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♯私を構成する100枚

「#私を構成する100枚」というお題を見つけました。最近聞いている音楽はいろいろと記事にしていますが、「過去こんな音楽を聴いてきた」をまとめて書くことは少ないのでいい機会だと思って書いてみました。

なお、今回のテーマは「オールタイムベスト100枚」ではなく「構成する100枚」。自分の音楽観に影響を与えたアルバムたちです。これらを聞くことで自分の音楽へのとらえ方が変わったり、新しいジャンルに出会えました。順番には深い意味はありません。全部が全部、今でも好んで聞くアルバムというわけではありませんが、出会った当時の僕にとっては衝撃だったのです。

なお、ベストアルバムも多めです。昔はストリーミングがなかったし、買えるCDには限界がある。キャリアがある(≒アルバム枚数が多い)アーティストの入門編として手軽だったんですよね。「そのアーティストの代表作」ではなく、僕との個人的な出会いとなったアルバムを選んでいます。マニアックなものからめちゃくちゃ売れたものまで、カッコつけずなるべく記憶に正直に選びました。

私を構成する100枚

各アルバム、簡単にコメントを。音源もYouTubeから1曲貼ります。

私を構成する100枚(順不同)

Iron Maiden - Live at Donington: August 22nd 1992

これは音源というよりライブビデオ(VHS)が衝撃でした。生まれて初めて見た大規模メタルライブ。「いつかドニントンでアイアンメイデンを観たい」というのが個人的な夢になり、昨年ついに叶いました(→関連記事)。


筋肉少女帯 - レティクル座妄想

筋肉少女帯から思春期に多大な影響を受けました。僕の人間観は大槻ケンヂと村上春樹と山田詠美で(半分くらい)できています。


Judas Priest - Metal Works '73-'93

僕にとっての「ヘヴィメタル」はこのアルバムによって定義づけられました。選曲も素晴らしくて、今でもJudas Priestの入門ならこのベストアルバムを勧めます。The Hellion ~ Electric eyeのオープニングはヘヴィメタル最良の瞬間の一つ。


Helloween - Keeper of the Seven Keys (Part 2)

ジャーマン・パワーメタルを強烈に焼き付けた名盤。Eagle Fly Freeの幻影を未だに追い続けている気がします。


Dream Theater - Images and Words

とにかく凄い音楽を聴いた、というのが第一印象。僕が複雑な曲構成と変拍子を多用する長尺の曲(≒プログレ)を本当に好きになったのはこのアルバムに出会ってからかも。


大槻ケンヂ - ONLY YOU

ジャパニーズアンダーグラウンドミュージックへの扉。このアルバムからアングラな音楽を掘り下げるようになりました。


橘いずみ - 太陽が見てるから

橘いずみが大好きでした。感情がものすごく籠った歌い方が好きになったのは橘いずみの影響。今でもこの曲を聴くと感情が動かされます。


The Wildhearts - Earth vs. the Wildhearts

Beatles Meets Metallicaと言われたザワイルドハーツ。とにかく多作なアーティストで、アルバム未収録の曲(しかも名曲揃い!)が入ったシングル盤をどんどん出すのでディスクユニオンで輸入盤を探し回っていました。


ムーンライダーズ - ムーンライダーズの夜

ふとディスクユニオンで出会ったアルバム。ここから邦ロックをムーンライダーズ中心に掘っていくことになります。「楽しくやろう今日ぐらいは」はブルーな一日を乗り切るパンチライン。


Jagatara - 裸の王様

大槻ケンヂの「ONLY YOU」から知ったじゃがたら。このアルバムの強靭なグルーヴにノックアウトされました。ここからフェラクティやザッパへつながっていきました。


Mr. Big - Lean Into It

みんな大好きMr.Big。僕も好きでした。このアルバムは改めて今聞いてもものすごくバランスがいいですよね。ハードさ、ルーツミュージック(ブルースやソウル)への根付き方、テクニック、すべてが一線級。


Bon Jovi - Keep The Faith

なんだかんだボンジョビ好きでした。このアルバムは洋楽の中で1,2を争うほど聞いたアルバムかも。今聞くと音が軽いんですが思わず口ずさみます。


クレイジーケンバンド - グランツーリズモ

たまたま学園祭で見かけたクレイジーケンバンド。当時横浜近辺に住んでいたので長者町とかなじみがある地名が出てくるのも面白かった。メジャーデビューアルバムとなった本作はひと夏のヘヴィローテーション。昭和歌謡への扉でもありました。


面影ラッキーホール - 代理母

面ラホ。何で知ったのかなぁ。インディーズマガジンだったかもしれません。歌詞がひどすぎて衝撃的だった。ひどいけれど物語が沁みるんですよね。


サザンオールスターズ - 世に万葉の花が咲くなり

サザンとの出会い。サザン好きなんですよ(→関連記事)。改めて振り返ると洋楽志向(Kuwata Bandで目指した海外進出~Southern All Starsでのワールドミュージック志向)を経て日本の音楽に回帰したアルバム。奇妙な曲が多くて好き。


Motörhead - No Remorse

モーターヘッドとの出会い。とにかく世界観やデザインがカッコよくて、レミーはヒーロー。自伝映画「極悪レミー」も感動しました。ケツを蹴り上げられる気がします。


戸川純 - 東京の野蛮

強烈な個性を持った女性シンガーが好きで、その原点は橘いずみと戸川純だったのでしょう。これはベスト盤。ヤプーズも好きでした。



The Stalin - 虫

「ジャパニーズパンク」の最初のイメージがこのアルバム。ハードコアシーンの渦中にいた人によれば「スターリンは独特な立ち位置だった」そうですが、僕にとって日本のパンクはスターリンとINUでした。ほとんどの曲の歌詞が数単語で構成。


遠藤賢司バンド - 不滅の男

30分に及ぶ大ジャムセッション「輪島の瞳」を含むライブ盤。静と動のコントラストが衝撃でした。彼の標榜する「純音楽」が伝わってくる1枚。


中島みゆき - 歌でしか言えない

初期~中期の中島みゆきはなんとも言えない味わいの曲があって好きでした。中期はプログレ的(長尺曲でドラマティック)であり、このアルバムがプログレ路線の最高峰だと思います。


人間椅子 - ペテン師と空気男

初期ベスト。このアルバムが人間椅子との出会いだった気がします。筋肉少女帯と人間椅子ははや幾星霜の付き合いに。人間椅子の人気が高まっていき、どんどん名盤を生み出している現在は望外の喜びです。


Miles Davis - Kind of Blue

それほどジャズを聴いてこなかったけれど、このアルバムはいつ聞いても独特の世界観、特有の時間を生み出してくれます。一時期ずっと聴いていた。なお、風邪をひいて熱が出たときはビッチェズブリューを聴いていました。熱が上がる感じ(で、早く冷める)がするんですよ。一種のショック療法。


Glenn Gould - Goldberg Variations

ソロピアノの美しさ、研ぎ澄まされた彫刻の氷のような鋭利さと美しさ。グレングールド最後の作品にして音の小宇宙。クラシックもあまり聞きませんがこのアルバムだけは口ずさめるほど聞きました。


kongar-ol ondar & paul pena - Genghis Blues

映画のサウンドトラック。この音楽に出会ってからずっとホーミーの練習をしています。いまだにできないけれど。モンゴル音楽、中央アジアの音楽が好きになったきっかけ。なお、モンゴルに行ったときにウランバートルの劇場でホーメイの演奏を聴いたんですがここまでメロディアスではなかった。これはトゥバ共和国の方のホーメイらしい。


Beast in Black - From Hell With Love

パワーメタルにはまだ進化の可能性があるのかと感じた1枚。歌メロがいいんですよね。再度パワーメタルを掘り続ける動機になった1枚。


bloodywood - Rakshak

「メタルという音楽の可能性」を開き、僕のメタル熱を再燃させ、このブログを書き始めるきっかけになったアーティスト。待望のファーストアルバム。


Deep Purple - Deepest Purple: The Very Best of Deep Purple

リッチーブラックモア、ひいては70年代ハードロックとの出会い。スモークオンザウォーターのリフも弾きましたとも。


Frank Zappa - Strictly Commercial

ザッパとの出会いはこのベスト盤。ここからザッパ大魔神の世界へ誘われていくわけです。ロック史の隠れた巨人の足跡。ピーチズエンレガリアが人生のテーマソング。


Black Sabbath - The Ozzy Osbourne Years

枚数が多かったブラックサバスの初期のアルバムのおいしいところを一気に聞けるお得なコンピ。これを聴いて70年代ハードロック、初期ヘヴィメタルの魔力にさらに引き込まれていく。


Megadeth - Countdown To Extinction

僕にとって90年代メタルを数枚選ぶなら思い浮かぶのがこのアルバム。「狂乱のシンフォニー」は波長に合ったというか、無条件で「かっこいいなぁ」と思った曲。


Metallica - Metallica

こちらも聴いていました。Enter Sandmanはすでにレガシーというか、「みんなの共通言語」みたいになっていた。ギターリフだけでなくドラムパターンも特徴的で、エアードラムで練習していました。


Fela Kuti - Zombie

僕にとっての「黒人音楽」の基準。アフリカ音楽への入り口。その後、アフロビートは決してアフリカ音楽の主流ではないと知るのだけれど、フェラクティの存在感は衝撃でした。儀式としか思えないライブビデオも衝撃的。じゃがたらから遡り。


Tabla Beat Science - Live in San Francisco at Stern Grove

インド古典音楽のすごさ、タブラのすごさを感じたアルバム。長時間をかけないとたどり着けない音楽的快楽、時間が細かく断片化していき、感覚もそれに合わせて加速していく。ここからザキールフセインを追い、インド音楽を追っていく。二回ライブでザキールフセインを観れた(Tabla Beat ScienceRemember Shakti)のが今思えば僥倖。


Nusrat Fateh Ali Khan - The Final Studio Recordings

「神の声」ことヌスラットファテアリカーンとの出会い。「歌の力」というのはこれか! とハードルが上がった瞬間。この時から中央アジアの歌い手が好きになりました。メリスマとかこぶしとか、ホーメイもそうだけれど西洋音楽とは違う喉の使い方。強靭な声。


Buena Vista Social Club - Buena Vista Social Club

突如ブームとなったブエナビスタソシアルクラブ。キューバ音楽ブームが訪れました。1950年代のラテン音楽ブームの再燃という側面もあったのだろうか。生活と伝統に根付いた力強い音楽。


Ojos de Brujo - Barí

ワールドミュージック界に颯爽と新時代の風を吹き入れたアーティスト。「これぞ真のミクスチャーロック!」と興奮した記憶が。改めて聞くとフラメンコ+ヒップホップが新鮮だったんですね。ブラジル音楽的なコード進行やメロディ展開もあったり、今聞いても面白い。


HYPER RICH - 男の流儀

リアルタイムでの「日本のアンダーグラウンドシーン」との接触。確か人生最初で最後のコミケでゲット(ひたすら暑かった)。一般流通していないと思います。完全同人アルバム。めちゃくちゃ音がでかくて割れていた。その音の暴力性に衝撃を受けました。


ダッフルズ - 暴力フォーエヴァー

インディーズマガジンにはまっていたころ。自分でも曲を作っていたころですね(→関連記事)。


春ねむり - 春火燎原

現在進行形。僕の好きな系統のアーティストは一つの軸があって女性歌手の場合は激情系が多いのだけれどその中でも激情と知性のバランスが取れていると思うアーティスト。


相対性理論 - シンクロニシティーン

この脱力した中毒性のあるポップさが衝撃的でした。最近”あの”の”多様性”が相対性理論っぽいなぁと思ったら本人(当時のギタリスト)作曲だったという。相対性理論というユニットは音楽的発明だった気がします。


水曜日のカンパネラ - ジパング

音楽的発明、といえばこちらも。「水曜日のカンパネラっぽさ」をしっかりと生み出したアーティスト。最近復調して何より(→関連記事)。札幌に行くたびこの曲が脳裏ににに。


Gezan - あのち

日本のアンダーグラウンドシーンが取り扱ってきたテーマや感情、情景を現代の手法で見事に表現して見せた名盤。娯楽性と主義主張を絶妙なバランスで両立しています。


mizuirono_inu - TOKYO VIRUS LOVE STORY

Gezanがカルピスウォーターだとしたらこちらは醸造した原液。めちゃくちゃ聴く人を選ぶ音楽で、僕は選んでしまうタイプのリスナー。


eastern youth - 旅路二季節ガ燃エ落チル

エモ、になるのだろうか。この1曲目が耳に残って、なぜかスノボで滑る度にサビが脳裏に流れます。私的スノボソングなのだけれどなぜなのか不明。ちょうど左右のターンにいい疾走感なんだろか。


Boat - RORO

センスがいいインディーズポップバンドだったBoatが突然変異したアルバム。和風ストーナーとでも言うか。不思議な哀愁と酩酊感で、その異質感が胸にこびりついています。


The Beatles - Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band

クラシックロックを振り返ったとき「金字塔」として紹介されていて僕の中でも金字塔になったアルバム。一時期ビートルズばかり聴いていました。


David Bowie - The Rise and Fall of Ziggy Stardust and the Spiders From Mars

「ロックの魔法」を初めて感じたアルバム。ちょっとうさん臭くて、だけれどアルバムを流すたびに独特の感覚が生まれて、何か匂い(肉体性)とも結びついている。こういう魔力のあるアルバムを探す旅をずっと続けている気がします。


Little Feat - Dixie Chicken

UKロックの魅力には気づいていたもののUSロック、USのルーツロック的なものがあまり響かなかった頃、その魅力に気づかせてくれた1枚。ずっと口ずさんでいました。


Queen - Jazz

Queenは好きだったけれど、どれか1枚というとJazzです。これが一番最初に気に入りました。バラエティに富んでいていきなりアラビックな「Mustapha」からスタート。フレディマーキュリーが自らのルーツ(ザンジバル生まれインド育ち)、非西洋音階をあからさまに出したのはこの曲が最初で最後かも。


Eagles - Hotel California

哀愁あるタイトルトラックもそうですが、2曲目以降が爽やかなソフトロックなのが心地よくてずっと聴いていました。カントリー系の音楽は類似性が高いのであまり聞かないけれど、その中でこのアルバムは図抜けて好き。リズム隊が上手いんですよね。


Mötley Crüe - Decade of Decadence '81-'91

グラムメタルのゴシックスター、モトリークルーのベスト。日本のビジュアル系にはなぜかあまり惹かれませんでしたが、モトリーはなんだかんだカッコよかった。


Aerosmith - Get a Grip

アルマゲドン前夜、エアロスミスがUS最大のロックバンドとして君臨していた時代。カントリーやブルースをうまく取り入れたハードロックとして絶妙な1枚。Eat The Richのベースを真似、Livin On The Edgeを口ずさみ、アルバムが長すぎて途中で飽きていた(このころむやみと長いアルバムが多かった)。


Steve Vai - SEX & RELIGION

奇人変人見本市。とにかく強烈な個性を持ったメンバーが集まったSteve Vaiのバンドプロジェクト唯一の作品。情報密度とテンションの高さに圧倒されました。


Devin Townsend - Ocean Machine

Vaiで鮮烈な変態っぷりを見せつけたデヴィンタウンゼントの実質的なソロデビュー作。脳内でなっている音をそのまま音盤に焼き付けたような印象を受けたアルバム。この人にはこういう音が聞こえているんだろうなぁと。個人的には遅れてきたシューゲイズとの出会いだったのかも。


Yes - Highlights - The Very Best of Yes

イエスとの出会いはこのベストアルバム。「複雑な曲構成と長尺の曲」というイメージをすべて満たした曲が満載で、僕にとって「プログレの王道」と言えばYES、言い換えればYES的なものをプログレと感じている気がします。


Rush - Test for Echo

Rushは前作のカウンターパーツも聴いたのですがあまりハマらず、このアルバムで突然波長が合いました。最初ピンとこなかったのだけれど聴いているうちに張り巡らされた仕掛けに気づき中毒に。複雑なパーツがだんだんと組み合わさっていく感覚。


Peter Gabriel - Up

ピーターガブリエルは一時期熱狂的に聞いていました。なんというか歌メロが自然に感じるというか、「来てほしいメロディが来る」感じ。このアルバムは音作りも独特で不思議な乾いた感覚。たしかYAMAHAのTRITONを全面的に使っていた、はず。いつかライブを観てみたいと思いながらついぞ機会がないアーティスト。


King Crimson - Vrooom

キングクリムゾンが復活し、ジャムセッション的な即興性を重視した生々しいアルバム。このアルバムがキングクリムゾンとの出会い。次作「Thrak」のリハーサルテープ的な扱いのミニアルバムですが、音の生々しさが当時はかえってカッコよく感じました。


Pink Floyd - The Division Bell

ピンクフロイドと言えば「狂気」なのだけれど、最初の出会いがこのアルバムでした。これ、デヴィッドギルモアの哀愁のあるメロディセンスが前面に出ていて歌モノとしては今聞いてもかなり良いアルバム。ピンクフロイドの世界への僕の入り口。最初、フェードインして曲が始まりますがあまりに無音が長すぎてCDが始まっているのかわからない、という罠があるアルバム。


Premiata Forneria Marconi - Photos Of Ghosts

ある時唐突にイタリアンプログレにハマりました。きっかけは思い出せないのだけれど、何かでマニア心がくすぐられたのでしょう。紙ジャケットの再発ものが好きだったのかもしれない。そんなイタリアンプログレで最初に聞いたのは多分これ。PFMの英語圏デビュー盤でもともとイタリア語の曲を英語でリメイクしています。このアルバムに収録されている曲に関してはイタリア語の元バージョンより英語版の方が洗練されている気がする。


Museo Rosenbach - Zarathustra

イタリアンプログレで一番衝撃を受けたのはこのアルバムだった気がします。ツァラトゥストラをテーマにした壮大な組曲。当時は再発されていなくて入手困難だった気が。入手できた喜びもあってとにかく名盤だという印象があります。


Osanna - Palepoli

イタリアンプログばかり入れていると偏るのでイタリアンプログからは最後の1枚。このアルバムは演劇性/呪術性が高くて衝撃を受けました。イタリアンプログはけっこう当たりのアルバムが多いから掘っていて楽しかった。全体的に歌が上手いのもあります。さすがカンツォーネの国。


Amorphis - Tales From the Thousand Lakes

メロデス(メロディックデスメタル)との邂逅。クサメロと呼ばれるメロディを思い浮かべるとき、最初に僕が思い浮かべるのはこのアルバムです。なんだろう、輸入盤特有の匂いとともに思い出すんですよね。「クサメロ」という単語に引きずられているのだろうか。アラビック音階を大胆に取り入れたそれまでになかった音楽。


In Flames - The Jester Race

Amorphisは特異、ユニークな存在だとしたら僕の中でのメロデスの王道がこちら。Amorphisと比較するとメロディより疾走感が増している印象。改めて聞くとアコギの使い方が上手いですね。


Caetano Veloso - Noites Do Norte

ブラジル音楽、MPBとの出会い。「たまたまこのアルバムだった」だけなんですが、初めて触れる音像だったので印象に残りました。隙間がある音作り、繊細なメロディ、声。僕にとっての”オルタナティブロック”。


Blind Guardian - Somewhere Far Beyond

ハロウィン以来追い続けたジャーマンパワーメタルの幻影。その飢えを癒してくれたのがこのアルバムでした。よりファンタジックかつ疾走感があり熱狂した記憶があります。メロデスに繋がっていく音像。


Gamma Ray - Insanity And Genius

こちらは本家ハロウィンから脱退したカイハンセンのガンマレイ。ハロウィンらしさがありつつよりメタリックになったアルバムで、当時のジャーマンパワーメタルの熱狂をさらに加速させた名盤。


MGMT - Oracular Spectacular

ジャケットに惹かれて買ってみたらやけに耳に残る曲が入っていたアルバム。サイケデリックでデジタル。アナログ感とデジタル感の融合のセンスが良く、「新世代のロック」を感じたアルバムでした。


Rainbow - Rising

「様式美」の原点にして到達点。ディオの歌唱とリッチーのギター、コージーのドラムが絡み合う迫力。「Burn」期のDeep Purpleをさらに進めた内容で、今思えばUKのギタリストとUSのボーカリストが組んだことによって突然変異的に表れたメタル史の分岐点だったと思います。


Michael Schenker - Anthology

「神」との出会い。メタル界には「神」がたくさんいるなぁと思いつつ、日本には800万もいるんだからメタル界にもたくさんいるわなと思いなおしたアルバム。これもベストですね。邦題が「英雄伝説」、「Armed And Ready」のリフを練習するのがお約束。


Gary Moore - Wild Frontier

Burrn!誌で最高得点「99」を獲得したアルバム。最初にゲイリームーアやシンリジィを聞いたアルバムだった気がします。ケルト音階のハードロック、考えてみればフォークメタル的な音像との最初の出会いだったかも。


A.R. Rahman - The Best Of

ボリウッドサウンドとの出会い。とにかくインドは桁が違って、A.R.Rahmanは販売枚数で言ったら世界一のアーティストなんじゃなかろうか。数億枚とか平気で売っていますからね。とにかく全然他と違う音楽構成、音階に感じて「インド音楽かっこいい!」となった1枚。



宇多田ヒカル - Fantôme

デビュー時から知っていましたがデビューアルバムをついに上書きした名盤。驚きました。自然体(と感じる)で紡ぎ出される曲の数々。メインストリームのど真ん中にいきなり落とされた爆弾。


椎名林檎 - 無罪モラトリアム

宇多田と同時期に現れた椎名林檎。最初3枚はどれも衝撃で、音楽的な完成度を上げつつ今も活躍中ですが個人的に一番刺さったのはデビュー時。歌舞伎町の女王~このアルバムが一番衝撃でした。「ベンジー」からブランキージェットシティも知った。


川本真琴 - 川本真琴

宇多田、林檎と続いた女性SSWの中で一番個人的に衝撃的だったのが川本真琴。唯一ライブにも行きました。ライブに行ったら観客がアイドルノリで本人が居心地悪そうにしていたのが印象に残っています。もっとロックっぽくやりたかったんでしょう。


大森靖子 - TOKYO BLACK HOLE

最初はアイドルフェスでの弾き語りの動画を見て衝撃を受けた大森靖子。這い上がってきた執念と才能。メジャーシーンの中でも受け継がれていく日本サブカルチャーのバトン。


globe - FACES PLACES

なんだかんだTKサウンドは好きでした。その中でもこのアルバムは深く刺さっていた。ふとした時に口ずさんでしまうフレーズの宝庫。「鏡に映ったあなたと二人、顔と顔を寄せ合い慰めあったらそれぞれ、玄関のドアを一人で開けよう」。ちょうど玄関に姿見を置いていて、出かけるときに鏡の中の自分に背中を向ける構造になっていて「ああ! この歌詞のシチュエーションじゃん!」と気づいた思い出。


TM NETWORK - CAROL -A DAY IN A GIRL'S LIFE 1991-

逆襲のシャアとシティハンターという2大アニメの主題歌とエンディングが収録されたアルバム。いわゆる「ポップス」との最初の出会いはアニメ主題歌だった気がします。コンセプトアルバムであり小説とも連動。プログレやファンタジックな世界観を描く音楽への入り口でもあったのかも。


BABYMETAL - Metal Resistance

非英語のままで世界中のメタルシーンに衝撃を与えたBabymetalの2ndアルバム。1st一発で終わらず、メタルシーンに確固たる地位を築いた記念碑。進化の袋小路に入りつつあったメタルに風穴をぶち開けた1枚。


Journey - Greatest Hits

洗練されたロックの一つの到達点が70年代~80年代のプログレハードだと思います。ELOとかBostonとかTOTOとか。その中で最初に出会ったのがジャーニー。アンダーグラウンドでサブカルチャー好きだった当時のひねくれた僕をも魅了した完成度。


Red Hot Chili Peppers - Red Hot Chilli Peppers Greatest Hits

レッチリとの出会い。あまりファンクメタルとかラップメタルをリアルタイムではピンと来ていなくて、そもそもグランジ・オルタナムーブメント全般と距離を置いていた(Burrn!史観だったので)のですがベストアルバムを期にレッチリを聴き始めました。


Dizzy Mizz Lizzy - Dizzy Mizz Lizzy

「90年代の名曲」と問われたら「Glory」を入れる。僕はそんな人間です。なんということのないこの曲なのだけれど、いつ聞いても「いい曲だなぁ」と思う不思議な曲。デンマークということで北欧ハードロックmeetsビートルズみたいな独特な雰囲気があるアルバム。


Joe Satriani - The Extremist

いろんなギターインストものの中でジョーサトリアーニとスティーブヴァイが好きでした。このアルバムはタブ譜も買った気がする。弾けないけど。インストって何度も聴いているうちにメロディを覚えるんですよね。歌を覚えるのとはまた違う感覚。


Queensrÿche - Operation: Mindcrime

プログメタルの名盤。ドリームシアターを先に聴いていたので変拍子やバカテクがなくて最初は少し拍子抜けしたのですが、歌メロが頭にこびりついて離れなくなりました。独自の知性と空気感を感じた1枚。当時のライブはド派手なドラムソロがあったりけっこうグラムメタル的なんですよね。


Manowar - Kings of Metal

ムキムキ筋肉メタル。マッチョイムズの極北を目指したようなバンドで、北斗の拳みたいな世界観。「Another Bands Play MANOWAR Kill!(ほかのバンドはプレイするがマノウォーは殺す)」というどうにかしちゃってる歌詞が最高。ネタ枠として愛していた気がします。


Accept - Staying a Life

Acceptとの出会い。金属ヤカンが沸騰したようなUDOの金切声が脳天に突き刺さり「人はこんな声が出るのか!」と驚いた1枚。二度とこんな声は聴くことはないだろうと思っていたらテンションMAX時の女児の叫び声に似ていることを後で発見。


Bengi Bağlama Üçlüsü - Güneş Bahçesinden Ezgiler

トルコで出会ったアルバム。こうした「現地でしか出会えない音楽」の魅力に気づいた1枚。ここからどこかに旅をするたびに現地の音楽を探すようになります(→関連記事)。バーラマという伝統楽器(トルコのギター)との出会い、トルコ音楽との出会い。


Moby - 18

トルコ、イスタンブールに行ったときに現地の音楽フェスに行きました。そこでヘッドライナーだったのが18を出した頃のMOBY。初の海外ライブ、海外フェスの思い出とともに記憶に残っているアルバム。その時のライブではサンプリングではなく女性ボーカルがこの曲を歌っていました。


Mercan Dede - Nar

こちらもトルコでライブを観たアーティスト。当時、ダブルムーンレコードという現地のレーベルと友人が仕事をしていて、その伝手で出会えたアーティストとライブ。スーフィズム、舞踏教団、宗教と融合した音楽があり、それをクラブサウンドと融合させたアルバム。世界にはいろいろな音楽があるんだなぁと体感したのがトルコでした。


Antônio Carlos Jobim - Jobim

カエターノヴェローソによってであったブラジル音楽。そこから掘っていって巨人としてたどり着いたのがアントニオカルロスジョビン。その中でもこのアルバムは何度聞いても完成度が高く魅了されました。


小沢健二 - Life

音楽番組への出演とともに強烈に印象に残っているアルバム。別に「好き!」とは思っていなかったのだけれど(すでにメタラーだったし)、マーヴィンゲイやスティービーワンダーより小沢健二を聞いていました。「Eclectic」で化けたときは驚いた。


The Yellow Monkey - SICKS

歌謡曲、「日本語ロック」に向き合った作品。声域が近くて歌いやすかったのでカラオケでイエモンばかり歌っていた気がします。


Crosby, Stills, Nash & Young - Déjà Vu

「コーラスの美しさ」を感じたアルバム。それまでもコーラスは好きだったけれど(特にJ-POPはハモリを多用するし)、美しいコーラスワークというものがどういうものかこのアルバムで知った気がします。


Manitoba - Start Breaking My Heart

エレクトロニカとの出会い。ジャケットも美しく、夏になると好んで聴いていた気がします。アルバムが始まると部屋の空気が変わるというか、家具のような音楽。ここからアンビエントも掘っていきます。


Richie Hawtin - DE9: Closer to the Edit

ミニマルテクノとの出会い。研ぎ澄まされた「音」そのものの快楽を知ったアルバム。


B'z - IN THE LIFE

ベタだけれど人生で最も聞いたアルバムの一つかも。全曲口ずさめます。なんだろうなぁ、その後のハードロック路線とその前のシンセポップ路線がうまく融合したアルバム。


Carabao(คาราบาว) - Made In Thailand(Special Edition)

タイ音楽との出会い。プアチーウィット(生きるための歌)と呼ばれるタイ社会派ロックですね。ここからタイポップスを掘り、モーラム(タイの伝統歌唱)を掘り下げていく。カラバオは最近エナジードリンクを出してすっかりそちらのイメージが強くなりましたが、もともとタイの国民的ロックバンドです。タイフェスで知ったのかなぁ。サワディーミュージック(通販)でアルバムを集めました。タイで100万枚を売り上げた「Made In Thailand」の再録盤だった、はず。


V.A. - 幻の名盤解放同盟箱

これは買えなかった。ボックスセットで高かったし、そもそも入手困難。友人から借りてMDに録りました。ディープな昭和歌謡への扉。クレイジーケンバンドから始まり幻の名盤解放同盟、ディープコリアンへとつながり、韓国歌謡、K-POPと呼ばれる前の韓国大衆音楽までつながっていきました。


井上陽水 - 断絶

弾き語りをしていた当時、「断絶」と加川良の「教訓Ⅱ」をよく歌っていた。そこまで高くないから最初の喉鳴らしに良かったんです。「断絶」は歌詞も含めて好きでした。


すぎやまこういち - ドラゴンクエストIII 交響組曲

人生で最初に買ったCD。


以上、100枚でした。こんな音楽が今の僕を作っています。最近聴いている音楽は「究音室」で連載中。

それでは良いミュージックライフを。

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