砂糖を加える簡単さと、甘さを引き出す難しさ。甘酒のお話。
老舗味噌店の甘酒の素。
「おそらく年始のイベントで甘酒が配られるんだろうな。」
そんな事を思わせる注文が、年末になると多くなります。弊社では、主に米麹で作られる甘酒の素の販売を行っています。甘酒って、どうしても「酒」という文字が入るので「アルコール入ってない?」と聞かれてしまうこともしばしば。
甘酒にも色々種類がありまして、米麹を原料に作られる甘酒や、酒粕を使用する甘酒。酒粕で作る甘酒などなど。米麹で作られる甘酒は、もちろんアルコールなんかは入っていないので、お子様でもお楽しみいただけますし、車を運転する方でもお楽しみいただけます。
弊社で販売している甘酒美人(あまざけびじん)は、お米、米麹、食塩のみで作られている甘酒なので、酒粕どころかお砂糖も使用していません。
江戸から続く小川屋味噌店で作られる甘酒美人は、砂糖を使わずお米の甘みを引き出した甘酒で、召し上がる際は約2倍に希釈していただくと、美味しく召上がれます。
砂糖を使用していないから。とよく誤解されてしまうのが、「砂糖を使わないんだから、砂糖を使用しているものより安いんでしょ。」と。
いえ。砂糖を使用しない場合、その甘さを引き出すのに時間がかかるもので、その甘さを引き出す技術と時間に価値がある。そしてその甘さこそが甘酒の魅力でもあると思います。甘いものがいいから。と砂糖を加え甘みを感じさせるのは簡単です。
米麹の甘酒は、簡単にいうとお米または米麹と種麹にお湯を加え、60℃前後に保つようにすると、米のデンプン質が糖に変化していきます。この発酵による甘さの引き出し方に時間をかけることで、お米本来の甘さが感じられるようになるのです。
ここの発酵に時間をかけなくても良い製法が、砂糖を加えてしうまう事でもあるんです。
なので、砂糖を使用してないからといって、すべてがいい甘酒なのか。というとそう言うわけでもありません。甘みが薄く、ちょっと酸味のような味わいを感じる甘酒もあったりします。
この発酵にしっかりと時間をかけて作られている甘酒が「甘酒美人」でもあります。まずは、「お米の甘みって、どんな感じだろう。」と、その甘さに意識を集中して楽しんでみるのもいいかもしれませんね。
甘酒美人の楽しみ方
甘酒美人のお召し上がり方は、いたって簡単です。お鍋に甘酒美人とお水を入れていただきます。この時の割合は1対1くらいの割合で大丈夫です。
気をつけるポイントとしては、火にかけたお鍋に甘酒の素を入れてしまったり、お水を加える前に甘酒の素を火にかけてしまう事です。
別に悪い事ではないのですが、火が入って少し甘酒が焦げついてしまうと、色味が茶色がかってしまい、本来のしろーい綺麗な色合いが楽しめなくなってしまいます。
急がずゆっくりと温めることで、甘酒の本来の味わいがお楽しみいただけます。ぜひ参考にしてみてください。
と言うことで、本日は甘酒美人のお話でした。