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がん様々 24 術後、入院中に腕があがる方法

がん患者による、がん患者のための
がん治療マニュアル


4章 ワクワクして受けた手術

転移なし、手術へ

9月1日(金)
抗がん剤治療後の検査結果を聞きに行きました。

転移なし。
しかし、術後に聞いたことですが、私のしこりさんのサイズは抗がん剤で小さくなることはなく、まだら模様のように撃退されたようでした。触った感じでは、厚みは確実に薄くなっていました。

もしサイズが小さくなっていたら、手術で胸を開いてから部分切除か全摘か決める予定でしたが、それはできないサイズだったので、この時点で全摘&リンパ廓清が決まりました。

手術日は、9月28日。入院日は、前日の27日。

病院の帰路、気持ちはもう手術へ移行していました。
なんだか部分切除って中途半端だよなぁ、と感じていたので、乳がんとしては大きな手術になったことで、少しワクワクしていました。

なぜかというと、部分切除だとその手術までの感覚しか経験できないけれど、全摘なら経験できる幅が広がるからです。
術後の大変さとしても大きい経験ができるので、宝を得たような気持ちでもありました、経験は宝です。

私の治療経験は、自分だけのためのものではなく、人と共有するためにあると思っています。この宝物を自身だけでもっているのはもったいないと思うのです。
私の喜怒哀楽の哀は、もしかしたら人より盛り上がりに欠けるのかもしれません。

抗がん剤とステロイドが抜けて、徐々に通常の筋肉状態になっていきました。
抗がん剤との戦いのためにアミノ酸が使われたり再生しにくくなっていた全身の筋肉、生活しているだけで脚は筋肉痛になりました。

生活するだけで筋肉痛になるということは、生活するための筋肉も戦いのために減少していったということでしょう。
抗がん剤中に足りなくなったアミノ酸やタンパク質を、筋肉たちからもらっていたのでしょう。
寝起きは筋肉が動きにくいから、生活筋が落ちた筋肉では、起きて30分くらいはペットボトルのふたさえ開けられない状態でした。

自分の身体だけでは、がんと戦え切れず、抗がん剤に頼り、こうして逆に体の一部は抗がん剤治療を助けていたのだなぁ、と感動していました。

プロとしてこだわった術後の体勢

入院での当事者研究は、リハビリのスタートレベルをあげること。

乳がんの手術をされた方は腕が上がりにくくなることが多いのですが、お客様でもそのような方がいらして腕が上がらなくなる構造が分かっていたので、私が考える腕が上がるようになるリハビリを実証したかったのです。

それをA先生にご相談したら承諾してくださったので、入院して早速、準備をはじめました。
入院中、病院の私のメモ欄にはA先生から、「リハビリは自分でする」というような内容が書かれていたそうです。柔軟な対応に感動しました。

まずは、術後に部屋へ戻ってきたとき朦朧としている可能性があるため、寝かせてほしい体勢をシーツにテープで描きました。まるで殺人現場のように。使うグッズも揃えました。

リハビリのポイントは、術前の入院前からはじめるこ事です。そして、手術翌日から自力のリハビリをはじめます。

その成果を纏めた資料をココに掲載します

この資料の内容を行った乳がん手術(全摘、部分切除)経験者は、今のところ皆さん、退院時には腕が上まで上がり、回せるようになっています。

入院中、筋肉がさらに落ちていきました。完璧にサルコペニアになりました。
入院階が上の方だったので、脚と体幹のリハビリとして病院の階段を一日一往復しようと考えていたのですが、建物内でそれを安心してできる階段がなく、できませんでした。

極力歩いてはいましたが、筋力を維持するにはほど遠い量で、だんだんと脚力だけでしゃがみ立つ筋力がなくなり、腕の支えと「よっこいしょ!!」という掛け声がないとできなくなりました。
術後の回復も筋力勝負なので、入院中の運動量は思ったより少なく、甘かったです。

これは危機!!

退院してからの私は、術後リハビリは絶対ですが、他はまず、この脚力を戻すことに集中しました。
動かすだけでは効率が悪いです。エネルギー確保のため、生物博士であるお客様からアドバイスいただいた「イミダペプチドQ10」を摂ることにしました。栄養の登場です。

実験研究するときは実験したいモノ以外を摂るのはやめる、実験したい商品一本にしぼる、が私の研究の際のモットーです。
私が手にしたのはコレでした。

イミダペプチドQ10は、大阪大学発のバイオベンチャー企業が厚生労働省の疲労研究において、疲労改善が科学的に立証された機能性成分「還元型コエンザイムQ10」と「イミダゾールジペプチド」の2つをコラボさせて作り上げたドリンクです。

人が生きる上で、なくてはならないエネルギーのATP(アデノシン-3-リン酸)は、あらゆる生命活動の根源で、細胞内にあるミトコンドリアという小さな器官で作られています。

ミトコンドリアでATPが生産される時に、まずなくてはならないのが還元型コエンザイムQ10です。
この還元型コエンザイムQ10は加齢や疾病で体にストレスが掛かると不足するため補充する事が大切で、体内に還元型コエンザイムQ10が十分あれば疲れにくいと言われています。

ところが、還元型コエンザイムQ10は油にしか溶けないので油と一緒に、食後に摂取しなければ吸収されにくいという問題があります。
このドリンクには、日本の企業が独自開発した、いつ飲んでも吸収され、通常の約3倍の高い吸収率が得られる水溶化還元型コエンザイムQ10が使われています。

イミダゾールジペプチドは、鳥や回遊魚が長い距離を移動するのに必須の成分で、私たち人間でも自律神経中枢を含む脳と主要な骨格筋に豊富に含まれ、疲労をおさえていることが知られています。
しかし、体内のイミダゾールジペプチドは充分でなく、還元型コエンザイムQ10と同様に補充する事が大切と言われています。

教えていただいた2つの機能性成分が十分量入ったこのドリンク。
飲み始めてからの身体は、動かしやすくなるのがすぐに分かりました。筋力再生のためのサポートをしっかりしてくれていました。


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