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この悪縁に祝杯を

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最近、笑ってますか?人生に疲れていませんか?そんなあなたに、クスリと笑える、異世界転移コメディ!あなたの人生に、ほんの少しのエスプリを! ※この文章は、効果を保障するものではあ… もっと読む
このマガジンは、小説「この悪縁に祝杯を」まとめたものです。 これを購入すれば、わざわざ記事を探す手… もっと詳しく
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記事一覧

憎まれっ子世に憚る

 そこは、真っ暗な世界だった。

 暗闇の中を手探りで歩く。
 突然手に、柔らかい感触が触れる。

 その瞬間、上からの光がアスハの周囲を照らした。
 
「ようこそ痴漢さん神前の間へ。」

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当たるも八卦当たらぬも八卦

「ん?君だれ?」

「えっ、いや誰ってこっちが聞きたいんですけど。というかここなんなんですか?」

「冗談だよ。あれあれ?涙目になってない?大丈夫~?」

「はっ?なってねーし。なんなんだあんた!」

「だから、神だってさっきから言ってるじゃん。理解力が足りてないのかニャーン?」

 なにこの自称神様腹立つ。

「ここが何処かってのもさっき言ったよねぇ。神前の間。そのまんま、神様に謁見するための部

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捨てる神あれば拾う神あり

「あの・・・・・・。」

「?うわっ!?くさっ!!ちっ!!!」

 そう吐き捨てると、お爺さんは舌打ちしながら足早に走り去っていく。

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同じ穴のムジナ

 それから、他人の嫌悪の目に晒されながらなんとか水場までたどり着いたアスハを待っていたのは、現代の管理された浄水道等ではなく、穴を掘り造られた穴に縄の着いた桶を投げ込み水を組む所謂井戸であった。

「・・・・・・まあ、ね。さすが異世界。特に期待はしてなかったよ。」

 その呟きが聞こえたのかどうなのか、井戸を囲う柱からこちらを伺う影があった。

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どんぐりの背くらべ

 少女に聞いた話では、何かに躓いて、転んだと思ったらそこには竜車の馬が落として行ったフンが放置されており、そこに思いっきり飛び込んでしまったという事であった。

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郷に入っては郷に従う

 なんとか、汚れを落としたあと、とりあえず生きるために仕事を探すことにする。

「と言ってもなぁ、どうしようかな。」

 こんな世界に着の身着のままで放り出されたアスハにとっては直近の課題である。

 そんなアスハの目に、目を引く金髪の少女が映る。
 どうやら、その少女は酒場に入って行くようだった。

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張子の虎

 酒場に戻ると、騒がしかった喧騒がサッと止む。そして、酒場の住人たちがヒソヒソと話し出す。

「おい、来たぞ。」

「あぁ、アレが伝説の勇者ってやつなんだろ?」

 誰だそれは。

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虎の尾を踏む

 そこに立っていたのは、華美な甲冑に身を包んだ金髪の少女だった。

「聞こえてないのか?愚民。それとも、言語すらわからん原人か?」

「すいません。」

 突然の罵倒に内心穏やかではなかったが、仕方なく脇にどける。
 くそ、とりあえず謝ってしまう日本人気質が憎い。

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二度あることは三度ある

 ミリアは、本来の目的を思い出したのか、掲示板に貼られた依頼書を物色しだす。
 
「ちょっとまて!なんなんだあいつら!おい、お前!そこの金髪ロリ!あいつらお前の仲間か!」

 アスハは、痛む頭をさすりながら、ミリアに詰め寄る。

「近寄るな。気持ち悪い。あいつらって誰だ?というか誰がロリだ。刻むぞ?」

「俺を縛って吊し上げた奴らだよ!そして、お前は正真正銘ロリだ。」

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馬の耳に念仏

 とりあえず、生活費の調達は急務なので、ぬこ探しのクエストを受けることにする。

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