エジプト学とは、古代エジプトを対象とした広い研究分野で、考古学、建築学、アート、文学、社会学、宗教学、歴史学、文献学、言語学といった様々な学術的観点を内包しています。もちろん一通り学びますが、あまりに広大なので普通は自分が特に関心を持った分野を中心に学修を進めていきます。

遺跡発掘や宇宙線観測装置を使った科学的分析などはニュースで取り上げられることもあるので目立ちますが、発掘された文献を紐解くのもエジプト学の醍醐味です。明確な線引きは難しいですが、発掘作業でフィールドに出たり遺物や遺跡といった形あるモノ自体を主な対象とする場合はエジプト考古学、モノの背景にあるコトの方を主な対象にするものを狭義のエジプト学と分けることができると考えています。
※私が勝手にそう分類しているだけで学術的なコンセンサスはありませんが、例えば私が学士課程で在籍していたイギリスのリヴァプール大学ではEgyptian Archaeology（エジプト考古学）とEgyptology（エジプト学）にコースを分けています。

私は完全に狭義のエジプト学が大好きな人間で、特に言語や文字が大好きです！好き過ぎて日本を飛び出してリヴァプール大学で学位まで取ってきました。無料マガジンで連載しているのでよろしければどうぞ。

それから、ヒエログリフとか古代エジプト語にちょっとでも関心があるという奇特な方に非常にオススメな連載があるので宣伝しておきますね。

（2019年1月19日　改訂）