須恵器・土器を愉しむ【『縄文土器をよむ』(町田)、縄文人なら通いたくなる「品揃え」の良さ】

「須恵器・土器を愉しむ」では、個人的関心事の須恵器・土師器を中心に「考古・郷土全般」に関する都内および近郊の展示に関する感想・情報を綴っていきます。施設側の情報発信が少なく「どこに何が展示されているのか分からない」ことも多いので、参考にしていただければ幸いです。
 今回は、町田駅から徒歩8〜12分の町田市民文化館ことばらんどで開催中の「縄文土器をよむ 文字のない時代からのメッセージ」です。

■分

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【序文無料公開】新戦後史観~非持続可能な社会からの脱却~

序章では、「新戦後史観」のキーワードを中心に、本書の意義を紹介する。以下の仮説・問題意識に同意できないものは、本章を読み進める必要はない。

私の仮説を先に提示すれば、「日本社会が変化しないのは、必要な歴史観が欠如しているから」というものである。より具体的に言えば、サイレントマジョリティが政治に参加しない理由は、共感・共有できる歴史観が欠如しているから、というもの。

この仮説は簡単に反証できる。

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8月15日

74年前のちょうど今日、1945年8月15日に第二次世界大戦が終わりました。1945年8月15日の前と後で日本は大きく変わりました。

1945年8月15日より前

戦争中は天皇は神様とされ、アメリカは敵とされていました。国のために男性は戦争に出兵させられ、国のために女性は働かされていました。

国のために敵を殺すことが当然とされてはいましたが、本当は家族全員無事であってほしいことを誰もが願いなが

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【歴史雑記】「史実を語らない史料」の価値

歴史雑記016
(本記事は月額500円の定期購読マガジンに含まれています)

 最近は人口に膾炙してきたようだが、歴史学の史料にもさまざまな種類がある。
 一次史料や二次史料といった風に分類され、日本史で言えば木簡や書状といったものが一次史料になる。二次史料は後世の編纂物、たとえば軍記物などがそれに当たる。
 僕がのろのろと取り組んでいる中国古代史においては、一次史料は出土史料が中心で、『論語』に

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【雑感】人間の本質っぽいものが見つかるーホモ・サピエンス全史ー

▽前置き

昔から、歴史が好き。
特に歴史の物語の中に今の生活にも通じるような人の本質的な部分が出てきたりすると、人って変わらないんだなーとなんとなく安心したり、納得できるので、まとまった暇があれば積極的に見つけて読んだりしている。

その中でも、今回読んだホモ・サピエンス全史は濃厚でした。

また、更新するかもしれないですが、いったん上巻を読んだタイミングで
面白かったポイントをメモりました。

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ありがとうございます。是非フォローいただけると幸いです。
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歴史とは、そうあって欲しかったという願望をしたためた物語ではなく、実際にはどうだったのかを検証して、記録してゆくもの。

先日、韓国のムン大統領は、緊急の閣僚会議で、
「私たちは2度と日本に負けない」
と述べたそうです。

韓国は1度、日本に負けていたらしいのですが、何の話なのでしょう?

韓国は、いつ、何の勝負で日本に負けたのか、わかるひと、教えてください。

ちなみに、韓国が日本に勝ったという話なら、これまで何度も聞いたことがあります。

ただ、それもやはり、何の勝負なのかわかりません。

日本と韓国は、今まで戦

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タイムマシン短歌/もちはこび短歌(11)

文・写真●小野田光

 わたしが自分の脳内に記憶して、日々どこへでも持ち運んでいる一首を紹介する<もちはこび短歌>。今回は、歴史がたのしくなる歌を。

岩と岩の間に金を零しつつ桃の御殿のふたごの走り
藤本玲未 「かばん」2017年4月号

 わたしは大学で歴史学を専攻したのだけれど、歴史が好きな人たちってたいていは「すごく昔」に興味を持っていると思う。現代史を専門としたわたしのように自分が生まれる

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vol.65「マンツーマンの効用」(『世界史概観』ランケ 鈴木成高・相原信作:訳/岩波文庫/1941年刊)

vol.65「マンツーマンの効用」

みなさんこんにちは。
今週は歴史の本です。

歴史学というと、哲学以上に「まさしく教養」な印象を受けます。せっかくだから、語って語れる知識は欲しい。
しかし、教科書を読んでいるのでは、なんだか格好がつかない。よって、困った時の岩波文庫。

ランケ、『世界史概観』。
では、どうぞ…。

宗教改革。フランス革命。大シスマ、とか。高校の授業で見知った単語が、並んで登

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「新しい歴史観を作る会」はじめました。

「新しい歴史観を作る会」はじめました。
お初になります。会長の雀百と申すものです。

ちなみに、発足日は現在2019年7月17日に現在。
もちろん、メンバーは私しかおりません。

ということで、メンバーを募集していくわけですが、簡単に「新しい歴史観を作る会」の発足理由と自己紹介を最初にやっていきます。

1.なぜ歴史観なのか?

歴史観とは、そのまま「歴史を観察する立場」のこと。
その必要性につい

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大人のための社会科 書形夢醸54

私たちは、民主主義に基づく多数決や資本主義に根拠を持つGDPの計測などが、それなりに意味と根拠を持っているものだと考えている。しかし、本書から分かるのは、それが実際には堅牢な論理の上に成り立っているわけではないという不都合な真実である。

「不都合な真実」といえば、2000年のアメリカ大統領選挙時にブッシュに敗れたアル・ゴアのつくった環境保全啓発映画のタイトルがそれである。

本書でも「多数決

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