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2023/02/11 Fondation Louis Vitton 訪問

現在暮らしているのはパリ近郊にある Le Vévsinet(ルベジネ) と言う街。
前回 2004年~2007年に駐在していた時に暮らしていたのは、その Le Vésinet の隣街にあたる Chatou(シャトゥ)という街で、いずれもこの界隈は「印象派の街」と言われている。
というのも一時期この界隈は、印象派の画家たちがおねぇちゃんたちをはべらせながら、Seine(セーヌ)川沿いで舟遊び、水遊びをした場所らしく、Monet(モネ)や Renoir(ルノワール)に代表される印象派の画家がその時の様子をを描いた絵画が多く残されているらしい。
確かに、セーヌ川沿いをジョギングしていると、その場所を描いたという印象派の絵画の看板をあちこちに見ることができる。
また、ボクが勤務する会社のオフィスがある Croissy-sur-Seine(クロワッシー シュゥ セーヌ)と言う街も同じように印象派にゆかりがあるらしく、たまにお昼ご飯を食べに行くレストランの名前も「Les Impressionnistes(印象派)」である(https://www.google.co.jp/maps/@48.878051,2.1444359,3a,75y,207.02h,93.04t/data=!3m6!1e1!3m4!1srVT2id8w8LcIzAvJurUrtw!2e0!7i16384!8i8192?hl=ja&authuser=0)

そんな街で何年も暮らし・仕事をしているのだから、ぶっちゃけ「印象派」の絵画に興味を持たないほうがもったいないような気がして、前回駐在時代のもそうだったし、駐在が終わって日本で仕事をするようになってからもそうだけれど、チャンスがあれば「印象派の絵画」を鑑賞するようにしている。 まぁ、そういうことにしておけば「印象派画家の絵を観るために」とか「印象派の画家のゆかりの地を訪れるために」みたいな感じで出かけるきっかけを作るようにしている(元来根が「出不精」なので、そういうきっかけがないと旅行などにいかない性分なもので・・・)。

で、2回目のフランス駐在である今回も、きっかけを作っては「印象派の絵画」の鑑賞に出ようとは思っていて、昨日(2/11 土曜日)パリ近郊の Boulogne の森にある「Fondation Louis Vitton」と言う、あの「ルイ・ヴィトン」が作った美術館で開催されている「MONET-MITCHELL」という企画展に足を運んでみた。

Fondation Lous Vitton については以下の WEB Page を
https://www.fondationlouisvuitton.fr/fr

Monet(モネ)は言わずとしれた印象派の画家であるが、失礼ながら Mitchell さんのことは存じ上げない。 見た感じ「印象派」と「抽象画」の中間ぐらいの感じなのだと思うが、Monet が描いた風景と同じ風景を見て Mitchell さんが描いた絵画が対比される形で展示されている。

個人的には、絵画のようなものは素晴らしいかどうかは観る側が決めればそれで良いのだ と思っている。だから、良いとか悪いとかじゃなくて、どちらかと言うと「好き」か「嫌いか」という表現の方があっている気がする。

また、Monet が描いたからと言ってすべての絵画が素晴らしい訳ではないとも思う。実際、今回展示されていた Monet の絵画のうち何点かは、明らかに途中で描くのが嫌になって止めてしまった様(に、少なくともボクには思える)な作品もある。

以前、文筆家で骨董品なども造詣が深い「白洲信哉さん(http://www.shirasushinya.jp/)」がツイッターで呟いていた 「骨董や絵画などの芸術品の良し悪しは、その作品をつまみににし、楽しみながら『一杯やれるかどうか』で決まる」 と言うのがボクにとってはとってもしっくりくる表現である。
なので、今回の展示会の中の Monetさん、および Mitchell さんの作品でも、その絵の前でゆっくり酒でも飲みたいと思うものもあれば、上述のように「明らかに途中で嫌になっちゃてるじゃん!」と感じるものあり、ある意味面白い展示ではあった。 ただ、今回の展示会は企画展と言うこともあり、また、出かけたのが土曜日と言うこともあったので、結構な人出あり「気に入った作品の前でぼぉ~ と時間を費やす」と言うことができなかったのは残念ではあった。

フランスの美術館や博物館に来ていつも思うのは、幼少期の子供たちに美術品・骨董品を鑑賞す機会を多く与えようとしていることである。

Monet の睡蓮の前の子供たち

今回も、Monet の本物の絵画を目の前にして幼い子供たちに絵画の説明をしたり、子供の感想を聞いたりしている光景を見かけた。 ボクとしては、絵画そのものにも興味はあるものの、そういう光景の方にも興味があるので、思わず写真に収めてしまった。 にしても、Monet の「睡蓮」の大作を眼前にして地べたに座り込んでゆっくりと子供に鑑賞させるなんて、なんという贅沢!。 思わずボクも隣に座りこんじゃおうかと思ってしまった。

それともう一つフランスの美術館での鑑賞の特徴は「人目を気にしない」と言うこと。
自分が観たい絵を観たい方向から観たいように観るのがフランス流である。
勢い、絵画の写真をスマホにとるときも、後ろから人が観ていようが何しようがお構いなしである。

後ろから観ている人を気にせず絵画の目の前で写真を撮る女性

「いやいや、そこはちょっと気を使おうよ」と思ってしまうボクはやっぱり日本人なのだと思うけれど、それこそが日本人の良いところなので、「自由の国・フランス」にはあまり染まりすぎないようにしようと思う今日この頃なのです。

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