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眠らない次男坊を抱えて

次男が全然寝ない。寝ないと書くといささか語弊があるが、布団の上に置くと2時間おきくらいの間隔で母乳を求めて起きる。まとまって3時間も寝てくれたらラッキーと思えるくらいには寝てくれない。

来月には1歳5ヶ月になるのだが、完全母乳だとこんなに寝ないものなのだろうか。生後2ヶ月でミルクに移行して朝まで熟睡してくれた長男しか比較対象がおらず、次男に対してこやつ全然寝ないではないかとしか思えない。まとまって寝ないことに畏怖の念さえ抱いてしまいそうになるほど手を焼いている。母親よりも父親の方が先にネット上に嘆くことをどうか許してほしい。

抱きかかえてしまえばまとまって寝るのだが、そうすると布団で横になって休息するという自分の安眠を捨てなければならない。次男が寝ようが寝まいが安眠を手にできるのは当分先のことだろう。

授乳のために必ず起きなければならない妻は運が良くて3時間、運が悪ければ1時間おきに起こされる。先日、授乳しても眠らない次男を前についに限界を迎えたのか、妻は「もう無理、ヤダ」と言って僕に次男を引渡して眠りについてしまった。我が家は年子のため長男が生まれてから約3年間育児が続いているが、初めて聞いた嘆きであった。妻は記憶にないと言っていたが、きっと心の声が漏れたのであろう。3年間でたった1度しか嘆かぬ妻の母親としての強さには見習うべきものがあろう。

その日以来、授乳こそ代わってやれないが深夜の抱っこやら寝かしつけやらくらいは代わってやろうと心に誓った。もちろんその日以前も協力していたと念の為に書き記しておく。誓ったといえども疲れの取れにくくなった身体を休ませたいのは事実であり、早く寝てくれと嘆きにも近い懇願をしながら次男を抱きかかえることも少なくない。

そして今日もまた次男が眠らない。授乳して落ち着いたと思って布団の上に寝かせるのだが、すぐに夜泣きを再開する。嘆きこそしないが、次男に母乳を与える妻の背中から「助けてくれ」とSOSが発信されている気がしてならない。

授乳の役目を終えた妻に代わり、次男を抱きかかえる。かれこれ1時間半ほどになる気がするが、腕の中では別人のように熟睡するのだ。変な抱き癖でもつけてしまったのだろうか。

抱きかかえながら文章を読んだり書いたりしているうちに冴えて目が覚めてしまった。暗闇でブルーライトを浴びたせいだろう。本来であれば目を閉じてわずかでも休息を取るべきだろうが、早番で7時から出勤しなければならないため、今から眠って寝過ごしてしまう方が怖い。

眠らずに1人の時間を堪能することに脳をシフトさせる。睡眠を捨てるというのは我ながら愚かな選択だが、家族全員が寝静まった静寂な空間の方が何かと捗るものだ。次男を抱えながらのため、スマホで文章を読むか書くかしか行動の選択肢がないのだが。

あまり文章を羅列しても長ったらしくなるだけのため、そろそろ切り上げて脳内にある小説の種をアウトプットする方が懸命だろう。ゆっくりと集中できる時間は限られている。

切り上げねばと思いつつも、他人が読んでも毒にも薬にもならない文章を書くのが楽しくてやめたくない自分もいる。とはいえ出勤準備開始までの残り3時間を脳内の羅列で終えるのももったいないのでここらで終わりにしようと思う。

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