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2023年旅行記録⑧「青春18きっぷ」で行く新潟県ローカル新聞日帰り調査

2023年8月

ローカル新聞蒐集で新潟県へ

今年の旅行記録は原則時系列順に記すつもりでしたが、新型コロナ禍以来久し振りに「横浜新聞研究所」らしい(?)ローカル新聞社への直接訪問を交えた蒐集活動を8月に行いましたので、こちらを先に記したいと思います。
時は8月12日(土)で、青春18きっぷを手に出かけました。

富山県を東西に結ぶ北陸本線は2015年の北陸新幹線開通と同時に第3セクター「あいの風とやま鉄道」になってしまいましたが、JRとして残っている高山本線沿線で無料駐車場併設の駅に向かい、クルマを停めて始発列車に乗り富山駅に向かいました。

一応この区間も青春18きっぷが使えるのですが無人駅から乗車したので手持ち18きっぷには日付が未記入。そのため富山で一旦改札を出る際に係員に整理券を渡して改札のスタンプを押してもらいます。
尚、ここから先の第3セクター区間は青春18きっぷが使えないので改めてあいの風とやま鉄道の駅窓口で直江津までの往復乗車券を購入しました。
再び改札を通り、泊行きの電車に乗り込みます。

穏やかな夏の日本海を眺めつつ車内で寛ぎましたが泊で新潟県側の第3セクター、えちごトキめき鉄道に乗り換えです。同じホームで乗り換えが出来るよう「縦列駐車」状態で停まるのですが、その際衝突防止のためATSのチャイムが運転台から鳴り響き、低速でホームに入ります。
到着してからも新潟側は通常1両のディーゼルカーである事が多いので座席を巡って早歩きする人が多いです。慣れている人だと出来るだけ近い進行方向側の一番前のドアまで車内を歩き、待機しています。

泊での乗り継ぎの儀式を終えて無事に座席も確保し、1両編成のえちごトキめき鉄道直江津行きが発車しました。泊から1駅過ぎた越中宮崎駅は一応あいの風とやま鉄道の駅でICOCAはじめ交通系ICカードが使えます。越中宮崎を発車し少しして県境の境川を越えて新潟県に入ります。「天険親不知」と名高い難所は新潟県側にあります。この辺りは長大トンネルの連続で越えていきますが、北陸本線として開通した直後は海岸線を走っていたそうです。

新潟県に入って最初の駅である市振から青海まではこの親不知越えのトンネルの連続であり、スマホを見ている乗客にとっては電波が入らずストレスが溜まる区間でもあります。
青海を出ると新潟県最西端の都市である糸魚川市の市街地に入り、車窓も住宅立ち並びますが本州を東西に分かつフォッサマグナが市内を流れる姫川に沿って通っており、富士川の東西で電気の周波数が違う静岡県富士市と同様に姫川から西の旧青海町は西日本仕様の60Hz、東側の旧糸魚川市は東日本仕様の50Hzと同一自治体で電気が違っています。配電は両方共東北電力エリアです。
糸魚川を出て暫くして再び長大トンネルが連続します。並行する北陸自動車道も同様にトンネルが連続してあり西側の朝日ICから東側の上越JCTの間で26本のトンネルが連続してある、と警告があります。同じ区間の国道8号はトンネルは少ないですが、海岸線を走り改良が加えられているものの地元民以外は厳冬期に走るのは躊躇ってしまうかもしれません。

車窓から見えた新潟日報販売店。

糸魚川~柏崎の間には断続的に海水浴場があり、主として長野県からも大挙して海水浴客が訪れています。その為海水浴場の浜茶屋(海の家)や民宿にも「信濃毎日新聞提携」の幟が立っているのを見掛けます。

直江津に到着し、長岡行きの電車を待っている間にお目当てのローカル新聞社に電話を入れました。ローカル新聞を蒐集するに際しコンビニ等での即売がない場合は原則として本社を訪問して入手しますが、殆どは事前に電話でアポを取ってから訪問します。アポなしで訪問して新聞社に誰もおらず空振りした、と言った事がないようにするためです。

長岡行きの快速電車まで少し時間があったので一旦改札を出、待合室にあるニューデイズを覗きます。ここでは県紙「新潟日報」の他にローカル新聞「上越タイムス」とお隣長野県の「信濃毎日新聞」も売っています。幸い手持ちの期限付きJREポイントが貯まっており、それで支払う事が出来ました。一応JR西日本エリアの富山県在住ですが上京した際にJREポイントを貯めています。(JR西日本のWESTERポイントも同時に貯めています)

直江津駅の看板。

直江津から再び青春18きっぷを使って乗った長岡行きの電車は2両編成でした。車内は結構混んでいましたが座れました。柏崎までは日本海沿いを走ります。

柏崎から内陸に入り、長岡に到着です。すぐに接続する新潟行き快速電車に乗り継ぎます。4両編成でしたが更に混み合っており、立ち客も見掛けました。

久し振りのローカル新聞社訪問取材in新潟県

今回は新潟まで行かず、東三条で下りました。アニメ作品の舞台になり、最近はイベントや「聖地巡礼」の訪問客も見掛けるようですが、目的は三条市で発行しているローカル新聞「三條新聞」の入手です。駅舎内のニューデイズであっさりと手に入りました。
三条市には他にも2019年9月までもう1つのローカル新聞「越後ジャーナル」もありました。こちらはニューデイズでは即売されておらず、三条市内の特定のコンビニで入手出来ました。

短い三条市の滞在を終えて折返し長岡行きの電車に乗り、引き返します。
時間は昼近くになり空腹を覚えたので長岡駅ビルに入居しているご当地B級グルメの「イタリアン」で昼食にしました。「イタリアン」は新潟市を中心に店舗展開をしている「みかづき」と長岡市を中心にある「フレンド」があります。長岡駅ビルにあるのは「フレンド」です。

長岡市にもローカル新聞「長岡新聞」があり、JR長岡駅ニューデイズでも買えた記憶があったのですが改めてホームページを見た所市内の一部のセブンイレブンで販売、とありましたので長岡駅から最も近いセブンイレブンに向かいました。駅前の市役所が入居する再開発ビル「アオーレ長岡」にあり、無事に入手しました。

アオーレ長岡のアトリウム。
1週間前に行われた長岡花火大会の写真が飾られていた。

長岡での昼食を終えて再び電車に乗ります。上越線の越後湯沢行きワンマン普通電車です。向かうのは魚沼市小出にある「越南タイムズ」社です。

盛夏の強い日差しの中、信濃川に沿って上越線を南下していきます。車内はガラガラに空いており長閑な雰囲気が漂います。
越後川口で飯山線と別れ、信濃川も本流が飯山線沿いに転向し車窓から見える川は支流の魚野川となります。

小出駅に到着。

小出に到着すると只見線への乗り継ぎ客が数人下りていきました。

只見線は本数が少ない。六十里越の向こうの福島県まで行くのは僅か3本。

2011年の豪雨災害で長らく会津川口~只見間が不通になり、復旧に向けて費用負担など問題が山積みとなっていましたが結局福島県の大英断により復旧工事がなされ、2022年10月に全線での運行が再開されました。それ以来観光客が多数乗るようになり車内は通勤電車のような混雑振りがマスコミやSNSで報じられていましたが、その人気は今でも衰えていないようです。
駅舎に面した長岡方面のホーム上には只見線利用客目当てなのか地元・魚沼市の産物を扱う特設の売店が設置されていました。改札を出て新聞社に向かいます。

小出駅舎。Suicaエリア外であり交通系ICカードは利用出来ず、自動改札機もない。

事前に調べた小出駅からローカル新聞社屋までの距離は約1km。歩いて行けると踏んでいましたが余りの暑さに断念。駅前に停まっていたタクシーに乗りました。行先は新聞社名を告げると何事もなく発進しましたが、無線では営業所に正式な住所ではなく俗名(?)の町名を告げていました。
運転手さんと話している内に数分で到着。狭い路地にあり歩いていたら道に迷っていたかもしれません。支払いにQRコード決済が使えました。

「越南タイムズ」社屋。

玄関口を明けて声を掛けると、先程の電話に出られた方と思しき人が出てきて応対しました。来意を告げて直近の新聞と今年の元旦号を所望します。このような意図を持った訪問者は非常に珍しいらしく色々と聞かれました。

印刷所が本業の模様。

新聞代の支払いをしつつ話をしていると昨年(2022年)の元旦号と保管していた小千谷市のローカル新聞「小千谷新聞」も頂きました。
尚、この新潟県魚沼市では既に休刊になりましたが他にも「小出郷新聞」もあり、10年以上前に本社を訪問し入手していましたが「越南タイムズ」の存在には恥ずかしながら気付いておらず、いつか入手の機会を伺っていました。

駅から見て魚野川の対岸にある小出市街地。

お礼を言い新聞社を辞し、駅までの帰りは歩きにしました。ご多分に漏れず立派なアーケードがあるものの歩行者はほぼ見掛けず、暑い中誰ともすれ違わずに魚野川の橋まで来ました。

車の往来はそこそこある。


魚野川を渡る橋のたもとにあった「雪ん子の時計塔」像。
魚野川を渡る。

暑い中の行軍で魚野川を渡る際に爽やかな川風を期待していたのですが生憎の無風で強烈な日差しを浴びて歩きます。

駅の近くにあった「新潟日報」販売店。

小出駅まで戻ると先程乗ってきたタクシーが停まっていました。
手持ちのタオルで汗を拭きつつ帰りの電車を待ちます。

ミッションコンプリート、帰宅の途に

今回最大の目的を達成し、再び長岡行き普通電車に乗り、長岡に戻ります。交通系ICカード対応の自動改札機が並ぶ改札を出て再び駅ビルの「フレンド」に寄ります。イタリアン以外にも甘味も充実しています。

地元の方なのか観光客なのか、店舗前には行列が出来ていました。フードコートで何とか空席を見付けて糖分補給します。
甘味を楽しんだ後駅ビル内を歩きお土産を物色します。丁度お盆休みにもかかっており人出は多く、まとめ買いする人も少なからずいて会計に時間が掛かりました。

駅ビルの階段にも花火大会の展示がある。

帰宅の電車に乗る直前にニューデイズを覗くと「新潟日報」夕刊に相当する「おとなプラス(otona+)」が入荷していました。

乗り込んだ普通直江津行きは2両編成。車内は新幹線からの乗り継ぎ客も多く、辛うじて座れたものの大きいスーツケースを持ったままの家族連れが立っている有様でした。直江津までは行かず、途中の柏崎で下りました。

駅前にブルボンの本社ビルが聳える柏崎駅のニューデイズでもローカル新聞を入手します。柏崎市には「柏崎日報」と言う夕刊紙があります。

2年前にも来た事があるのですが、その時は「柏新時報」と言う週刊紙もありました。今回は見掛けずませんでした。調べた所2022年3月に廃刊していました。

2021年8月に入手した「柏新時報」題字。

再び直江津行きに乗ります。今度は快速です。

直江津での乗り継ぎは今回の日帰り旅行で最も大変でした。接続時間は4分あるものの階段の上下を伴うのです。JRとえちごトキめき鉄道と会社も違い、Suicaも使えませんので本来ならSuica等交通系ICカードで乗った乗客は一旦改札を出て乗車券を買い直さないと後で問題になるのですが、その時間もなさそうです。

1両の車内のほぼ全ての座席が埋まった状態でえちごトキめき鉄道泊行き普通列車は直江津を発車しました。日が傾く中で西に進んでいきますが、長大トンネルの連続です。

糸魚川市に入り、梶屋敷を出て程なく直流電化と交流電化が切り替わるデッドセクションを通過します。しかし北陸新幹線開業に伴う第3セクター化の後、約1年間1日1往復新潟からの直通快速が走った以外、この路線を走る普通列車は全てディーゼルカーとなったため電源の切り替えはありません。

JR時代の普通電車はここを通過する際には一瞬車内の電気が消え、空調が止まったのも今は昔です。

糸魚川を出て姫川を渡り、親不知を長大トンネルで通り抜けると富山県に入ります。県境は「境川」と言いますが様々な面で東西日本を分かつにしては意外な位狭い川です。

夕暮れ間際に泊に到着。あいの風とやま鉄道の電車が来るまで少し時間があります。駅構内では新潟から交通系ICカードで乗車した乗客向けに案内放送がありました。果たして何人かの乗客が泊駅のICカード改札でエラーを起こして駅員に呼び止められていました。

4両編成のあいの風とやま鉄道金沢行き電車に乗り、途中で日没を迎えます。富山に近付くにつれて乗客が増えていきました。

富山に到着後あいの風とやま鉄道改札横にあるセブンイレブンで「読売新聞」夕刊を入手し、富山駅高架下の飲食店で夕食を取りました。金沢ほどではありませんが、新幹線開業とそれに伴う在来線の駅の高架化で「駅ナカ」はかなり充実してきました。

あいの風とやま鉄道の改札で青春18きっぷを提示しJR高山本線に乗ってクルマを停めてある駅まで戻りました。一応JRが乗り入れているとは言え青春18きっぷが使える駅は限られるので改札係員に行先を聞かれる場合があります。

列車を下りてクルマに戻り帰宅しましたが、汗が止まらず日帰りにもかかわらず下着のTシャツ2枚とタオル5枚が全て汗まみれで臭くなり、すぐに洗濯機に放り込みました。

今回入手した地方新聞(ブロック紙含む)

上越タイムス(新潟県上越市)
三條新聞(新潟県三条市)
長岡新聞(新潟県長岡市)
越南タイムズ(新潟県魚沼市)
小千谷新聞(新潟県小千谷市)
柏崎日報(新潟県柏崎市)
北日本新聞(富山県)
富山新聞
北國新聞(石川県)
新潟日報
信濃毎日新聞(長野県)
北陸中日新聞(富山県向け)


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