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新しいものを取り入れないと、いつか大きな後悔をするかもしれない #坂の上の雲

司馬遼太郎の坂の上の雲を読んでいて、そんな風に思った。

愛媛県松山市が舞台

坂の上の雲とは、司馬遼太郎の代表的な小説だ。

舞台は明治維新を迎えた日本。

300年鎖国をしていた日本が初めて世界と戦った日清戦争と、日露戦争を背景に物語は進んでいく。

ちょんまげを結えていた日本人が、開国10年で大国の清を破り、
その20年後には世界の中に君臨していたロシアを破った。

これはどういうことなのだろうか。

当時世界中のほとんどが、日本人でさえも負けると思っていたのに、勝ってしまったのだ。

愛媛県松山市出身の主人公達

物語の主人公は、愛媛県松山市出身の3人。

病の中血反吐を吐きながらも、新時代の俳句を確立した、「正岡子規」


世界最強といわれたロシアのコサック騎兵を破った、「秋山好古」


同じく最強といわれたロシアのバルチック艦隊を破った、「秋山真之」

同時代にうまれた3人が、それぞれの場所で使命を全うする姿に感動する。

新しいものを取り入れないと組織は壊滅する

日露戦争は、日本側の勝利で終わった。

しかし開戦当初は、上層部の腐敗が原因で何万人もの人が命を落とす。

乃木希典率いる陸軍第三軍の司令部は、作戦がうまくいっていないにも関わらず何も手を打たなかったのだ。

東京にある本営からは、作戦の変更を促す指令を何度も送り、伝令を何人も送ったにも関わらず、考えを変えられない。

熟慮を重ねた本営は、戦艦を砲撃する為に使われる大砲を使う作戦を提案。

しかしその提案すらも、第三司令部は無下に却下しようとした。

長岡(本営の指令官)は歩兵のあがりだ。28センチ榴弾砲というものがいかに厄介なものか知らんのだ。送らなくて結構だ。

 坂の上の雲(4)p224

実際には、想像よりはるかに簡単に使用することができて、効果は絶大だったのだが、無駄と判断したのだ。

令和の時代にSNS戦略をとらないようなもの

新しいものを取り入れたり、相手の意見を受け入れないことの恐ろしさがわかる。

自分だけならまだしも、それがリーダークラスになると泥沼にハマってしまうだろう。

今の時代ならばどうだろう。

instagram、Twitter、chatGPTとかかな。

新しいものを試してみるって実はすごく大事

もちろん上手くいかないこともあると思う。

instagramって運用は難しいし、chatGPTを実務に落とし込む上での問題もある。

ただそれでもやってみないと何も変わらない。

上手くいくかどうかよりも、新しいものを取り入れてみるという柔軟さとか、好奇心が大事なのだろう。

戦時中では、柔軟さがなければ人の命が失われてしまう。

比べて現代では、新しいものを取り入れなかったとしても明確な変化があるわけではない。

ただ、だからこそ長い年月を経てみると何か圧倒的な差が生まれてしまうのではないだろうか。

自分も苦手だと一蹴して、やらない分野も多いので意識しよう。

とにかく、坂の上の雲。面白い。

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