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おとなのための絵本紹介

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日々こどもに読み聞かせている絵本の個人的な思い入れと子どもたちの反応の記録です。
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ごく個人的体験としての絵本紹介3  ごめんごめん、ってきみに謝りたいよ:『よるくま』

ごく個人的体験としての絵本紹介3  ごめんごめん、ってきみに謝りたいよ:『よるくま』

ママ、あのね……
と、ベッドで寝かしつけられる「ぼく」がママに話し始めるところから『よるくま』は始まる。「ぼく」はまだちっとも眠そうではない。
あのね きのうのよるね、うんとよなかに かわいいこが きたんだよ。
トントンて ドアを ノックして
「あらそう。ママしらなかった。どんなこが きたのかな?
おとこのこ かしら おんなのこ かな」

ううん、くまのこ。

『よるくま』

ISBN:97840

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ごく個人的体験としての絵本紹介1  ひとりでいる幸福のさきに: 『ねえさんといもうと』

ごく個人的体験としての絵本紹介1  ひとりでいる幸福のさきに: 『ねえさんといもうと』

ねえさんはとても優しいお姉さん。
いもうとのことをいつも気にかけて、こうすればいいよ、といつも教えてくれます。
でも、いもうとはある日、そのことにふとあきあきしてしまいました。

『ねえさんといもうと』

https://www.ehonnavi.net/sp/sp_ehon00.asp?no=123871

ISBN:9784751529515
文:シャーロット・ゾロトウ 絵・訳:酒井 駒子

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ごく個人的体験としての絵本紹介2  大地の広さを生きる:『トヤのひっこし』

ごく個人的体験としての絵本紹介2  大地の広さを生きる:『トヤのひっこし』

トヤはモンゴルの草原で、家族とゲルで暮らしている。ある日、おとうさんが言う。「きょうは、ひっこしだ。みんな、にづくりを、てつだうんだぞ」どこへ? おにいちゃんが答える。「ここよりも もっと みずも くさも ある いいところだって」
その日からトヤのひっこしがはじまった。家をラクダの背に乗せ、牛と羊とやぎを連れ、馬にまたがり、草原を、狼の吠え声のする夜を、嵐を、岩ばかりの砂漠を越え、山を越えて、そし

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