マリオ

【読書メモ】ゲームデザインを人材育成に活かせるかも ー「ついやってしまう」体験のつくりかた 人を動かす「直感・驚き・物語」のしくみー


▽前置き

けんすうさんが紹介していた書籍を読んでみたので感想をまとめてみる。

著者は、元任天堂の企画開発者の方。

ゲーム好きには納得感の高い例が数多くのっており、内容も平易でわかりやすい。

今回は、ゲームデザインのエッセンスを人材開発や育成に行かせないという観点でまとめてみる。

▽おもしかったポイント

書籍の中で面白くかつ、人材開発や人材育成の現場にで応用できそうな部分だけかいつまんで紹介してみる。

①選択と裁量のモチーフ:マリオのBダッシュは、プレイヤーによる難易度調整機能

各プレイヤーによって、ちょうどいい難しさで遊ぶことができるよう設計する為にマリオのBダッシュがあるという。
ただ、Bダッシュを乱用するような調子に乗ったプレイヤーに対し、良い塩梅で失敗をさせる。この失敗により、フィードバックを受け、自分に適切な裁量でこのダッシュボタンを使うようになる。
→この思想の裏には、ゲームに難しさや裁量がないとその単調さ/簡単さに飽きてしまう。

業務において、応用するとすれば、メンバーの実力に応じた頻度の高い組織からの期待値調整/目標調整が当たるように思う。
週に1回の1on1などで、実力のある若手には個別に業務の難易度を上げ、それに対する上司からのFBをしっかりと行うことになるかもしれない。
業務も同様に簡単すぎると飽きてしまい、目指すレベルを調整していくのが大事かもしれない。

各個人が横並びの目標ではなく、個々人に合わせた難易度の目標設定を行い、状況に応じて、上司から期待の高さや求める行動の量や質を変えていくことが大切かもしれない。

②テンポとコントラストのモチーフ:ゲームの物語に緊張と緩和を意図的に作り出す

以下のようなゲームにおいては、以下のような工夫がされている。


・ムービー→探索→戦闘→ムービーというなどの展開を短いスパンで切り替え、最小限の情報でテンポを上げ、ユーザを飽きさせない。
・一見、不可解な情報を与え、緊張させてから緩和させる。

同様の手法は物語を読ませるコンテンツは同じ構造だと思う。
海外ドラマや映画、小説、漫画など同様の構造になっている。逆に単調で面
白くないなーと思うものは上記の原理原則が内容がない。

業務においては、以下のような場面で応用が効くかもしれない。

・業務を細切れにし、このレベルを達成したら次はこのレベルという形にする展開をすること。その際、動画コンテンツ/テスト/実践/FBというサイクルをテンポを上げて行うこと。
・研修期間の中で、短い期間で目標を設計し、緊張を生み出すことや、
 テストなどを一定の間隔で行い、緊張を生み出すことなどに通じるかも。

③仮説→試行→歓喜を意図的に設計する

人は人から指図されたものややらされたものは嫌。

自分で〇〇したらうまくいくかな?という仮説をもち、試してみてうまくいくという経験を積むことで血肉になる。だからこそ、ゲームではマリオは右を向いているし、コントローラーに右に行けそうなボタンがある。

これはコミュニケーションスタイルに応用ができそうなこと。
〇〇すればうまくいくからやってね!ではなく、
コーチングのようなコミュニケーションスタイルで相手に答えがある前提にて相手に考えさせ、引き出すというスタンスでチームを作っていくことに応用できるかもしれない。


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