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5分でわかるバーサーカーとバーバリアンとレギオンの違い!北欧中欧南欧

本稿は「5分でわかるバーサーカーとバーバリアンの違い! ノルマン人とゲルマン民族」の続編となります。
https://note.com/yrloki/n/n87f8a635ec10
日本の歴史に関わりが薄い東欧に関しては、議論の対象の外とし、あくまで日本とイギリス(北欧)とフランス(南欧)とドイツ(中欧)の類似と差異について考察します。

筆者はエマニュエル・トッドによる日本≒スウェーデン≒ドイツ論が大嫌いです。
本質的に、日本≒スウェーデン≠ドイツだと筆者は考えております。
そもそも、日本は戦国時代までは、長子相続が確定していたわけではなく、長子相続の確定は江戸時代における儒教の影響です。

西ヨーロッパにおける、歴史的な戦士の姿

北欧(青) バーサーカー=ヴァイキング 
あらみたま(マインド)の狂戦士 日本の戦国武士に近い存在で、船を巧みに操れるのが強み。
長弓や火矢を駆使する点も日本と同じであって、戦死する名誉を貴ぶ。
実は騎兵戦闘もそこそこに出来る点も、戦国武士に似ている。
海洋文化圏

中欧(緑) バーバリアン=野蛮人 
国家や指揮系統の確立が無いと、ジュリアス・シーザーが批判している。
集団の団結が弱く、どことなく妄想的な部分がある山奥の森林にすむ体がデカいだけの連中。(筆者は現代の彼等の平均身長よりも大きいため、嫉妬で述べているわけではないと明記しておく)
実は角兜はヴァイキングではなくてバーバリアンの装備であった。
騎乗よりも戦車(チャリオット)を優先させていた節がある。
森林文化圏

南欧(赤) レギオン=ローマ軍団
ギリシャのファランクスから発展した集団的でシステム的な軍事組織。
個々人の戦闘能力以上に、兵站や装備や指揮系統を重んじていて、実はかなり近代的な集団であった。
人口が多く歩兵戦術による圧殺を重んじていた。
大陸文化圏であるが、一定には海洋性を有している。

西ヨーロッパにおける思想的な区分について

イギリス=北欧 フランス=南欧 ドイツ=中欧と考えれば、ヨーロッパの歴史と文化と地理の関係はわかりやすい。
北欧が実体性を司り、南欧が集団性を司り、中欧が妄想性を司る。

前回の「5分でわかるギリシャ哲学! 魂の三分説  英仏独の違い」では、英を理性、仏を感性に置いた。
https://note.com/yrloki/n/n413c5aeae9ef?magazine_key=m5e659e12bae3
だが、筆者からすれば理性と感性は繋がりを持ったものであるため、どちらも本質的には同じものである。
実体を認知するためには、理性も感性も共に必要あることは明らかだろう。
「芸術は爆発だ」とは言ったものであるが、科学技術も閃きという思考の爆発力から生まれる。
実体を視ないで妄想に浸ることこそが、科学技術の放棄であって、敢闘精神を否定する現実逃避であり、文明と文化を否定する野蛮という精神だ。

地図を見ればわかる通り、ドイツ圏は人口は多いもののヨーロッパで孤立した狭い領域でしかない。
フリッツ・フィッシャーの「ドイツ特有の道」という著作は、「独逸は真っ当なヨーロッパの近代化の流れから完全に脱した」という内容を訴える本である。
彼等は、EUを支配しながらも、他のヨーロッパとは完全に別の性質を持っていて、近代的な価値観を備えていない。

プロテスタントは実体を否定する妄想的な宗教であって、これはドイツ観念論やドイツロマン主義の一種である。
カトリックの集団主義や、バチカンの指揮系統システムは、実は南欧における集団優先システムと相性が良かった。
日本は北欧に近い実体的な国家であって、実は集団的な国ではないと筆者は考えている。

実は、妄想的な中欧の価値観こそが、ナチスの人種差別につながりやすいことには、必然的な理屈がある。
実体的な功利主義を考えれば人種差別よりも能力主義を取った方がいいし、集団的で平等を優先すれば、人種差別を否定する。
妄想的な価値観こそが、選民思想を造り上げ、人種差別を行うのだ。
だがそもそも、公共の利益を優先する功利主義もなく、団結を重んじる価値観もなく、妄想に走るだけならば人間を纏められるわけもなく、宗教的なカルト団体によって政教一致の全体主義を成立させること以外は不可能である。

明治日本は「東洋のプロイセン」を自称したが、実はドイツとプロイセンは完全に別の存在なのだ。
それについては後日語ることにしよう。

なお、言うまでもなく、アメリカは中欧に近い性質を持っている。

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