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We Margiela and I McQueen

2010年前後に立て続けに去った(私の)スーパースターのドキュメンタリーが立て続けに公開される2019年。

Martin Margielaは引退以降、去年から活動が活発になってきていて、去年ParisのGallieraで公開されていたMartinもキュレーションに関わったという展示はとても素晴らしくて、ワクワクして、永遠にそこにいられそうだった。

書く気になったらまたいつか書こうと思うけど、今をときめいていたVetementsへの影響もそこかしこにみられたり、自分の中では90年代の歴史上の出来事だった作品も見ることができてとってもよかった。
図録はAmazonでも蔦屋書店でも買える(当然、私はParisから持って帰ってきたのですが)

ちょいちょい公開されているデザイナー系ドキュメンタリー映画の中で一番インスパイアされたのはDries Van Noten.

今はPuigというスペインの会社がスポンサーになってるけど、タイトル通り本当に花を愛でてるし(あの色とりどりのお花が咲いてるお庭はっ本当に羨ましい!)インドの刺繍工房に厳しいクオリティを求めつつ、彼らの仕事を守る姿勢とか、本当に正しい経営者。そして素晴らしいクリエーション。最高かよ!ってなりますよねー。毎シーズン安心して見てられる理由も少しわかった気がした。サンプルの量が膨大で、商品化されなかったプリントのパターンとか、どこにいっちゃうんだろうって気になったりした(欲しいw)

そして我らがAlexander McQueenのドキュメンタリー映画も4月に日本で公開されるそうですね。
McQueenのドキュメンタリーといえば、亡くなった直後にテレビで放映された"McQueen and I"。Alexander McQueenの生い立ちからMcQueenを発掘したと言われていたIsabella Blowとの逸話などを絡めて、関係者のインタビューで構成されている。

McQueenの写真集の中でも一番おすすめなのは、McQueen自身による最後のフルコレクションFW2009(翌シーズン発表の直前に亡くなったのでSS2010はデザインチームが仕上げた)のインスピレーション源や製作過程が撮影されたNick Waplingtonのドキュメンタリー写真集。
McQueenは10年前にすでに、ファッション業界のトレンドの移り変わりの早さや、回転の早さによって発生する大量のゴミに着目していた。そこから、このとても美しいコレクションを作り上げていった様子を、ゴミ処理場の写真がコレクションに多用されたドッグトゥースの柄とリンクして見せられたりしていて面白い。

Trailerだけでもワクワクと同時に胸が締め付けられる。こういう、何か素晴らしものを作る人が亡くなって本当に残念なのは、彼らの新しい作品がもう二度と観られないということ。

Alexander McQueenのショーの中で、演出もコレクションも含めて一番好きなのはSS 2007。頭の先からつま先までロマンティックかつ廃退的。これ以上のデザイナーとはまだ出会えずにいる。

見出し画像はスペインの犬。

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