山田深夜

小説家。横須賀市在住。強面。だが子供と動物には好かれる。ハックドラッグが女房、業務スー…

山田深夜

小説家。横須賀市在住。強面。だが子供と動物には好かれる。ハックドラッグが女房、業務スーパーは愛人。愛車のワルキューレが年々重くなるのが不思議。職質が減ったのが不満。物書きに嫌気がさし音楽に活路を求めるが、どちらでも食えないことがわかる。最近は霞(かすみ)が主食の仙人。

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noteに創作落語の台本が溢れていることを知り、読み漁っている。そして、落語台本も創作の立派な1ジャンルであることを認識した。けれど不思議である。私の知るどの噺家も「落語作家がいない」と嘆いているのだ。なので私のような者に執筆依頼が来る。いったい、この齟齬はどこから来るのか?

    • この言葉にて愚痴と不平を呑み込む。「時代が悪いの、世の中がおかしいのと言ったところで仕方ない。現実は事実だ。現状を理解、分析してみろ。そこにはきっと、何故そうなったかという原因がある。現状を認識して把握したら処理すりゃいい。その行動を起こせない奴を俺の基準で馬鹿という」立川談志

      • 創作落語をひとつ書きあげ、演者さんに渡した。それで一息ついているのだが、渡された方はこれからが仕事である。それもたいへんな。なにせ短編小説ひとつ分を覚え、身振り手振りを交えた話術で、お客さんを夢中にさせるべく練り上げなければならないのだから。ああ、噺家でなくてよかった。

        • noteから「創作大賞2024」の募集のお知らせが届いた。創作を志しているみなさん、ぜひ応募してほしい。プロアマを問わないらしいし。え? なら私も出そうか? けれど協賛しているメディアの何社かですでに仕事をしているし、担当者も付いている。もし、これで入賞したらどうなるのだろう?

        noteに創作落語の台本が溢れていることを知り、読み漁っている。そして、落語台本も創作の立派な1ジャンルであることを認識した。けれど不思議である。私の知るどの噺家も「落語作家がいない」と嘆いているのだ。なので私のような者に執筆依頼が来る。いったい、この齟齬はどこから来るのか?

        • この言葉にて愚痴と不平を呑み込む。「時代が悪いの、世の中がおかしいのと言ったところで仕方ない。現実は事実だ。現状を理解、分析してみろ。そこにはきっと、何故そうなったかという原因がある。現状を認識して把握したら処理すりゃいい。その行動を起こせない奴を俺の基準で馬鹿という」立川談志

        • 創作落語をひとつ書きあげ、演者さんに渡した。それで一息ついているのだが、渡された方はこれからが仕事である。それもたいへんな。なにせ短編小説ひとつ分を覚え、身振り手振りを交えた話術で、お客さんを夢中にさせるべく練り上げなければならないのだから。ああ、噺家でなくてよかった。

        • noteから「創作大賞2024」の募集のお知らせが届いた。創作を志しているみなさん、ぜひ応募してほしい。プロアマを問わないらしいし。え? なら私も出そうか? けれど協賛しているメディアの何社かですでに仕事をしているし、担当者も付いている。もし、これで入賞したらどうなるのだろう?

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        記事

          昨日の続き。創作にはゴールがない。これで完成だと思っても、数日後、いや数時間後には不満が出てくる。数年後のものならばもう、直したいところだらけ。けれど、これはよいことだと思っている。成長している証であろうから。逆に言えば、手直し箇所が見つからないなどという日が来ることが、怖い。

          昨日の続き。創作にはゴールがない。これで完成だと思っても、数日後、いや数時間後には不満が出てくる。数年後のものならばもう、直したいところだらけ。けれど、これはよいことだと思っている。成長している証であろうから。逆に言えば、手直し箇所が見つからないなどという日が来ることが、怖い。

          創作とは非常に厄介なもので、数学のような「正解」がない。万人が納得する答えがないのだ。ある者は手放しで褒め称えるが、ある者には一瞥もされない。そして喜んでくれていた人も、いつの間にか消えている。逆に新たに評価されたりもする。そんな空模様を創作者は眺め、明日を見出そうとしている。

          創作とは非常に厄介なもので、数学のような「正解」がない。万人が納得する答えがないのだ。ある者は手放しで褒め称えるが、ある者には一瞥もされない。そして喜んでくれていた人も、いつの間にか消えている。逆に新たに評価されたりもする。そんな空模様を創作者は眺め、明日を見出そうとしている。

          「終活」する若者が多いという番組を観て衝撃を受けた。直面する生命の危機がないにも関わらず、なのだから。中には「就活」と並行して「終活」を行っている者もいた。正直理解できないが、大変に興味深い。生を受けたものとして「まっとう」のようにも感じる。これはある意味「達観」なのだろうか?

          「終活」する若者が多いという番組を観て衝撃を受けた。直面する生命の危機がないにも関わらず、なのだから。中には「就活」と並行して「終活」を行っている者もいた。正直理解できないが、大変に興味深い。生を受けたものとして「まっとう」のようにも感じる。これはある意味「達観」なのだろうか?

          人間は進化したが、老化の遺伝子は排除しなかった。老いて死ぬことが人類にとり最善だと判断したからだろう。「誰が?」は別にして。ともかく生物は種の保存の役目を終えたらもう用済みで、あとは次世代に任せこの世を去る。そう思うと私は無様だが、幾粒かの種を蒔けた気がする。まあ思い込みだが。

          人間は進化したが、老化の遺伝子は排除しなかった。老いて死ぬことが人類にとり最善だと判断したからだろう。「誰が?」は別にして。ともかく生物は種の保存の役目を終えたらもう用済みで、あとは次世代に任せこの世を去る。そう思うと私は無様だが、幾粒かの種を蒔けた気がする。まあ思い込みだが。

          家ではキセルで喫煙している。シャグと呼ばれるタバコの葉を詰め、フィルターなしで吸うのだ。煙がきつそうに思われるが、そうでもない。それに愛飲している葉は、無添加で無農薬のオーガニックである。なので普通のタバコを吸っている人を見ると、あんな体に悪いものをよく吸うなあと思ってしまう。

          家ではキセルで喫煙している。シャグと呼ばれるタバコの葉を詰め、フィルターなしで吸うのだ。煙がきつそうに思われるが、そうでもない。それに愛飲している葉は、無添加で無農薬のオーガニックである。なので普通のタバコを吸っている人を見ると、あんな体に悪いものをよく吸うなあと思ってしまう。

          談志師匠は「落語は人間の業の肯定である」と言った。本当にそうだと思う。人間はどうしようもない生き物であり、「それが人間なんだよ」と寸劇で見せるのが落語なのだ。なので笑いの奥底に切なさや遣る瀬なさがある。つまり笑わせながら考えさせる。その点では私の書いてきたものは共通すると思う。

          談志師匠は「落語は人間の業の肯定である」と言った。本当にそうだと思う。人間はどうしようもない生き物であり、「それが人間なんだよ」と寸劇で見せるのが落語なのだ。なので笑いの奥底に切なさや遣る瀬なさがある。つまり笑わせながら考えさせる。その点では私の書いてきたものは共通すると思う。

          新作落語を書いている。けれど甘く見ていた。これは小説とは別物なのだ。まず視座が違う。神視点だ。さらに基本が会話劇である。そして演者の所作を想定しなければならない。舞台の脚本は書いたことがないが、それに近いのではないだろうか。ともあれ、この歳で新しいドアノブに手をかけた気分である。

          新作落語を書いている。けれど甘く見ていた。これは小説とは別物なのだ。まず視座が違う。神視点だ。さらに基本が会話劇である。そして演者の所作を想定しなければならない。舞台の脚本は書いたことがないが、それに近いのではないだろうか。ともあれ、この歳で新しいドアノブに手をかけた気分である。

          こんな形で、よく落とし物を知らせてくれている場面に出くわす。別に珍しい風景ではない。でもこれ、外国人には理解できないらしい。落とした財布が戻ってくることにも彼らはとても驚いているし。そんな話を聞くたびに、日本人でよかったと感じる。見えぬ相手を慮る気持ちはこの国の美徳であろう。

          こんな形で、よく落とし物を知らせてくれている場面に出くわす。別に珍しい風景ではない。でもこれ、外国人には理解できないらしい。落とした財布が戻ってくることにも彼らはとても驚いているし。そんな話を聞くたびに、日本人でよかったと感じる。見えぬ相手を慮る気持ちはこの国の美徳であろう。

          このジャケットは、いつ作ったのだろう。おそらく数十年前だ。お名前を入れますかと訊かれ、「じゃあ深夜で」と頼んだのだ。たぶん、なんだろうこの人は? と思われたのに違いない。ともかく今と違い、金を持っていた時代だった。でも、また入れたいなあ。今度は青山ではなく、アルマーニあたりに。

          このジャケットは、いつ作ったのだろう。おそらく数十年前だ。お名前を入れますかと訊かれ、「じゃあ深夜で」と頼んだのだ。たぶん、なんだろうこの人は? と思われたのに違いない。ともかく今と違い、金を持っていた時代だった。でも、また入れたいなあ。今度は青山ではなく、アルマーニあたりに。

          創作は楽しい。だが、それで食えている人は一握りであろう。小説でいえば、専業作家の数は百人程度と感じている。プロデビューしても「本業は続けてくださいね」と担当から言われるほど、出版不況が続いているのだ。見切りをつけて廃業する作家さえいる。なのに小説家志望者が減らないという不思議。

          創作は楽しい。だが、それで食えている人は一握りであろう。小説でいえば、専業作家の数は百人程度と感じている。プロデビューしても「本業は続けてくださいね」と担当から言われるほど、出版不況が続いているのだ。見切りをつけて廃業する作家さえいる。なのに小説家志望者が減らないという不思議。

          これ、じつは私が幼虫から育てたアゲハである。無事に孵化し、一昨日放蝶した。私はなぜか虫と縁があり、よく育てているのだ。でもいつも迷うのは、外に放すか否か。室内飼育なら長生きさせられるが、それはエゴではと悩むのである。籠の中の数週間と大空での数日間。「命」をいつも考えさせられる。

          これ、じつは私が幼虫から育てたアゲハである。無事に孵化し、一昨日放蝶した。私はなぜか虫と縁があり、よく育てているのだ。でもいつも迷うのは、外に放すか否か。室内飼育なら長生きさせられるが、それはエゴではと悩むのである。籠の中の数週間と大空での数日間。「命」をいつも考えさせられる。

          ヒゲを半分の長さにカットした。ある程度伸びると抜けてしまうからだ。また、ファスナーに噛む。背広を着てもネクタイの結び目が見えない。さらに、納豆の糸がつく。そして、やはり怪しさが大幅に増してしまう。と、あまりよいことはなかったが、電子版「千マイ」の表紙に残せたからよしとしよう。

          ヒゲを半分の長さにカットした。ある程度伸びると抜けてしまうからだ。また、ファスナーに噛む。背広を着てもネクタイの結び目が見えない。さらに、納豆の糸がつく。そして、やはり怪しさが大幅に増してしまう。と、あまりよいことはなかったが、電子版「千マイ」の表紙に残せたからよしとしよう。