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ウクライナ語文法シリーズについて:はじめに
皆さんこんにちは。
少し前からはじめました「ウクライナ語文法シリーズ」について、全体の大まかな方針と参考文献等について明確にしておきたく思います。
「はじめに」なので本来であれば一番最初にこの記事を書いておくべきでしたが、遅くなりすみません。
執筆方針「ウクライナ語文法シリーズ」はその名のとおり、ウクライナ語の文法の解説を中心としていく考えでいます。
例が必要な部分ではなるべく例文を引っ張って
ウクライナ語文法シリーズその18:形容詞の変化と用法
今回から2回にわたって形容詞の変化と用法を簡単に見ていきましょう。まずは形容詞の格変化からです。
形容詞の変化ウクライナ語の形容詞は品詞としては名詞類に分類され、名詞とのつながりが強いです。
名詞は基本的に性が決まっており、各名詞ごとに数と格に応じた変化をしますが、形容詞では一つの形容詞が性・数・格全てにおいて変化します。この変化は修飾する名詞の性・数・格によって決定されます。
例として、до
ウクライナ語文法シリーズその16:与格、与格支配の前置詞
与格は非常によく用いられ、用法も様々です。それほど理解に苦しむようなものではないのですが、慣れないうちは違和感のある構造もあるため、少しずつ見ていきましょう。
与格の用法間接目的語
与格は典型的には動詞の間接目的語を表します。日本語の「~に」に相当します。
これらの与格で表される間接目的語は、「до+属格」に置き換えることが可能です。英語で「give A B」が「give B to A」に置
ウクライナ語文法シリーズその11:人名の変化
一般名詞の格変化を覚えたところで、ここでは人名の格変化について見ていきましょう。
名前(ім'я)名前(ファーストネーム)の変化は基本的にこれまで見てきた女性名詞・男性名詞の典型的な変化をします。それほど難しくないのでいくつかの例をさらっと紹介します。
女性の名前はふつう -а/я で終わります。-а/я で終わる女性名詞と同じ変化です。
А́нна 「アンナ」
Ната́ля 「ナタリ
ウクライナ語文法シリーズその10:中性名詞
中性名詞は単数主格の見た目上では大きく -о/е で終わるものと -я で終わるものに分けられます。
-я のときは女性名詞との区別が最初のうちは難しく感じられるかもしれませんが、見ていくうちに容易にだいたい予想がつくようになるでしょう。動詞から作られる抽象的な単語や、生き物の子どもを表す語が多いです。
中性名詞は基本的に無生物を表しますので、基本的に全て無生名詞です。つまり、単数も複数も主格
ウクライナ語文法シリーズその9:男性名詞の単数属格について
ウクライナ語の男性名詞で最もやっかいなのが単数属格で -а/я か -у/ю のどちらになるか、というところでしょう。単数の処格や与格も複数の形を持ち得ますが、多くの場合この 2つの格ではどちらでも良いことが大半であるのに対して、単数属格はいずれか一つに決まる場合がほとんどです。
男性名詞を覚える際には、単数属格の形も合わせて覚える方が良いでしょう。
はっきりと分けられるルールは存在しないのです
ウクライナ語文法シリーズその8:男性名詞
女性名詞の次に、男性名詞を見ていきましょう。
男性名詞は女性名詞の表と比べると単数の語尾がだいぶ複雑です。ウクライナ語から入った方にとって大変なのはもちろんですが、むしろロシア語を知っている方々の方がうんざりするかもしれません。ロシア語は格変化パターンがだいぶ単純化というか均一化というか、簡単になっていますので。
属格、処格、与格、呼格は複数の可能性があり、単語によってどちらか決まっているもの
ウクライナ語文法シリーズその7:女性名詞
今回から名詞の変化を見ていきます。
最初は比較的分かりやすい女性名詞からいきたいと思います。
格変化表が出てきますので、言語オタクの方もそうでない方もそれぞれの意味でヒイヒイ言っていただけると嬉しいです!
※格の順番を修正しました(2024/01/07)
-а/-яで終わる女性名詞まずは変化の比較的わかりやすい -а/-я で終わる女性名詞から見ていきましょう。
-а/-я で終わる女性名詞
ウクライナ語文法シリーズその6:名詞(概説)
今回からしばらくは名詞の解説をしていきます。
次回からは変化表が出てきますので、多くの方にとってはうんざりかもしれませんが、言語オタクにはたまらないと思います。
ウクライナ語は単語がたくさん変化しますので初級レベルのうちは非常に苦しいと思います。しかしながら、多くのスラヴ系言語は変化さえ最初のうちに覚えてしまえば、中級以上になるとある瞬間に突然、本当に突然に分かるようになってぐんぐん伸びていきま