不登校_特殊支援学級

発達障害はなぜ増えたのか  二つのグローバル化と生存の地すべり

 発達障害についての考察を『発達障害はなぜ増えたのか  二つのグローバル化と生存の地すべり』という電子書籍にまとめました。発達障害の増加の理由を社会の変化から読み解いていきます。

 全文無料で読めます。ダウンロードの他、連載形式でnoteにも掲載します(ブクログパブーが終了したようでリンクからは読めません。下の目次から各ページへ飛べます。)

 ここには「はじめに」と目次を公開。


 はじめに

 発達障害という言葉が社会にあふれています。一昔前にはほとんど聞かなかった言葉ですが、今や発達障害の情報だけでなく、発達障害の診断を受けた人や自分が発達障害でないかと疑問に思う人が多く見られます。
 私は平成十六年から学校現場の心理職として働いています。この約十五年の間に発達障害を巡る状況は大きく変わりました。法律が変わって特別支援学級を学校につくりやすくなったり、名前としては有名なアスペルガー障害が別の診断の中に組み込まれることになったりと、発達障害を取り巻く環境は激変しました。
文科省のデータによると特別支援学級は年々増えています。認知されている発達障害は間違いなく増えているようです。

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この本では発達障害はなぜ増加したのかという理由から発達障害を考え直していきます。
 第一章では、グローバル化、生存の地滑りという二つの言葉をキーワードに、なぜ発達障害が増えたのかを説いていきます。
 第二章では、それをふまえて社会はどう変わるべきかを書いていきます。
 第三章では、自分や子どもが発達障害かもしれないと思っている人に向けてのヒントを書いています。
 この本では発達障害の個別の症状や対策ではなく、発達障害や社会の考え方をどうしていくべきかに焦点を当てています。
 それでは、発達障害を巡る考察におつきあいください。


目次


1 発達障害を増やしたのは二つのグローバル化


アスペとADHDの区別がつかない?
DSMの功罪
疾病概念のグローバル化


社会の何が変わったのか 経済のグローバル化 
教育の何が変わったのか 観点別評価


生存の地すべりと発達障害
発達障害は異質なものか


2 社会はどう変わるべきか


スペクトラムであるべきものは障害ではなく社会
デンマークの高校進学率


大人のADHDが多い国?
DSM-∨の大きな変更点
発達障害の新しい診断を考えてみる


3 自分や子どもが発達障害かもしれないと思った時に


まずはっきりさせるべきことは
頼れる専門家の条件は
診断は対策とセット


病院に行けばハッキリする?
自分の弱みを伝えられるように
今と次を考える

あとがき

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