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【PR】伊那小学校を訪れて~『教育観を磨く』旅!

おはようございます。
先日、本の紹介記事を書いたところ、多くの方に読んでいただくことができ、とても嬉しいです!

さて、本書『教育観を磨く 子どもが輝く学校をめぐる旅』(井藤元・苫野一徳・小木曽由佳著)ですが、「旅」というのは比喩である一方で、事実、「旅」でもありました。

『教育観を磨く 子どもが輝く学校をめぐる旅』

本書は、各学校からそれぞれ1名の先生にナビゲーターとしてご登場いただき、「現地の案内人」をお願いするという構成ですが、訪れた場所が北九州(福岡県)・伊那(長野県)・三河(愛知県岡崎市)・横浜(神奈川県)と、実に多岐にわたっていたのです。

私も取材同行いたしましたが、その中でも旅程が思い出深かったところをご紹介したいと思います。

舞台は、長野県伊那市です。

取材の前日、私は新宿バスタからバスに乗りました。
長野県南部は大雨が降っていて遅延も予想されましたが、幸い雨は夕方には止み、無事に伊那に到着しました。


取材前夜

取材の前日は特にアポイントもなし。「地元を知るためには、その街の食を知る必要がある!」というのが私のモットーなので、島田屋ホテルに荷を置いて早速外出。

まず、訪れたのが喫茶店。

珈琲館プリンス

ここでコーヒーを一服。
レトロな喫茶店ですが、ご飯のメニューも充実しています。

ただ、伊那に来たからにはソウルフードが食べたい!ということで、ご当地のソウルフード「ローメン」の老舗へ!

萬里 本店

レトロな外装です
これがローメン!
ローメンが出るまで食べていた馬心!(馬の心臓)

そして、酒場での情報交換も大事!ということで、近くのバーに行くことにしました。

bar ICHINANA

「伊那(いな)」と「17」をかけているのでしょうか?
とてもオシャレで、お酒も美味しいいいバーです!

私も珈琲をいただきましたが、香りもよく、とても気持ちが落ち着きました。マスターから伊那の話を聞き、隣に座った人たちのお話も聞くことができて、楽しいひと時を過ごすことができました。

伊那市は、伊那市駅から伊那北駅の間が繁華街になっていて、小沢川(天竜川に注ぐ川)を渡ったあたりから飲み屋が続いています。伊那はスナックが多いということで定評があるのですが、そこは次回チャレンジしてみたいと思います。コミュニティ形成に関わる身としては、やはり覗いてみねばと。

あと、行けなかったですが、気になったのはこちら!

はしば

小沢川沿いの旧歯科医院をリノベした飲み屋さんで、レトロな雰囲気です。大勢で訪れるならこういうところもよいかも?

次の日は取材なので、深酒はせず、早めにホテルに戻って就寝しました。

取材当日

翌朝、早めに起きてランニング。
竹刀を縦断する天竜川沿いは幹線道路が走っていて歩道もなかったので避けて、小沢川沿いをメインに走りました。
前日の大雨で小沢川の水量は多かったですが、昨晩に比べると少なくなっていました。

そして伊那小学校に向かいます。
伊那小はとてもユニークな実践で知られている学校です。

何と60年以上もの間「通知表」がなく、固定的な時間割やチャイムもありません。
それでは、何をやっているのでしょう?早速覗いてみましょう!

伊那小学校は高台の上にあります。隣はお寺さん
さらに坂を上ります
伊那小に到着!

校門で苫野先生はじめ先生方と合流し、校長先生のお話を伺いました。
その後、ナビゲーター・田中孝弘先生の6年山組にお邪魔をすることに。
「このクラスは一体何をするのかな?」と思いきや、なんとパン作りです!

パンを発酵させています。酵母も子どもたちがりんごから作っていました!
焼かれる前のパン
石窯も、煉瓦を子どもたちが組んで作ったのだそうです
焼けました!

というわけで、パンをいただきました!美味!!
失礼ながら、「小学生がここまでのクオリティのパンを焼けるんだ!」と驚くとともに、軽く嫉妬してしまいました(笑)。いや、自分にはできないな、と。発酵のための酵母づくりからやるって、相当な準備だと思います。

お昼は給食をいただきました。
ソウルフードもいいですが、こういうあっさりしたメニューが出ると、ほっとする自分もいます(笑)。

ヘルシーな給食!牛乳瓶のイラストもいいですね!
日々の実践が本にまとまっています

午後は6年山組から離れ、お寺から借りている畑などを見学しました。

農作業を通じて、野菜や植物にも詳しくなりそうですね!

また、校内には動物たちも大勢!ヤギさんたちがいました!

小屋もお手製…
冷静に考えてみると、小学校に羊やヤギがいるってすごいですよね!

その後は取材のまとめがあり、旅を終えてそれぞれ帰路へ。帰りもやっぱりバスで都内へ。
本当はもう一泊して市内の東側、高遠に行ってお蕎麦でも食べたかったところですが、翌日都内で仕事が入っていたので断念。

さらば伊那、また来る日まで…

旅の振り返り

伊那小に一日お邪魔していて、「本当にこういう学校があるんだ」と、ひたすら驚いていました。
こういう学校を見ると、気になる点は二つ。まずは、「特別に恵まれている学校だからこういうことができるのでは?」ということ、そして「面白いのはわかるけど、ちゃんと学力は身に付くの?」ということでしょう。

まず、一点目ですが、「伊那小」の名前の通り、確かに地域を代表する伝統校でもあり、応援団も多いということもあるのでしょう。お寺が応援してくれているということもその証左ではありますが、逆の見方をすると、恵まれているという状況に胡坐をかいているわけではないのです。
田中先生のお話を伺っていても、羊を飼う! と決めた時も長野市の信州新町まで探しに行かれていますし、石窯の煉瓦も、なんと瀬戸市から取り寄せています。伊那の地域資源だけに頼るのではなく、創意工夫をされているのです。
そう考えると、工夫でできる範囲もかなりある、と思えるのではないでしょうか?

また、二点目ですが、ここは確かに気になるところでしょう。
パン作りは確かに面白そうだけど、そこから何を学べるか、突き詰めるとものすごく膨大なテーマが隠されていますが、その全てを明らかにできるのか?色々気になってしまいますね。
現実問題として、各家庭の自主的なフォローがあってこそ成り立っている部分はあるのかもしれません。
恐らく、全ての学校がこういうユニークな実践をする必要があるというわけではないでしょう。しかし、多少リスクがあったとしても、それ以上に得るものがあると判断した場合、とても魅力的なのだと思います。
それに、本気で必要な勉強をしようと思ったら一気に挽回することはできる、と信じられるかどうかも大事かと思います。ワクワクに日々触れている中で、色々なことに関心を持てたなら、学びたい気持ちは高まっているはず。そのチャンスを見極めて基礎的な考え方を教えていくことで、一気に思考の技術を高める。そうしたアプローチが向いている子も多いのではないでしょうか。要は、具体と抽象、どちらが先にきてどちらが多くなるか、ということなのかもしれません。身近なところから具体的なテーマを見つけ、それをいつ、どのようにまとめて抽象的な思考で串を刺していくか、ということなのかと。

また、これからの時代、全員が同じ内容を同じように勉強をする必要があるのかということは、考えなければならないのでしょう。興味関心と多様性を重視するか、ある一定水準の学力を担保された同質性に価値を見出すか。まさに教育観が問われているのかもしれません。
どちらが正解ということではなく、どちらも正解なのだと思います。考えた上で、判断していくしかないのでしょう。
我が家も、上の子が来年から小学生になります。果たしてどうなるか? 決して他人事ではありません。子どもと日々向き合いながら、教育観を更新していく必要があるのだろうな、と思っています。

とにかく、色々なことを考えさせられる伊那小学校の取り組み。
興味のある方は、是非本書をご一読ください!!

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