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7月の米FOMCで最悪期は過ぎたの?資産形成どうする?

米FOMC(連邦公開市場委員会)は7月27日に0.75%の追加利上げを決定しました。

これに対して金融市場は、
− 0.75%の利上げは予想通り(1.00%じゃなくて良かった)
− 「次回9月は再び異例の大幅利上げを行う可能性があるが、その後は利上げのペースを落とすことが適切となりそう」とのパウエルFRB議長の発言で利上げペースの減速期待が高まった
− 「現在は景気後退に陥っていない」との同議長のコメントで安心感が広がった
といった受け止めで、株価は大きく上昇しました。
市場参加者の中からは、これで株式相場の最悪期は終わったという声も出ていました。

市場がかなり警戒的だったこともあって、株式相場は上昇。ほっと一息つける感じで良かったのですが、実際は金融市場が思うほど明るい状況ではないという点には留意しておく必要があります。

と言うのも、

− 米国は6月、7月でそれぞれ0.75%、わずか2ヵ月で計1.50%の利上げを行いました。年始は0〜0.25%だった政策金利は今や2.25〜2.50%。例えば3,000万円の住宅ローンの利払いが75,000円から750,000円に上昇するようなイメージです。打撃大きいですよね(しかも見通しでは9月以降も追加利上げ 汗)。

− 現在は景気後退に陥っていないと言っていましたが、先行き景気後退にならないとは言っていないです。以前、パウエルFRB議長は、経済の軟着陸は難しいとして、景気後退の可能性を仄めかしていました。私は10-12月期あたりに景気後退があると見ていますし、そういう見方は今なお少なくありません。

といったことがあるからです。

パウエル議長の話のスタンス自体はインフレ抑制的で、インフレ期待を抑えることで実際の利上げ幅を小幅にとどめたいと思っている感じがしましたが、今日に関しては、市場は楽観的に受け止めた感じです。

この楽観がこの先、弱い経済データが出てきた時も続くかどうか。

資産形成をしていく方々にとっては、市場が好意的に受け止め続ける展開になっても、楽観が後退する展開となっても、その時その時の状況をしっかり把握して、長期的な視点を持ち続けることが大切です。

それを踏まえて、どのように自分のお金をマーケットに投じるか、マーケットに参加し続けるか、あるいは様子を見るか、などを見極めることが大事です。

引き続き楽しく増やす資産形成を行なっていきましょう。

*なお、28日に発表された4-6月期の米GDPは前期比−0.9%(年率換算)とプラスの市場予想(0.3%)に反して落ち込む結果となりました。1-3月の-1.6%に続く2四半期連続のマイナス成長で「テクニカルリセッション」と呼ばれる状況です。

パウエルFRB議長は、この数字を知っていたので「現在は景気後退に陥っていない」と言ったのかもしれないですね。なお、正式なリセッション(景気後退)の判定はNBER(全米経済研究所)が行うのですが、発表まで時間がかかることもあって、一般的には2四半期連続マイナス成長でリセッションと言われます。

ただし、今回についてはパウエル議長が否定的だったことに加えて、24日にはイエレン米財務長官が「労働市場は非常に力強く、景気後退局面ではない」と言っているので、リセッション入りとの認識は出てこないのではないでしょうか。私もリセッションと言える状況は今年10-12月あたりに来るのではないかと見ています(短期間で終わると見ています)。

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