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依存症患者すら改善する8つのコミュニケーションスキル



今回は、依存症の人を治療に向かわせる方法を紹介する本「家族としての“あり方”“接し方”」を読んだ感想と学びをシェアしたいと思います。

この本は、依存症患者やその家族に対して、「CRAFT」という行動療法を提案しています。
CRAFTは、Community Reinforcement and Family Trainingの略で、家族や友人が依存症患者に対してどのように接すれば、治療に向かわせることができるかを教えてくれるプログラムです。

この本では、CRAFTの中でも特にコミュニケーションスキルに焦点を当てています。コミュニケーションスキルというと、依存症患者だけでなく、日常生活でも役立つものだと思います。そこで、この本で紹介されている8つのコミュニケーションスキルをまとめてみました。



8つのコミュニケーションスキル

1. 主語を「私」にする

相手の行動や態度を批判するような言い方ではなく、
自分の気持ちや考えを伝えるようにしましょう。例えば、

  • あなたはお酒を飲み過ぎている!仕事とか大丈夫なの?

  • 私は、会社であなたの立場が悪くなることが心配です。

後者の方が、相手に責められていると感じさせずに、自分の関心事を伝えることができます。

2. 肯定的な言い方をする

否定的な言い方ではなく、肯定的な言い方をすることで、
相手に希望や可能性を感じさせましょう。例えば、

  • このままお酒を飲み過ぎたら、健康も人生も台無しになる

  • お酒の量を減らせたら、健康で元気に過ごせる

後者の方が、相手に自分の行動を変えるメリットを示すことができます。

3. 簡潔に伝える

一度に複数のことを伝えようとせずに、言いたいことを1つに絞って伝えましょう。相手が受け入れやすくするためには、シンプルで明確なメッセージが効果的です。

4. 具体的な行動を提案する

漠然とした提案ではなく、具体的な行動を提案しましょう。相手にイメージを持ってもらうことで、検討しやすくなります。例えば、

  • 来週、病院にいこう

  • 来週、月曜日11時にA病院に行こう

後者の方が、相手に具体的な予定を立てるきっかけを与えることができます。

5. 漠然とした気持ちを感情表現に変換する

自分の感情をはっきりと伝えることで、相手に自分の状況を理解してもらいやすくなります。例えば、

  • お酒の飲み過ぎて家計からお金が無くなったらどう生活すればいいの、、、

  • 預金額が減っているので私は不安です。

後者の方が、自分の感情を明確に伝えることができます。

6. 責任の一部を引き受ける

相手の失敗や問題を全て責めるのではなく、自分も一緒に解決しようという姿勢を示しましょう。相手が孤立することを防ぐことができます。例えば、

  • 病院の予定、ドタキャンしたの!?

  • ごめん、病院の予定をリマインドできてなかった。

後者の方が、自分も一部責任を引き受けることで、相手に協力的な態度を示すことができます。

7. 思いやりの言葉をかける

相手の気持ちや状況に寄り添うような言葉をかけましょう。相手に安心感や信頼感を与えることができます。例えば、

  • 大変だね。

  • 仕事つらいの?

このような言葉は、相手に共感していることを伝えることができます。

8. 支援を受け入れやすくする

当事者が病院や施設などの支援を受け入れやすくするような言葉をかけましょう。相手に自分で決める権利や能力を認めることができます。例えば、

  • 病院に行くかどうかはあなた次第だよ。

  • 病院に行くことはあなたの勇気ある選択だと思います。

このような言葉は、相手に自己効力感や自尊感情を高めることができます。

1~3のテクニックはすべてのコミュニケーションで活かせるし
それ以外も、状況によっては仕事でも使える便利なテクニックなので
ぜひ、練習してみてください!

最後に、伝えるだけでなく、相手から意見を聞くテクニックも整理していきます。

3つの聞く技術

コミュニケーションスキルだけではなく、聞く技術も重要です。聞く技術とは、相手の話に耳を傾けて、理解しようとする姿勢です。
この本では、以下の3つの聞く技術を紹介しています。

1. 「そうなんだね」と返す

相手の話に対して、「そうなんだね」と返すことで、相手に聞いていることや理解していることを示します。
これは、相手に許可や同意をすることではありません。
すぐに評価や提案をしないことがポイントです。

2. 相手に尋ねる「どうしてそう思うの?」

相手の意見や評価に対して、「どうしてそう思うんと思うの?」と尋ねることで、相手に自分の考えを深めてもらうことができます。
これは、相手に質問や反論をすることではありません。
先に自分が同意や共感をすることがポイントです。

3. よく聞く

相手が話し始めたら、批判や否定をせずに好奇心を持って話を聞きましょう。
相手の話に興味を持つことで、相手に話しやすい雰囲気を作ることができます。

まとめ

以上が、依存症患者すら改善する8つのコミュニケーションスキルと3つの聞く技術です。この本は、依存症患者やその家族に対して有用な情報を提供してくれるだけでなく、私たち一般人にも役立つコミュニケーションのヒントを教えてくれる素晴らしい本だと思います。

私は、この本を読んで、自分のコミュニケーションスキルや聞く技術について振り返る機会になりました。自分の言葉や態度が相手にどのような影響を与えるか、常に意識してコミュニケーションを取りたいと思います。

もし、あなたも依存症患者やその家族に関心があるか、または自分のコミュニケーションスキルや聞く技術を向上させたいか、ぜひこの本を読んでみてください。きっと、あなたの人間関係や生活にプラスの変化が起こると思います。

この本は、Amazonで購入することができます。

それでは、今回はこの辺で。次回もお楽しみに!

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