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腸の影響力はどこまで~腸内細菌が人を動かす~

「腸活」「腸内環境を整える」という新たな視点の健康キャンペーンが世に出てから、かなりの年月が経ったように思います。
☆腸活で痩せる!
☆美肌に腸活!
☆便秘には腸内環境!・・・
当初はそんな美容関連、女性向けに腸がピックアップされていましたが、最近は健康全般、免疫力強化、記憶力など、腸の健康が病気、症状にとって重要なカギになるということが広く知れ渡るようになった気がします。

私はヨーグルトの原材料や包材を取り扱う商社で仕事をしている関係上、お客様の商品であるヨーグルトに対して、単に「美味しいなぁ」「この味スキ」と食べ比べたり、仕事柄パッケージに関して色々チェックしたり、という関わり方しかしていませんでした。ですが、「腸活」には必ずヨーグルトが良いと書かれているのを見るうちに、ヨーグルトの何が腸にいいのか?という事をきちんと知ろうと思い、昨年に腸活アドバイザーの資格を取りました。アドバイザーといっても他人にあれこれ指導するというのではなく、自分自身や家族の健康のため、という軽い気持ちでした。

腸内フローラや、善玉菌などという言葉は、既に知られているのでここでは特に説明はしません。実は腸は私たちが考える単なる「消化器官」というだけでなく、もっともっとすごい驚くべき力をもっていたんです。
そんなことに全く無知だった私が腸に魅入られて、読みだした本をご紹介しながら、少しでも腸の影響力を知っていただき、自分の将来や子どもたちにまで繋がっていく腸の環境を、健康な状態で維持していただけたらと思います。

腸についての基礎を知る

2021年、非常事態宣言で遊びに行けない時間を有意義に使うため、ネットで見つけた通信教育にて、一般財団法人日本能力開発推進会(JADP)のカリキュラムを勉強し、資格を取りました。これは実技などはなくテキストのみの資格です。

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それと並行し、本屋さんで並んでいる江田証先生や、世界でベストセラーとなっているアダムスキー式腸活メソッドなど腸関係の書籍を読みました。江田先生の本はイラストが多く、初心者にはとても読みやすかったです。まさに初心者のための腸の教科書です。

日本だけでなく、世界で話題になっているという、「腸がすべて」は、メソッドとあるように、腸活の具体的なやり方が主でした。

「腸がすべて」は食べ合わせのことが色々のっていますが、実際に食事をこの通りするのは難しいと感じます。
大まかにこの食べ物は腸にいいんだな、とざっくり頭に入ってればいいかな、と。食べ方や食べあわせとか、日本の毎日の料理で、この本が薦めるとおりに行うのは難しいかなと思いました。

立て続けに腸本を読んだあたりから、学生時代以来の、知的好奇心、知的探求心のワクワクが芽生え始めます。読めば読むほど奥が深く、謎めく腸。
たくさんの先生が様々な観点から研究して書かれた本です。これが絶対、これが正しいかどうか、は当然わかりません。あくまで私が読んだ感想です。健康商法の広告記事ではありませんので、腸ってすごいな!と知っていただけたら幸いです。

「脳腸相関」の凄さ

腸の勉強をして初めて知った「脳腸相関」という言葉。
脳と腸はお互いに強く影響を及ぼしており、脳が腸に指令をしているだけではなく、腸が脳にも指示をしているという、腸が脳を操っているとも言えるということに驚き、医学や一部業界では当たり前とされてきていても、一般的にはまだまだ知られていない、そんな重要なことを知らないできたという事実にショックを受けました。

それ以前からのコロナ禍で、ワクチン接種の件やら、感染する人しない人、重症になる人ならない人、が話題になっていました。濃厚接触しても、感染する人としない人がいるのはなぜ?、重症化しない人はなぜ?
事実はわかりませんが、確かにどんな病気でも免疫力がないと感染します。疲れやストレスで免疫力が下がっていると口唇ヘルペスなどが悪さをします。では免疫力とは?
体内の免疫細胞の70%は小腸にあり、その小腸にいる細菌よりももっと多種大量の腸内細菌がいるのが大腸です。免疫力を強くするということは、小腸、大腸の環境を整えるということです。コロナ禍で免疫力がメディアでも多くとりあげられており、本屋さんの目立つところにそのまんまのタイトルの本がありました。

引き寄せの法則で、気にしているとなにかと目に付くものです。検索結果から、ネット上で関連する記事がでてきていたのかもしれません。
日経グッディの記事で、国立長寿医療研究センター 物忘れセンター 副センター長 佐治直樹先生の記事が、目に入りました。
私の母は現在認知症です。腸が認知症にも影響すると書かれていて衝撃でした。もっと昔から知っておきたかった。いえ、今からでも遅くはないです。特に子育て中の両親や、妊婦さん、、男性も女性も若いうちから「あたりまえのこと」として、知っておくべきです。一度壊れてしまった腸内環境は元に戻らない可能性があるというのですから。

腸内細菌の多様性、そこにいる細菌の種類は多種多様であればあるほど良く、一説には3歳まででそれが決まってしまうようです。あとはどんな毎日良い食品を、良い乳酸菌を体に入れても定住しないそうです。認知症だけではなく、うつやアレルギーなども腸内環境と関係しているというのですから、知らないのは恐ろしい。義務教育でさらっと教えるだけでも違うと思うのです。

腸は知れば知るほど面白い!

赤ちゃんが生まれてくるときに、産道でお母さんの腸内細菌を浴びるためお母さんの腸内環境は子どもに引き継がれます。残念なことに帝王切開で生まれた子にはそれが少ないらしいです。私は帝王切開で生まれました。そして私の子ども二人も帝王切開です!これはちょっと、困った話です。ですが、大きな病気もせず元気に成人できたのは小さいころから毎日ヨーグルトを食べてたからだと信じましょう。花粉症対策だったのですが、良かったです。花粉症は良くなっていないようですが・・。

腸の仕組み、免疫細胞って具体的にはどうなってどうなること?本は読んでも体の仕組みについては文字だけでは、全く頭に入ってきません。そもそも、理科が苦手なので漫画に頼ってみました。私はすぐ視覚に頼ります。視覚とストーリーがないと頭に入らないのです!自信満々に言うことではありませんが・・。
アニメをやってるとか知らなくてだいぶん遅れてヤフオクで全巻購入。

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人間の体ってすごい!自分がAIなんかよりもっともっとすごいのに、なんでちゃんとわかってあげなかったのよ、ごめんなさ~い(´;ω;`)
そこでベストセラーのこの本を購入。
人間は自分のことを知らなすぎるのね。
生きているだけで素晴らしい奇跡なのに!


ワクワクしそうですが、「すばらしい人体」は、実はまだ積読状態。自分が知っていたことよりも、ずっと賢い腸、脳とタッグを組んだ脳腸相関のことをもう少し深く勉強しようと書籍を検索したら面白そうな本が見つかって、先にこちらを。

腸の腸内細菌が、あなたの行動を左右しているという本。私たちが日常で下す判断の多くはよく考えて論理的に下しますが、直感的な判断は内臓からの感覚によって構築されるというのです。腸内細菌が脳に指令をして私たちの行動を操っているというのが事実だそうですから本当に驚きです。この本はドイツ胃腸病学者のエムランメイヤー氏がさまざまな研究をされて、参考文献の引用も多く、私には1度読んだだけでは理解はできませんが、とにかく面白い。へえええぇ、ほおぉおお、と読むたび感嘆です。

同じように内臓感覚が体に及ぼすこととして、東北大学の教授であり、東北大学病院の福土審先生が、過敏性腸症候群を脳腸相関の仕組みから説明されていて、説明の例えや文章の書き方が大学の先生らしからぬ(誉め言葉)読みやすさで、内容は当然難しいんですがグイグイ読んでしまいます。福土先生の講義を受けてみたい!と思いました。社会人講座されないかなぁ・・


偶然ですが同時期に気になっていろいろ調べていたことがあります。ノーベル経済学賞をとった、心理学者ダニエル・カーネマン氏が研究した行動経済学です。その中に人はとっさの判断、「直観」は熟慮せず無意識の経験則で決断するという「ヒューリスティック」という考え方があります。「脳と腸」、「内臓感覚」の本では、主に腸を含む内臓の感覚が脳に影響を与えたものが直観であり、カーネマン氏のいう「ヒューリスティック」と無関係ではないというようなことが書かれています。本当に偶然に、腸の勉強と同時に本を読んだり、大学のオンラインセミナーを受講したりしていたので、あ!これが関係しているのか!とまさに腸にストンと落ちました。

バイブルとなる、ファストアンドスローはまだ読んでいないのですが、そのほかの行動経済学、ナッジ理論、仕掛学はわかりやすい、初心者向けの本を何冊か読みました。ここにも腸の影響があるのであればもっと深く知りたい!という気持ちが湧いてきます。今後はこの2つの結びつきに注目していきたいと思います。

腸、といっても重要なのは、腸内細菌。腸内細菌叢(腸内フローラ)をもう少しつっこんで知りたくなり、気軽に学びたい方に、とあったのでこちらも購入。臨床医ではないですけど、イラストも多くおもしろいです。

ずらずらと簡単にご紹介しましたが、専門的になりすぎると、一般人の私には理解不能なので、書店で読みやすいかどうか確認してから購入しています。本を探しているときは楽しい。本屋さんに行くと本との出会いがあるし、呼ばれてるな、と思った本は購入します。難しい横文字の医学用語はスルーしながら読んでいます。外国の小説に出てくる登場人物と思いながら細かいところは知らなくてもざっくりとわかっていればそれでいいと思っています。

最後に

腸活で大事なことは、運動・睡眠・食事を適切にとることと、腸内細菌を弱らせる、死なせてしまうようなことをしないこと。
腸活アドバイザーのテキストでは下記のことが腸にとってダメージとなる、逆アクセルだそうです。

喫煙・・これは一番悪いようです。煙もニコチンも。
お酒・・適度ならいいと思ってます。(私は)
添加物・・悪いのはわかるけど、ゼロの食品だけを食べるのは難しい。できるだけ少ないものを、でいいと思います。
抗生物質・・これを出されるときは、お医者さんから飲みなさいと言われて いるので仕方ないですよね。
砂糖・・胃腸の動きを制限し、悪玉菌の好物でもあるので取り方に注意です。

トイレで、自分の体からのお便り(便)をチェックする癖をつけて、自分の体が今どんな調子なのかを気遣うことも腸活の一つです。体重と同じで気にしてると食べ物や生活を見直すようになります。
そしてやっぱり、ヨーグルト。特にビフィズス菌の入ったものが腸には嬉しいと思いますので、個人の体質にもよりますが、ヨーグルトで調子が良くなる人は毎日食べて欲しいです。
お腹の中であなたを操作しているかもしれない腸内細菌を大切にしてください。
比喩ではなくてまさに文字通り、今日の生活が明日の自分を作ります。

これからも、もっと腸について知っていきたいと思います。ここまで長文を読んでくださりありがとうございました。

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