昨日でした(文学フリマ東京37)
昨日は文学フリマ当日でした。
既刊『使いどころなさそうでややある話』はなんと15冊、新刊『つぶつぶ10年』は11冊売れた。新刊のほう(簡単に言うとTwitter日記)がキャッチーで読みやすく、売れるのではと思っていたので意外な結果である。が、どちらが売れてもやはりうれしいものだ。
購入くださった方々とのちょっとしたやりとりは明日以降ちまちま記録していく。今日は購入品を紹介したい。
芸人であり作家活動もしているファビアンさんをnoteで知り、こちらの記事に行き着いた。まさかの又吉さんも参加されている! しかも1000円!? 贅沢すぎないか…と思い(個人的な話だが、数年前に又吉さんの著書『夜を乗り越える』を読んで軽く救われた経験がある)、友人に店番を任せて一番に買いに走った。自由律俳句とエッセイ、書評、ショートショートと大満足な一冊。
webカタログで知った作品。私も長らく編集記者として働いていたこと、発達障害やADHDについて調べた時期があること、そしてカタログの文章が刺さって事前に購入を決めていた。
noteで相互フォローしているstar_of_bbaさんの手記。2022年の冬にお亡くなりになったお父様との、最期の半年間を綴っている。note上の同名マガジンの内容を1冊にまとめたものだ。私はリアルタイムで更新を追っているが、本にされるということで(絶対に持っておきたい)と思った。肉親との別れはいつか来るのだと覚悟する覚悟、すら自分にはまだないから。
「美大に憧れる高校2年から、希望の職について働いている2010年から2021年の約10年の日記をまとめました」(webカタログより)。お互いの作品を交換する形で購入させていただいた。10年間の日記なんて、見させていただいてもいいのですかい…?と謎の口調になりそうなくらい貴重さを感じる。一人の人間の人生の一片がここに詰まっているのだな。ありがたく大事に読ませていただこう。
イベント終了直前、隣のブースの方々とも遅ればせながらきちんとあいさつをして(先方から声をかけていただいた…。自分から声をかけられないタイプの人見知りであるため本当に申し訳なく、ありがたい…!)お互いの作品を購入し合った。webカタログによると、「小中で3年だけ教室にいた27歳会社員」と「高校で不登校だった23歳ライター?」のお二人によるブースとのこと。アイデアが面白く、装丁も素敵だったり斬新だったり。
こちらは購入品ではなくフリーペーパー。点滅社と小窓舎という事業者さんがチームで運営している書店「そぞろ書房」のブースで配布していたものだ。点滅社から11月下旬に出るという『鬱の本』がとても気になっており、文学フリマではこちらの販促用フリーペーパー配布があるということでゲットしてきた。
売る・買ういずれも大大大満足な一日だった。終了後、一足先に大森駅で待機していた友人(店番をしてくれた)と回転ずしへ行き、互いの購入品を見せ合いきゃっきゃしたことも追って書きたい。
【おまけ】
友人と解散した後、その足で急いでもう一つ行きたかったところへ。JR大森駅から徒歩約10分の「あんず文庫」だ。Twitterで知って、前々から行きたいな~行きたいな~と思ってはいたものの、なかなか用事がなく、少し遠出になるので休日も腰が重くて行けずにいた。
しかしちょうどよく大森駅解散、お店も21時までだったので(こりゃ行くしかないっしょ)と、たくさんの荷物を携えながら向かった。暖色のライトが夜道に映える。古本がメインなのだが、おそらく店主の方が一つひとつクリアカバーをかけていて、小さな栞も挟まれており、丁寧に整えられた、目の行き届いた空間だなと感じた。
お酒やコーヒーも飲めるらしく、バーカウンターと入り口横のソファで二人の大人がいい時間をたしなんでいた。私は文学フリマの興奮がまだ冷め切らず、ここでも新たに2冊購入。
明日からまた仕事が始まる。憂鬱だけれど、たくさんの本が支えてくれる。
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