり

「健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべての面で満たされた状態にあること(日本WHO協会訳)」
とWHOは定義しています。
これは近代医学が寄って立つところの前提を乗り越えた、素晴らしい叡智と哲学的背景から導き出されたものですが、観音整体ラボでは「健康」のさらに上位の概念として、「健全」であるということを想定し、そこへ到達することを目指しています。

健全であるとはどういうことか?
それは、人間の全ての面やレベルにおいて健康であること。
肉体レベル、精神レベル、社会レベルで満たされていることに加え、魂レベルや霊的レベルでも満たされた状態を指しています。

つまり、1998年の執行理事会で提案された、新しいWHO憲章の健康の定義
Health is a dynamic state of complete physical, mental, spiritual and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity.
「健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、霊的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた動的状態にあること」
と一致します。

WHOではこの改正案を総会で審議した結果、「現行の定義が適切に機能しており審議の緊急性が他案件に比べ低い」ことから採択はせず、事務局長預かりとしましたが、この提案こそ全ての人類が目指すべき健康状態の到達点として当を得た素晴らしい定義だと、観音整体では考えます。
日本語ではマインドもスピリットも、「精神」という1語で間に合わせていますが、英語では思考や意志、理性など日常使用しているココロの働きを指すmindに対して、ココロの奥深いところに宿っている本質的な高次の精神をspiritと呼び分けています。
スピリットを「精神」以外の日本語に置き換えるとすれば、「霊的なココロ」または「魂」と言えるでしょう。
マインドの奥底にあって、そのヒトの本質を形作っている部分を、スピリットとして区別しているのです。

一人一人のヒトはスピリットを通して、家族や仲間など他の人々や人類全体、そして大いなる自然や宇宙そのものの意識とつながっていると、古今東西あらゆる文化や社会においての伝統的な智慧は語っています。
表現の仕方はそれぞれの文化で異なりますが、スピリットレベルでは全てのヒトや生き物などの存在は、一つのところに“在る”と言います。
その意味で観音整体では、スピリットのことを「カミ」とも呼びます。
これは「自然=カミ」という日本古来の考えからの呼び方であって、特定の宗教団体や組織が絡んでいるわけではありません。

世界各地の伝統医学やホリスティック医学では、人間はボディ、マインド、スピリットの統合体として考えられています。
伝統医学的な「健康」は、肉体レベル、精神レベル、魂レベルという3つのレベルの共存共栄で成り立っているのです。
観音整体の言葉で言うと、カラダとココロ、カミの共存となります。
ここにさらに新しい視点として、WHOが言うところの「社会=ヒト」を加えて、これら4つのレベルから健康を考え、健康の統合体である「健全」を目指していきたいと思います。

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