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言葉の宝箱 0502【できることがないのなら、作ればいい】

『走れ病院(ヒポクラテスのため息を改題)』福田和代(実業の日本社文庫 2014/10/15)


勤め先が潰れ、故郷で唯一の総合病院院長の父親が急逝、その遺された病院も倒産寸前。息子の風祭翔は医師免許もなく三か月限定で理事に就任。
『失業青年、倒産まぎわの病院理事に就任する』『新米理事、病院内ミステリーに巻き込まれる』『新米理事、自分の居場所を確保する』『新米理事、ひたすら説得を重ねる』『チーム風祭、発足!』『新米理事、無敵の銀行マンと対峙する』『新米理事、ホームレス社長と再会する』『新米理事、緊理事会を招集する』『新米理事、明日のために船出する』九章構成、
ミステリータッチの病院青春お仕事小説。


・みんな苛々しているのかな、と思う。
ささいなことが腹立ちの種になるのだ。
自分は損をしたくないという計算も先立つのかもしれない P95

・自分にできることがない、というのはけっこう辛いことだ。
それは、自分の居場所がないのと同じ意味になるから。
――だけど、できることがないのなら、作ればいい P115

・誰にだって、初心者だった時期がある(略)
新しい世界に入った時に、自分が知らないことがどれだけあっても、
気おくれしたり恥ずかしがったりする必要はない。
知らなければ、覚えていけばいいだけだ P116

・誰でも最後の最後にはひとりで戦わなければいけない P137

・大人ってのはね。自分を守るために、いろいろ考えなくちゃいけない。
時には、きれいごとだけではすまされないこともあるし、
卑怯な手だって使うこともある(略)
年を取れば取るほど、守らなければならないものが大きくなってくる P140

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