山崎亮

studio-L代表。コミュニティデザイナー。社会福祉士。 建築・ランドスケープ設計事…

山崎亮

studio-L代表。コミュニティデザイナー。社会福祉士。 建築・ランドスケープ設計事務所勤務を経て、2005年にstudio-Lを設立。主な著書に『コミュニティデザイン』『地域ごはん日記』『縮充する日本』『ケアするまちのデザイン』など。動物陶芸が好きです。

マガジン

  • 百冊挑戦

    • 42本

    2021年の一年で、読んだ本を百冊挑戦しようというグループです。 今田素子、山崎亮、嶋田洋平、筧裕介、林千晶の5人で挑戦します。

最近の記事

『新版:生きのびるためのデザイン』が出版されました。

デザインに携わる人はもちろん、デザインに興味があるという人も読んだほうがいいと信じている本がある。それが『生きのびるためのデザイン』だ。 大変光栄なことに、その新版に解説を書かせてもらえることになった。そこで改めて本書を最初から最後までじっくり読んでみた。読後の感想は「デザイナーとしてすべきことは、今もこの本のなかに書いてある」というものだった。 著者のヴィクター・パパネックについて、デザイン関係者に聞いてみると「知ってるよ」という返事が多い。ところが、実際に最初から最後ま

    • なんとまぁ、もったいないことでございます。

      note、なかなか更新できていません。SNSが多すぎるのかもしれませんw。Twitterは10年前くらいからアカウントに入れなくなっているのでやっていませんが、それ以前にFacebookと連動させる設定にしたので、たぶん今でもFacebookに記事を投稿するとTwitterの僕のアカウントがつぶやいていると思います。それに対してどんな反応があるのかは、もはや僕には見られないのですが。。。 で、50歳になるようなオッサンがよく使っているのはFacebook。ただし、これもコロ

      • インテリアに関する本

        インテリアに関する本のなかでも、僕が好きなものを以下に並べておきます。1つ目だけは熱く語ってますが、2つ目以降も好きな本です。 ▼『LIFE MEETS ART』 建築とランドスケープのデザインを学んできたから、デザイン史についてはちょっと詳しい。様式主義や帝冠主義というのがどういうもので、だから「北欧風」とか「イタリア式」とかいう言葉がデザイナーたちの間でどういう評価になっているかを知っている。それを乗り越えるためにモダニズムが何に挑戦し、何と闘ってきたのかも学んだ。そ

        • 12月に読んだ本

          百冊挑戦の最終月。1年間で百冊読もうという挑戦は目標を達成したのか。順に冊数を記してみよう。1月は9冊。2月は8冊。3月も8冊。4月は9冊。5月は8冊。6月は7冊。7月は10冊。8月は3冊。9月は12冊。10月は3冊。11月も3冊。そして12月は3冊。合計冊数は83冊。100冊は到達せず!後半の失速が著しい。コロナパンデミックの勢いが弱まったのと並行して、各地でのワークショップや講演が再開されたというのが大きな影響を与えている。自宅でじっくり読書するための時間がじわじわと削ら

        『新版:生きのびるためのデザイン』が出版されました。

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        • 百冊挑戦
          42本

        記事

          11月に読んだ本

          今月は大阪日本民芸館で開催されている「三代澤本寿」展に影響されたのか、民藝、型絵染、松本市にまつわる本を多く読んだ。結果は3冊。1ヶ月の読書数としては3冊というのが心地よい冊数なのかもしれない。そんなふうに考え始めている自分がいる。 ▼『型絵染:三代澤本寿』 民藝の型絵染作家として有名なのは芹沢銈介。その弟子は何人かいるが、有名なのは柚木沙弥郎。御年100歳の現在も活発に製作を続けているという。その柚木は高校時代を長野県松本市で過ごしている。その松本には、柚木より10歳以

          11月に読んだ本

          10月に読んだ本

          9月は張り切って読んだのだが、10月はまた停滞してしまった。年間に100冊読もうとすると、1ヶ月に8冊か9冊は読まねばならないはずなのに。今月は3冊。そろそろ終りが見えてきた。100冊、達成できる気がしないw。 ▼『被抑圧者の教育学』 パウロ・フレイレが書いた本書は、ワークショップ界隈では比較的有名な本だ。教育関係者の多くが知っている本でもある。アクティブラーニングとか、対話的な学習ということについて意識的な人は読んだことがあるだろう。 翻訳は、何度も改訂されているからだ

          10月に読んだ本

          9月に読んだ本

          先月はひどかった。1ヶ月に読めた本が3冊だったのだ。これには言い訳がある。併読していた本が10冊近くあって、そのいずれも読了できていなかっただけなのだ。苦しい言い訳だ。そんな言い訳、無くてもいい。無くてもいい言い訳をわざわざ引っ張り出してきたのはなぜか。今月は、併読していた本も含めて大量に読んだぜ、と言いたいからだ。その数、堂々の12冊! ▼『コンヴィヴィアリティのための道具』 とにかく読みにくい文章だ。原文に関係代名詞と形容詞が多いのか、長い形容が続く。主語と述語が離れ

          9月に読んだ本

          8月に読んだ本

          年間に100冊の本を読もうという意気込みで始まった「百冊挑戦」。月に8冊か9冊のペースで読み進めば目標到達という計算だ。これまで、写真集を眺めるだけという本も含めて、なんとか1ヶ月に8冊ほど読んできた。ところが今月はどうしたことだろう。3冊しか読めていない。3冊である。月末になって読んだ本を数えてみて震えた。何があったのか。お盆休みが長すぎたか。いや、長すぎれば長過ぎるほど、本を読む時間はあったはずではないか。アマゾンプライムビデオやネットフリックスを観すぎたか。連続もののド

          8月に読んだ本

          7月に読んだ本

          「百冊挑戦」も折り返しを過ぎた。後半6ヶ月の始まりである。毎月9冊を目標にしてきた読書だが、今月はなんと10冊も読めた。とはいえ、うち2冊は漫画なのだが。いずれにしても、目が文字を追えるようになってきた。途中、目の筋肉痛になった。眼球が痛いのである。失明の予兆かなと思ったのだが、よく考えてみると1ヶ月に10冊分も文字を目で追うことがほとんどない人生だった。久しぶりに重い荷物を運べば腕や腰が筋肉痛になる。久しぶりに大量の文字を置い続ければ眼球が筋肉痛になるのだろう。そう思い込む

          7月に読んだ本

          6月に読んだ本

          1月から始まった「百冊挑戦」。いよいよ前半の最終月である。前半が終わるということは、この段階で50冊に到達していなければ「百冊挑戦」が順調とはいえない。ところが、怖くて数えられない。たぶん足りていないw。でも気にしない。「読まねばならない」ということになると、読書が楽しめないからだ。楽しめないと続けられない。続けられないと、「百冊挑戦」すら挑戦しなくなる。それは嫌だ。だから、「冊数」は届いていなくても「挑戦」は続けたいと思う。 ▼『暇と退屈の倫理学』 「百冊挑戦」の仲間が

          6月に読んだ本

          5月に読んだ本

          4月から建築学部の教員になったので、なるべく建築系の本を読みたいと思っている。そう思って読書を続けたら、今月は2冊ほど建築系の本を読むことができた。やはり建築本はスラスラと読める。改めて、私はここが故郷なのだと思わせてくれる分野である。とはいえ、興味の対象は故郷の外に広がり続けている。いまは資本主義や民藝についての本に興味がある。外の分野の本を読むと、母国語ではない言語の本を読んでいるような気分になる。出てくる用語がいちいち分からないのである。でも面白い。新たな情報がどんどん

          5月に読んだ本

          4月に読んだ本

          4月は新たなことが始まる季節。しばらくお休みしていた大学での教育も、この4月から再開させることにした。今回は建築学部で教えるので、少しは建築系の本でも読みたいと思いつつ、なかなかそこにたどり着けなかった。今月は早々に9冊読破したのだが、そのなかに建築系の本は含まれていない。来月以降は少しずつ建築系を狙いたい。 ▼『ノルウェーの森(上)』 先月の「百冊挑戦」イベントで、仲間からオススメされたのが『ノルウェーの森』。あまりに小説が読み進められない僕に対して、村上春樹なら読める

          4月に読んだ本

          3月に読んだ本

          月に9冊が目標なのだが、今月もやはり遠く届かない。図録を眺めてなんとかしのごうと思う。 以下が今月読んだ本である。 ▼『リーチ先生』 九州の小鹿田焼の里から始まる物語。とても読み進めやすい。古風な文章表現も無いし、難しい漢字も登場しない。とにかくスラスラとテンポよく読み進められることに配慮された文章である。そして、各章の最後がものすごく盛り上がる。だから、次の章が読みたくて仕方なくなる。70ページほど続いた「プロローグ」の最後に「え?お父さんなの?」という驚き!1章の最

          3月に読んだ本

          2月に読んだ本

          2月も9冊読もうと思いながら過ごしていたはずなのに、月末を迎えるに当たりまだ数冊しか本が読めていない。きっと2月は28日までしかないからだろう。今月は仕方がない。目標を8冊にしておこう。とはいえ、読んだ本は数冊しかないのだから、あとはいつもどおり展覧会の図録とかアーティストの作品集を眺めることで8冊に算入させるしかあるまい。 ということで、2月の8冊を以下に記す。 ▼『本の読み方』 「百冊挑戦」における2月の課題図書。本を読むのが遅い私にも優しい「スロー・リーディングの

          2月に読んだ本

          1月に読んだ本

          年間に100冊の本を読もうと思うと、月に8冊は読まねばならないらしい。「百冊挑戦」の仲間たちとそんな話をしている。しかし、それを信じて読み進むと、8冊×12ヶ月で96冊。4冊足りなくなるw。この事実に最終月になって気づいたとしたら、12月は8冊+4冊で12冊も読まねばならないことになる。これは絶望的だ。 だから月に9冊読むことを目標にする。ということで、1月に読んだ本を以下に記す。 ▼『八木一夫展』 1981年に京都と東京で開催された八木一夫展の図録。現代陶芸の代表的な

          1月に読んだ本

          百冊挑戦

          僕はいくつかのコンプレックスを抱えている人間ですが、なかでも代表的なのが「本を読むのが遅い」というものです。本当に遅い。理由はいくつかあると思っています。まず、読んでいて思うところがあると赤ペンで傍線を引いたり、そこにメモを書き込んだりする。速読の方々に言わせると、これがダメなんだそうです。読書のリズムを損ねる。書き込んだって、どうせそれを見直すことはない。だったら読書のリズムを大切にせよ。そういうことなんだそうです。 でもやめられない。書き込んでしまうのです。とはいえ、別

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