見出し画像

【入院対策】転院について注意すべきこと、プロマネスキルの重要性について

別の記事で書いた通り、80歳を過ぎた高齢の父が緊急搬送されて入院。そして、これから2度目の転院を迎えます。そんな経験から得た教訓。この記事をご覧になる方は時間が限られていると思うので、最初に結論から。

①引き継ぎを医者任せにしない。
②スムーズな引き継ぎを求める。
③進捗を管理する。

①引き継ぎを医者任せにしない。
病院間で、医師とリハビリ担当者が引継ぎ書を作ってくれます。ただ、それは病状やリハビリの回復状況について、さらには病院にいる間の情報のみになります。入院前にどう生活していたのか、どういう回復レベルが見込めるのか、家族としてどの回復レベルを期待したいのかは記載されないので、家族として新しい病院関係者にしっかりと伝える必要があります。そうでないと、病状が悪くなった患者を見て、最低限の回復レベルを勝手に設定する傾向があると感じます。

②スムーズな引き継ぎを求める。
私の父は、最初は地域医療を担う割と大きい100床程度の病院に緊急入院しました。ただ、専門医がおらず大動脈瘤の手術ができなということで、容体が落ち着いたタイミングで転院しました。2つ目の病院は地域医療の中核を担う450床を超える病院で、1つ目に比べると手続きや対応のスムーズさや洗練された様子がありました。手術をするためには体力と嚥下機能の回復が必要な中で一向に回復が見られずに、体力の回復と嚥下機能の回復に特化するために3つ目の病院としてリハビリ病院に転院しました。1つ目の病院の医師は病院経営も兼ねており、視野が広い一方で、2つ目の病院の医師はあくまで内科医という立場と若さもあり、視野が狭い印象を感じました。リハビリ病院に送って終わりという感じが否めず、リハビリが完了して体力と嚥下機能が回復したら手術ということで送り出すはずが、戻ってきて手術をすることに関する意識や段取りまでのイメージを持っていませんでした。3つ目のリハビリ病院で体力や嚥下機能が回復したら、どのタイミングで手術に入れますか?という質問をした際に、ポカンとした表情で出てきた回答は「一度、自宅に戻ってから、外来にきてください」というものでした。私からリハビリ病院から中核病院に直接戻してほしいと依頼し、当初は困惑した表情でしたが、私から当該医師に対してあるレベルに達したら連絡を入れれば良いかということを申し出ると、そこで病院内のルールや何かを超えるイメージを持てたのか、リハビリ病院から中核病院に直接戻す段取りを引き継ぎ書に書くように話し始めました。家族がしっかりと段取りや医師のレベルに合わせて会話をしないと中核病院の医師であっても送り出して終わりという残念なレベルを感じました。

③進捗を管理する。
リハビリ病院に転院することを決めて、転院を担当する相談員さんと会話することになり、近隣で受け入れ可能性のある3つの候補をもらいました。優先順位を伝えてお願いすることになりました。ただ、その会話の中で驚いたのは「先方の事情もあり、FAXを送った後に読んでいただいて直ぐに返事をいただけるか分からないので待っていてください」という言葉でした。FAX?待つ?という今の時代に病院間の連携はそこまでのレベルなのかと耳を疑いましたが、それが現状と受け止めました。そこから見舞いのたびに進捗を聞くようにしました。見舞いのときにお話しできなければ、時間が空いてしまっているときは折り返しの電話をもらう約束や、こちらから電話するようにしました。相談員さんは月曜から金曜に定時で終わる看護師さんで、そういう働き方を希望していることもあり、転院にあたっての事務をする方と割り切って、こちらから積極的に声掛けしなければ特にそれ以上のことはしてくれないと考えた方が良いと思いました。最終的に中核病院からリハビリ病院の候補出しは即座にあったものの、候補先からの回答は10日後、候補先との会話と調整を経て転院は更に10日後と結果的に3週間ほど経過していました。

まとめになりますが
①引き継ぎを医者任せにしない。
②スムーズな引き継ぎを求める。
③進捗を管理する。
これは必須というか家族が積極的にアプローチ・発信していかないと病院は思うように動いてくれないと考えた方が良いと実感しました。

仕事になぞらえると所謂プロジェクトマネジメントスキルが必要ですが、病院には存在していないと感じています。この2か月ほど病院といろいろな形でコミュニケーションしてきましたが、これは家族が担わずを得ないと思いますので、仕事上も活きると思いますので、以下のプロマネ関連図書も参考までにご覧ください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?