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深夜3時の焼きそば

最近、考えることが多かった。
仕事のこと、友人のこと、引っ越しのこと
自分のこと。

特に友人のことについては
答えがなくて、迷子だった。
友人関係は”異性”というだけで
急に複雑になる。
好きな時期もあって
嫌いな時期もあった。
もう関わりたくないと思っても
気づいたら笑って話している。
いわゆる”好き”ではないけど
とにかく”大切”。
当てはまる名前が見つからなかった。

仕事だったら
答えは見えてる。
辞めたのなら、働く。
生きるために。
やっぱり働いてお金を稼がないと
生きていけない。

どうやって稼ぐかは
自分のこと、好きなこと、向いていること
やりたいことをうまい具合に考えてたら
見えてきた。
やりたくて、好きで、向いてそうなことを
やればいい、そうわかった。

友達(今度は同性)は
海外へ旅立った。
おそらく世間一般では、親友と表すような関係。
学生の頃はもちろん、
働きだしてからも頻繁に会っていて
くだらないことも真面目なことも
全部同じ熱量でやってくれる人だった。

旅立ったからといって
関係が終わるわけではもちろん全くないけど
すぐに会えない、それだけで
だいぶ何かが変わった。
どうしようもなく寂しかった。

そのタイミングでの
引っ越しだったから
知らない土地、知らない人で
世界で1人になったような気分だった。

自分のことなんて一瞬見失って
ただ毎日泣いていた。
テレビで流れてきた曲、CM、町のかすかな匂い、
部屋の置物、意味もなくスクロールしてしまった写真フォルダ。
些細なことが全部どうしようもなく
悲しくて、自分はもう終わりだ、と
涙を流した。

1日20時間以上布団のなかにいて
ただ寝たり起きたり天井を見たりを
繰り返した。
スマホってなんて便利なんだろう、とも
思った。

娯楽も通信もすべてやってくれる。
私は布団のなかにいても
なんの問題もない。

でもそんな日が1週間過ぎた頃
急に全部がなんとかなる気がしてきた。
仕事もきっと見つかるし
そしたらお金を貯めて海外に会いにいけばいい。
異性の友達にだって
自分の気持ちはただ一つだった。
“失いたくない”
それだけ。

あー、そうか。
自分の中で答えを見つければいいのか。
だって人生は自分のためにあるんだもんね、
自分って実は最高じゃん。
急に怖いくらいポジティブになった。

全部、意外と答えは簡単だった。
別に何もたいそうなことはしていない。

ただ、ただそれぞれのことについて
「自分にとって一番大切なことはなにか」
気づいただけ。

それだけで
こんなにもすっきりするのかって
驚いた。

春の陽気に背中を押されて
壊れていた心と体は少しずつ治ってきた。
散歩をして花が綺麗だと思える。
空も綺麗だと思い、
鳥の鳴き声に耳を傾けられる。

まだ勝手に涙が出てくる時があるけれど
きっとこれもすぐに落ち着く。

自分がやりたいようにやればいい。
それだけだ。

こんなことを思いながら食べる
深夜3時の焼きそばほど
美味しいものは、ない。

…でも、口内炎が
痛い。

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