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理学療法士として企業に入ったら、ここに感動してもらえたよ

起業準備をしていると、「あなたが社会に与えられる価値は何か?」をよく問われます🤔

私はオフィスでの活動に興味を持ってくれる理学療法士みんなで富を得たい!!と思っているので、この問いは「理学療法士が社会に与えられる価値」を考えるのと同義です。

柔道整復師や鍼灸師が企業に出入りする事業は、すでに確立されています。

その中で理学療法士が新規参入していくためには、自分達が異業種にと比べてどんな特技を持っていて、異なる価値を提供できるのかを、一般の方たちにもわかりやすい言葉で明示していく必要があります。

私は今、とある企業でコンディショニング事業を行なっています。
以前そこでは整体師さんによるマッサージを導入していたものの、日ごとに利用者が減り、採算が合わないことから導入を中止したそうです。

後釜的に、私が理学療法士として入って4ヶ月ほどになりますが、ありがたいことに新規の従業員さんが毎月来てくれて、利用者が増えています🥹

どうやら以前のマッサージに比べると、私がやっている理学療法ベースのコンディショニングは従業員さんや人事の方に価値を感じてもらえている様子。

この違いを考えることは、理学療法士の価値のヒント探しに役立ちそうです。

よくコンディショニングルームの前で仕事をされている人事担当の方から「どの従業員が入っても、ドア越しに必ず2−3回は笑い声が聞こえてきますね」と言われます。
「あの従業員もそんなに話すんですか?」とも。笑
(もちろんご本人の同意を得ての情報公開)

理学療法士の強み。
それは「個々にあった運動を指導できること」です。
そして私はそのために「徹底した問診力」と「正確な触診技術」が必要だと考えています。

どうやら人事の方は、異業種と比べた際、理学療法士の「高い問診力」に価値を感じてくれているようです。運動内容や結果だけにコミットされていると思いきや、ここに行き着くまでのプロセスにも感動してくれていたのです。

限られた時間内に結果を出す必要がある理学療法士は、相手が

いつから、どんな時に、痛くなるのか?
そのきっかけは何だったか?
今どんな生活をしているのか?
その痛みにどんな解釈を持っているのか?
健康や運動に対してどんな価値観を持っているのか?などなど

を信頼関係ゼロの状態から聞き込み、「結果その人がなぜ痛いのか?」を分析する必要があります。

いくら国家資格を持っているとはいえ、知らない人間。
その環境下で最大の結果を出すためには、相手が私を「自分のことを話すに足る人間」と思ってくれることが必須です🙁

今後も記事にすると思いますが、私は、問診の時点で相手の思っていることが例え一般的な正解とどんなに違っていても、否定しません。
「そうか、そうか」と笑って聞きつづけます。
この情報をそう解釈しているのか、と理解することに努めています。

目的はあくまで相手に合う運動を指導して、効果を感じて感動してもらうこと。
初めの段階では「理学療法士の持つ正解や知識」なんて、なんの意味も持たない。
理学療法士がそれを伝えることに固執すれば、相手に敵意を持たれることはあっても「この人の指導する運動やってみよう」とは思うことはまずありません。

自分のことを話す気も失せる結果、その人の生活や価値観にあった運動を伝えることも難しくなります。

正しい知識なんて、聞かれればいくらでも話せばいいのであって、ネットでもたくさん転がっています。

「リハビリの後は、ちゃんとした産業医さんに見てもらった後と同じ感覚なんですよ」
先日デスクワーカー患者さんの治療をした際に言われた一言です。

産業医は検査結果などをもとに、生活習慣を指導する業務を担います。
「多くの産業医がステレオタイプの指導しかしない中、一部の先生だけはきちんと自分に寄り添って「100%正しくはないけど、今はこれがベターだよね」と言ってくれた。
結果的に今も習慣だけは続いている」と。

理学療法を受けた後は、その面談の時の感覚に近かったと。

この患者さんを新患として見た時、私は1単位20分のうち15分を問診に費やしました。
それでも最後3分くらいで指導した運動で結果が出て、リハ3回目には症状はほとんどなくなりました。

上記は3回目のリハビリの時にその患者さんが言ってくれた言葉です。

徹底した問診は行動変容ステージである無関心期から準備期・実行期まで一気に持っていける可能性を秘めています。
私はそれを行動変容ブーストって勝手に呼んでいます。

理学療法士の社会に与えられる価値は、運動習慣という行動変容ブーストを起こして、いち早く症状改善に導けること。
その大きなきっかけになるのは「相手にあった運動指導」。
運動指導のベースになるのは「徹底した問診力」と「触診技術」。

理学療法士として相手に感動してもらえる仕事をするためには、このメソッドをいち早く形にして、数字としての結果を企業に売り込む必要があります。
たくさん実験して、データでプロダクトを洗練させていくつもりです。

今年もよろしくお願いします😌

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石川県能登地方での地震による被害を受けられた皆さまに心よりお見舞い申し上げます。
皆様の身の安全と共に、穏やかな暮らしが1日も早く戻ってきますよう、お祈り申し上げます。
 

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