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初心者が考える、私なりの学びの共同体!!

 今回のテーマは学びの共同体についてです。学びの共同体とは「学びの共同体研究会」のホームページの言葉をお借りすると、『21世紀型の学校のヴィジョンであり、哲学であり、活動システムです。学びの共同体の学校改革は、学校を子どもたちが学び合う場所にするだけでなく、教師たちも専門家として学び育ち合う場所とし、親や市民も改革に参加し協力して学び合う学校づくりを推進しています。』と説明されています。
 私が学びの共同体と出会ったのは去年のことです。新しく転勤されてきた先生が学びの共同体を研究されている方で、その先生のクラスの授業を拝見した時に衝撃を受けました。今までの自分のスタイルと全く異なる感覚で授業が進んでいくので、私自身目から鱗が落ちる気分でした。同時に、「これは一体何なんだ?」という疑問が沸き起こりました。幸運にもその先生と校内の研究でも同じグループに所属することとなりました。そこでたくさん聞いているうちに「学びの共同体」の存在が明らかになりました。
 私自身は学びの共同体に興味を持ちながらも、まだまだ初心者で、よくわかっていない部分も多いのが実情です。それでも学びの共同体を研究している講師の先生に授業を見て頂いたり、研究会に参加したりしながら自分なりに学びを深めている段階です。そんな現時点での私の考えを記述していこうと思います。

①どうして学びの共同体なのか

 去年までの私は一斉授業で子どもたちが前を向き、自分の発問に反応する。そんな姿を理想に感じているのが正直なところでした。言わば自分が主役的な感覚をもっていたのかもしれません。そんな中で子どもたち1人1人の学習機会の提供に限界を感じました。1時間の授業で全く発言をしない子。ただ聞いているだけの子。その子たちをどうすればいいのか考えながらも、明確な考えは浮かばず、大多数のできる子たちで展開していく授業。この授業スタイルに限界を感じていたのが事実です。でも仕方ないだろうと自分に言い聞かせて終わらせていました。しかし、学びの共同体では1人1人の学習機会を保障しています。グループで聴き合い、わからないと言えることを大切にします。そして1人がわからないと言っていることを全員で共有します。1人のわからないを全員で考えるのです。この関係性が本当に大切な部分なんだと思います。この関係性をつくることで学級としての学びが深まっていきます。

②初心者がするには?

 さて、ここからは私自身、初心者である今、何から取りかかれば良いかを私なりに伝えていこうと思います。もちろん、本を読んだりしながら学びの共同体の哲学やビジョンを知識として知ることは必須です。では具体的な教室内での行動レベルで考えた時にどうすればいいのか。私が大事にしていることは主に3つあります。

〇わからないが言えるということ
 まずは「わからない」が言えることを大切にしてほしいと思います。子どもたちはわからないと言うことに抵抗があります。高学年にもなるとわからないことが恥ずかしいことだと感じ、失敗をおそれます。当然そのような感覚はあるものです。しかし、わからないと友達に相談できることから学びは始まります。特に今まであまり授業参加できていなかった子が「わからない」と言えるだけで学びへの意欲が存在していると認識することができます。そのわからないを友達が知り、「それはね・・・」と共に考える。「○○さん、ここがわからないって言っているけど、どうかな」と全体で共有する。まずは「わからない」を出発点にしていくことが大切であると考えます。

〇話し合うではなく、聴き合う
 「話し合いましょう」と教師はよく声にしますが、そうではありません。意見を「聴き合う」ことを大切にしていきます。相手意識をもつのです。もちろん、聴き合うと言えば、誰かが発言をしているわけです。ですが最初のベクトルを「聴く」ということに徹するようにするのです。その聴き合う関係性がとても大切です。まずは友達の意見に耳を傾ける。そこからみんなで考えを共有していく。この関係性を大切にしていくべきだと考えます。

〇ペア・グループを多用する
 どうすればいいのか悩んだ時。とりあえず私は悩んだ時はペアやグループで考えるようにしています。「そこ、グループである必要あるのか?」ということに関してもグループで考えさせていることが多いかもしれません。そもそも自分が「ペアやグループを使用しないでいいかな」という考えに流されやすいからというのもありますが、やってみないとその良さはわからないというのが大きな理由です。全体で丸付けを行う際にもグループでさせていることが多いです。すると、間違った問題をボソボソと「これ、何が間違ってるのかな?」と周りに聞いている子がいます。「ごめん、ここの答え聞き逃したんだけど」と友達に聞いている子がいます。この子たちは一斉授業では置いていかれる可能性のある子どもたちかもしれません。この現象が教師の見えないところでも起こっているのです。ということは、単に見た目だけで表面上の評価をするのではなく、実際に子どもたちはいろいろな所でグループで学ぶ意味を感じているのかもしれないと認識すべきです。まずはやってみようというわけです。

③終わりに

 これはあくまでも私自身の考えとして知っておいてもらいたいと思います。まだまだ学びの共同体を研究している初心者段階。間違っている捉え方もたくさんあるとは思いますが、これからの教育には必要な改革だと私は考えています。今までの授業スタイルを見直すいい機会にもなります。これからも少しずつ学びの共同体について研究していこうと思います。


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