見出し画像

ヒカルデザインさんのWBSを作ってみた

 こんにちは中山です。さて今回はTwitterでお会いしたヒカルデザインさん(以下ヒカルさんと呼ばせて下さい)と共作したお話です。ここでは、ヒカルさんの質問を受けつつ、いくつか参考になりそうなWBSを作ってみましたので、合わせてご紹介していきたいと思います。

 まず、ヒカルさんの情報から。

note

Twitter

目次

1.今回の経緯
2.WBSを作ってみた
3.WBSをアレンジしてみた
4.WBSをさらにアレンジしてみた
5.あとがき

※そもそもWBSってナニ?という方は↓こちらの記事も合わせてどうぞ。WBSについて説明しています。

1.今回の経緯

 WBSを作ることになったきっかけは下記Twitterから。ここ最近、Twitter上で声を掛けまくっていることもあって、そこから発展しました。(ヒカルさん、お付き合いありがとうございます)

この時オススメしたのは↓コチラ。※私のnoteです。
ガントチャートの決め手は平準化

この時の具体的なイメージは↓コチラ。※私のnoteです。
豚骨ラーメンを作るWBSを作ってみた

2.WBSを作ってみた

 その後、ヒカルさんから頂いた2つのプロジェクトがこちらです。※noteへの掲載はヒカルさんの許可を得た上で行っています。

 そして、これら2つを一つのプロジェクトファイルにし、リソースを共用したWBSがこちらです。

日単位のWBS

週単位のWBS

 いずれも過去の実績でしたので、結果的に平準化された感がありますね。

3.WBSをアレンジしてみた

 とは言え、ここで終わってしまうのももったいないので、少しアレンジしてみたいと思います。よく見るとデザイナーさんに負荷が掛かっている日があるようです。ということで、全体的に平準化してみましょう。

日単位のWBS

週単位のWBS

 平準化すると、デザイナーの負荷が下がる代わりに工期が延びたのが分かります。

・プロジェクトA:9/10〜10/30 →9/10〜10/31
・プロジェクトB:9/3〜9/28 →9/3〜10/1

 いずれのプロジェクトも1日ずつ遅れましたね。過去実績に対して行っていますので信憑性に掛けますが、これが現実的なスケジュールになります。

4.WBSをさらにアレンジしてみた

 さて、ここからがプロジェクトマネージャーの腕の見せ所です。両プロジェクトの本公開が初回計画日必達でなければ、素直に1日ずれることを関係者と合意形成すれば良いでしょう。

 しかし、本公開が必達の場合にどうするか。デザイナーさんに残業をお願いする前に、回避策がないかをあれこれシミュレーションしてみます。

 まず、やりたいのはタスクの見直し。今デザイナーさんに割り当たっているタスクが全て必要なものか、本公開よりも後にずらせるものがないか、について考えてみましょう。もちろん本公開よりも後にずらす場合は関係者との合意形成が必要になりますが、案外これだけで回避できるケースが多いです。

 次に、タスクの見直しが難しければデザイナーさんのアサイン期間を前倒せないか調整しましょう。もちろんその分の追加コストが発生します。WBSにすると以下のイメージです。

 WBSではデザイナーさんに1日前倒しで参画してもらうことで期間中の負荷を回避しています。プロジェクトBの環境構築のために別のデザイナーさんをアサインする手もありますが、既存デザイナーと新規デザイナーとでは1日分にかかるコスト、生産性が違いますので、ここでは新規デザイナーの起用は避けたいところです。

 ではデザイナーさんの前倒し参画が難しい場合はどうでしょう。実現可能性が低いですが、ディレクターさんにお願いするのも一つの手です。

 WBSでは環境構築をディレクターにアサインしつつ、期間を2倍に増やしています。とは言え、ディレクターさんが怒るのが目に見えますし、これで満足いく環境が作れるとも思えませんので、あくまでも参考程度としての選択肢です。ディレクターさん次第ですね。

5.あとがき

 後半はヒカルさんにも見せていない(!?)無茶振りWBSを妄想しましたが、プロジェクトマネージャーは日々このようなことを悶々とシミュレーションする必要があるのです。

 特に重要なことはスケジュールを見える化し、未来を予測し、リスク回避に向けた選択肢を常に持っておくことです。このような選択肢があれば、リスクが顕在化する際に関係者との合意形成が行いやすくなります。後は誠実に熱意を持って対応すれば道は必ず開けます。

 くれぐれも、モチベーションの低いメンバーに対して安易に稼働を上げることだけは避けましょう。百害あって一利もありません。プロジェクトにネガティブな空気が蔓延すること必至です。


 以上、「ヒカルデザインさんのWBSを作ってみた」でした。

◇◆◇◆◇

 いかがでしたでしょうか。WBSは作り方次第でプロジェクトの見通しをかなり良くすることができるツールです。今回の記事が皆さんにとっての気付きになれば幸いです。気に入って頂けた方は「スキ」「フォロー」のほどよろしくお願いします。また「WBSを作って欲しい!作り方を教えて欲しい!」という人はこちらの記事も合わせてどうぞ。

 ではまた▷L◁

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?