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復職観察日記 #3

トップはこりんさんより拝借。
寒い日が続きつつ、そのなかでも気温の上下が激しく、変な気候だなと感じる今日この頃。
私が子どもの時、夏はこんなに暑くなかったし、冬はもっとちゃんとずっと寒かったけどな~
どうなる地球!?
なんて壮大な宇宙に思いを馳せながら、#3はじまるよ~

「教える」ってなんだろう?

私は夜間中学校に勤務している。
通って来られる生徒さんは人種はさまざまだが、基本的に大人。
なんなら私より年上の方のほうが多い。
10・20代の生徒さんもいるのだが…。
生徒さんそれぞれに事情があり、学校に行けなかった。そんな中で日本という国の一つの学校に皆さんがたどり着いたわけだ。
私たち教職員は「生徒ファースト」を掲げ、個別最適な学習の提供に努めている。
生徒の気持ちに応える、これが第一目標だ。

しかし…。
生徒の要求にどこまで応えるのかという問題は一般中学校とかわらない。
もっとも、一般中の場合は生徒というより家庭かも知れないが…。
夜間中学校には夜間中学校なりの難しさがある。生徒が大人であるだけに、「それはダメ」と感じたときの伝え方が難しい。
また、その生徒さんが外国出身の方ならなおさらだ。
母国では取るに足りないことでも、日本ではルールと行かないまでも暗黙のなんとやらで良しとされないこともある。
こんなエピソードがある。
若い教師にお見合いをセッティングしようとした生徒さんがいたそうで、その教師は断ったようだが、「はやく結婚して子どもを産みなさい」と迫っていたらしい。そして、そんなやりとりが続き、ある時急に「私がこれだけしてあげてるのに!」と怒ってしまったということがあった。
私の学年ではなかったため、私は直接関わってはいない。
しかし、言い方は気を付けたいものの明らかに大きなお世話である。
この件については、学年の主任が介入することで落ち着いたそうだが、自分だったらどうしただろうとも思う。

解決策の見出だし方

最近よく考えるのは、やはりどんなときでも「生徒ファースト」であるべきだなぁということ。
さきほどのことが私自身あるいは私が総務の学年で起こったらどうするか。
おそらくこう言う。
「本人は断っています。あなたはこの先生のためにと思ってしてくれているかも知れません。でも、それは自分のやり方を押し付けていると思われますよ。優しさからしてくれていることも、自分の思いだけが強いと、あなたが勘違いされて、損をしますよ。人にはそれぞれの人生がありますから、それを一緒に考えていきましょう。」

諭すように遠回しに、しかし毅然と言うだろうな。
私が勤めているところは、塾でも日本語学校でもない。
中学校なのだ。
ダメなことはしっかり伝えていくべきだと思う。
それがたとえ、自分より年上であってもだ。
ただ、精神疾患になる前のように細かいことをやたらと言うのではない。
その生徒さんが、損をしてしまう場合に伝えていくのだ。

これは大切な視点だ。
自分にとって、必要な視点であるように思う。


生徒に「教えてもらう」教師

一般的に教師は「教える立場」だが、「教えてもらう」ことの方が多いように感じる。
授業ならこう伝えた方が理解しやすい、生活では寄り添い方などなど。
枚挙に暇がないほどだ。
上から目線になれば、人の成長は止まる。
私はこの考え方を大切にしたい。
情けなくなんかない。
人は人のなかで成長するのだから。
失敗したっていいんだ。

なんてことが考えられるようになった、復職野郎の戯れ言である。
皆さん今年もありがとう。
良いお年をお迎えください。
ではまた次回。

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