耳ってすごい、聴覚。

聴覚って、すごいですね、
という話を、ある方としていました。

私の父が亡くなる時、
昏睡状態に入った父の隣に寄り添っていた私は、
手を握ったり、目を閉じた父の様子を
のぞき込んだり、そんなことしか
できていませんでした。

いよいよ危ない、となった時、
看護婦さんは、私に
「お父さんに呼び掛けて下さい!大きな声で呼んであげてください!
なにか、話しかけてあげて下さい!」
と、言ってきたので、
私は思いつくままに
「お父さん!お父さん!」と呼び
「花火の日まであと少しだよ!一緒に見ようね!」
と言った時、
父の目から、涙が伝ったのでした。

聞こえてる。
私の声が聞こえているんだ。
はっきりと、私はそう感じました。

私が22歳の時のことです。

その時以来、
聴覚は、人間の5感のなかでも
最も最後まで機能し続ける、感覚なのだ、
と、
妙に、深く心に焼き付きました。

最近は、誘導瞑想に触れる機会も多くなり、
ふと、
やっぱり、聴覚ってすごいよね!

なにが、って、
例えば、
目を閉じて、波の音を聞いてくださいよ。

なんだか自分は、
きれーいな白い砂浜に居て、
青い空から降り注ぐ太陽の光が
突き刺すくらいに痛いけれど
心が静まって、こころが解放されて、
心地よい気分を味わっているところを
想像してみてください。

目を閉じれば、その風景が
イメージできるじゃないですか!?

耳から、聞くだけで
その絵を思い、描くことができるんですよ。
見えてないのに、見えてるみたいじゃないですか。

実はそれって、すごくありません?

まあ、皆さん実体験で
経験がおありと思いますが。

これは、意識のおはなしです。

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