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書けないのには理由がある!想像の枠を広げるまほうの方法とは?

今日は私立中高で教えておられる篠原さんに登壇していただきました。オーガニックラーニングの講座、しあわせのレシピVol.2です。

英語である程度まとまった文章を書かせるのってどう指導していますか?日本語でもその思考が身についていないのに、英語でとなると困るんですよね。英検準二級くらいまでは紋切り型で内容がスカスカでもなんとなく書けても、そこから先に進めていないケースを高校ではよく見かけます。今日登壇していただいた篠原 弘樹(しのはら ひろき)さんは、私立中学校の先生ですが、教科でスキルを横断するという方法で積み上げてこられた実践についてお話しいただきました。明日から使えそうな、でもカリキュラムとしてはそう簡単に作れないそこのところ、少しシェアしますね。

篠原さんってどんな人?

大学院で英語学(語法研究)を専攻し、英語教育ではESP(English for Specific Purposes)教材の開発に携わる。高校・大学非常勤を経て、2013年度より現職(松蔭中学校・高等学校)へ。マイクロソフト認定教育イノベーター 2022-23(MIEE:Microsoft Innovative Educator Expert)

2020年度より英語と探究に特化したコース(松蔭GS)を立ち上げ、全体のカリキュラムマネジメントを担当。「オンライン英会話×教科横断×探究」の取り組みを実践している。特に好きなのは日英の小論(エッセイ)指導。「先生、何を書いたらいいか分かりません。」そんな子どもたちが物事の考え方や思考法を学ぶと、どんどん書けるようになっていく。子どもの想像力と創造力は無限大。思考法を学び「閃き」を体験してほしい。そんなことを考えて、教育活動を行っておられます。

​公式note:
https://note.com/shoin_gsgl/n/n85581b71939c

マインドマップがあっても書けない!

高校の現場にいると、とりあえずマインドマップでまとめてみてーというのがよくあるパターンです。ところが、中学校1年でやってみたところ、一部の生徒しかできなかったそうです。例えば、車を持つことの是非を聞いたとしても「いいんじゃないの?」程度の答えしか出てこなければ小論文どころではありません。

文章をしっかり書けるというのは英検、入試、就職活動、社会人になっても必須のスキルです。ところが、困るのは、パターンが定着しないこと、内容が出てこないこと。一時期80人もの添削をしていたそうですが、作文の添削には時間がかかり、限界を感じられました。

では、考えを引き出す指導やトレーニングをどうしていけばいいのでしょう。

想像の幅を広げる魔法の思考

「プリン+醤油=うに」というのを聞いたことがありますか?では、考えてみましょう。

リンゴ+OO=???

つい、リンゴに合うものを考えてしまいませんか?今回も最初に出たのはマスカルポーネチーズでした。通常はリンゴに合いそうなものを連想してしまいます。つまり、創造できるものしか基本的には創造できないのです。オリジナリティを出すことは想像できないものを無理やり考えることが必要です。

例えば、ご飯に合いそうなものを考えてみて、それをリンゴに足してみる。
「視点をずらすこと」で想像の枠を超えるわけです。

それってまさに、思考の枠を広げる魔法の言葉ですね!

スキルの横断

実は、英語科と国語科、そして先生によって小論文にまつわる言葉の定義って違います。篠原さんは他教科の先生方と相談し、使う言葉を絞ることで文構成の混乱を減らしました。

また、観点を絞ることでアイデアを出しやすくしました。例えば、制服の是非について考えるとします。観点を時間・お金・利便性に絞ってしまえば、マインドマップも書きやすい。いろんなテーマでひたすら口頭練習を繰り返し行ったそう。

観点を絞ったことで、生徒のアイデアを引き出すことができただけでなく、教員側の添削の負担を減らすこともできたとか。また、英検に通すなら使える表現を限定する方がしっかり身に付きます。

さいごに

ちょっと長くなってきたので、続きはまた明日。

オーガニックラーニングでは年間を通して様々な講座やワークショップをしています。いつかお会いできるのを楽しみにしています。


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