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料理家の私が、砂糖・小麦・乳製品を食べられなくなって気づいたこと4つ

※2022/1/1追記
小さな体調不良の根本的な改善のためで、大きな病気とかにつながるものではないです。心配してくださった方からコメントがあったので書いておきます。ご心配おかけしてすみません。めちゃくちゃ元気です!

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体調不良の原因は身体の冷えです。冷えの元になりやすい砂糖・小麦・乳製品を今日からやめましょう。できればアルコール、カフェインも控えてください。まずは1ヶ月やってみましょう」

12月の中旬、はじめて訪れた漢方薬局の先生がさらっとそう言った。動揺を隠しながら、頭のなかでクルクルと食品を思い浮かべながら✖️印をつけていった。

砂糖・小麦・乳製品がダメってことは、クッキー、お汁粉、パスタ、焼きそば、パン、フライ、カレー、ヨーグルト、バター、チーズ、クリームソース全部NG。どれも魅力的でおいしいものばかり。
そもそも幼い頃アトピーだったため、6歳ごろに完治するまで砂糖・小麦・乳製品・肉類は全部NGで育ってきた。だから、今でもそれらを食べすぎることには抵抗感がある。バター50gみたいなレシピを見ると、もう怖くて作れない。

だからそこまで砂糖・小麦・乳製品に執着はないと思っていたが、そういえば毎朝箱入りのクッキーを1つ食べているわと思い返す。それ以外にも、ほぼ毎日飲むコーヒーには牛乳を入れているし、パンも週に1〜2回は朝ごはんに食べている。外食するなら家で食べられないものを食べたいから、イタリアンや中華に行くことが多く、そうなると小麦は絶対に登場する。うーん、これは厳しい戦いになりそう。まだ道の途中だけれど、気づいたことをまとめておこうと思う。

①スーパーで買えるものが1/5、外食で食べられるものが1/10になる

「砂糖・小麦・乳製品NG」というメガネでスーパーを見て回ると、驚いた。小麦や乳製品が入っていない食品はたくさんあるのだが、砂糖が手強い。
市販品のお漬物、お惣菜、瓶詰めされたご飯のおとも、胡麻豆腐、オイスターソース、スモークサーモン、明太子、しょっぱいスナック類(アーモンド小魚大好物なのに…)、ザーサイ、カレールー、加工肉(ベーコン・ハムなど)、パック寿司にもほぼ100%の確率で砂糖が入っている。こんなに砂糖が入っている食品が多いんだと驚きつつ、これらが買えないことに風船の空気が抜けるような気持ちになった。

買えるものは野菜、肉、魚、卵など加工されていない素材、豆腐類、塩蔵されたもの(オリーブや塩鮭)、シンプルな調味料、海藻類、豆類、ナッツ、春雨など、健康的なものばかり。

外食はもっと厳しい。仕事帰りに小腹が空いたので何か食べようと思い、サクッと食べられるものを探すも、パン、たこ焼き、回転寿司、サンドイッチ、ドーナツ、肉まん、スコーンなど目に入るもの全部NG。「おいしいものばっかりだよ…!」と何度心の中で半泣きしたかわからない。

そんな時に助けてくれたのはスープストックトウキョウ。それら3つのどれかが入っているものがほとんどなのだけれど、唯一大丈夫だったのがミネストローネ。ベジタリアン、グルテンフリーで食べられた。じーんと舌に染みた。

ちなみにコーヒーはたまに飲んでいて、外で飲む時には牛乳を豆乳にしてもらうんだけれど、この豆乳に砂糖(または水あめ)が入っていることがあるので、気をつけている。ブラックコーヒーがあまり得意ではないので、そういう時は諦めて別のところに行く。日本茶でゆっくりできるカフェがもっと増えてほしいな。

②料理できてよかった

砂糖・小麦・乳製品NGだと買い食いと外食がほぼできなくなる。私は料理を仕事にしていて、今まで料理できてよかったなと思うことはいろいろあったけれど、私の身体に合うものを作ってくれる料理人が自分自身でよかったなと心底感じた。これがもし、自分が料理できなくて誰かに料理をしてもらっているとしたら、こんなに買えるものが少ないと迷惑かけちゃって申し訳ないし、相手が料理好きだったらいいけれど、そうでもないけど作っているならなおさら辛い。食べる人と作る人がセットで私の中にいてくれて助かった。

この状況を「自炊する人を増やすために活動する自炊料理家」として、話せるネタが増えた!と前向きに捉えている。そうでもしないとやっていられない。

仕事の合間のおやつが恋しすぎて、ほぼやらないお菓子作りにも挑戦した。米粉とバナナの甘味だけで作るパウンドケーキ。甘いおやつがある生活って、なんとゆたかなんでしょうか。こういうレシピを作ってくださる人がいるのはありがたい。

③ときめき食材を探すのが楽しい

食べられないもののことを考えると切ない気持ちになるので、食べられるものをどうやって料理するかばかり考えている。「この中でおいしい料理を作りなさい」とお題をされているようで、やったるぞと燃える。先述したように、砂糖・小麦・乳製品なし食材は健康的で地味なものが多いと思っていたけれど、案外と心がときめく食材がある。

旨味爆弾のからすみ・生ハム・アンチョビは塩蔵だから大丈夫。ニンニクは身体を温めるからたくさん使うと良いし、サラダのアクセントになるマスタードももちろんOK。諦めていた大好物のスモークサーモンもトップバリュで食塩のみで作られたものが売っていた。おいしくてニヤニヤが止まらない。オイスターソースも塩のみのものを母が見つけてくれた。めちゃくちゃおいしい。

それ以外にも、以前から定期購入しているみやじ豚や、ふるさと納税で出会ったおいしいシャモ、前から気になっていたエビベジも定期購入を始めた。おいしい食材はシンプルな調理で感動する味わいがあるから正義だなと思う。

④身体がめっちゃ変わる

この生活を始めてからまだ2週間弱だけれど、身体は明らかに変化した。まず体重が2キロ落ちた。身体が冷えるなと思うことがかなり減った。ニキビも消えた。睡眠が深く、途中で一度も起きない。砂糖が取れてないからなのか、よくわからないが体力はちょっと落ちた気がする。肝心の体調不良の改善はゆっくり変わっていくと思うから焦らないでいる。畑の土づくりと一緒だ。

この生活は身体にとって良い変化が多いけれど、やっぱり砂糖・小麦・乳製品はおいしいんだよなぁ、とも思う。これらとの付き合い方は、これからゆるゆると考えていきたい。

砂糖・小麦・乳製品、全てがNGでなくともどれかが一つ、あるいは二つNGな方もいると思うので、いいレシピができたら共有していきたいと思います。

そして、この食品も砂糖・小麦・乳製品使ってないよ!というおすすめがありましたらぜひ教えてください。

来年もよろしくお願いします!


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