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「ごはんをつくる前に読む本」ができるまで

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『ごはんをつくる前に読む本』ができました

『ごはんをつくる前に読む本』ができました

おととい、無事に校了しました。いよいよあとは、製本された実物が手元に届くのを待つだけになりました。ほっとしたような、不安倍増のような。

帯にも掲載されましたが、寄稿文の中に、めんどくさがりの野上さん、と平井さんが書いてくれています。これは本当にそうなんです。以前仕事で、私がなぜお弁当が好きなのか、という話を一緒にした時に、お弁当があることでいかに私が「めんどくさい」と思っていることから全力ダッシ

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『ごはんをつくる前に読む本』ができるまで⑩

『ごはんをつくる前に読む本』ができるまで⑩

ゲラを人に読んでもらうほぼ内容ができて、あとはまえがきとあとがきを残すのみ。というときに、発売日が1ヶ月のびました。さて、どうしたものだろう。せっかく時間ができたのならば、なにかこれまでやったことのないことをやってみたいけれど、なにをしたらいいんだろう。

と思っていたら、夫が「誰かにゲラを読んでもらって、感想もらえばいいじゃない」と言ってくれました。
なるほど。
これまで本を出す前に編集者と家族

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『ごはんをつくる前に読む本』ができるまで⑨

『ごはんをつくる前に読む本』ができるまで⑨

表紙デザインに悩み、SNSの声で決める本文はほぼ固まり、タイトルも決まり、表紙のデザインがいよいよ最後にやってきました。デザイナーのけいこちゃんがいくつかラフスケッチで案を出してくれた中、方向性は2つに絞られました。A案はこれ。

軽やかな雰囲気があって、すごく楽しそうです。そしてB案がこれ。

どっちがいいのか、Nさんとけいこちゃんとも悩み、またいろいろと意見を交し、そして最終的には「料理をする

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『ごはんをつくる前に読む本』ができるまで⑧

『ごはんをつくる前に読む本』ができるまで⑧

タイトルが決まるまで「ごはんをつくる=食べる自由が手に入る発想と具現(仮)」という仮タイトルをつけてずっとつくってきたわけですが、いよいよタイトルを決めるときがやってきました。これが決まらないと、当たり前ですが表紙のデザインが決まらず、デザイナーのけいこちゃんがすごく困るわけです。
版元の編集のNさんと二人で、ああでもないこうでもない、と2ヶ月ぐらい頭を悩ませました。(いつもながら私のアイディア出

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『ごはんをつくる前に読む本』ができるまで⑦

『ごはんをつくる前に読む本』ができるまで⑦

撮影は楽しい、器を見る喜び通常のレシピ本と違い、料理写真がメインではないことと、表紙の撮りおろしもないので、2日でいけるだろう!というわけで、いつものスタジオでいつものメンバーで撮影が始まりました。
今回お願いしたカメラマンとスタイリストのお二人は、これまで何冊もご一緒していて、私の好みもよく知ってくださっていて、阿吽の呼吸で進められる信頼と安心感があります。

基本的に編集や執筆は、すごく孤

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『ごはんをつくる前に読む本』ができるまで⑥

『ごはんをつくる前に読む本』ができるまで⑥

第5章(最終章)の話最終章にたどりつきました。
実際にこの本の原稿を書く順番でいうと、実はこの章は最後から2番目に書いた章です。まずは第3章から書き始め、第2章→第4章→第5章→第1章というように書き進めました。

第5章では、自分で作れる料理から、どう他の料理に派生させていくかを具体例とともにまとめました。いわゆるレパートリーを広げる、ということの実例です。
料理を、原型と典型と類型、という捉え

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『ごはんをつくる前に読む本』ができるまで④

『ごはんをつくる前に読む本』ができるまで④

第4章は「調理の話」いよいよ、第4章では「調理する」ことに触れていきます。ここまで1つ1つ積み上げてきたのに、ここで一気にはい作りますよ、となってしまうと、それはレシピ本と変わりなくなってしまうので、慌てずにまとめよう、と自分に言い聞かせ、さまざまメモをしてワードを書き出し、調理の動きを改めて順を追って整理しました。

伝えたいことの1つは、「包丁を持つ前にしておくと結果的に調理が早くなる」ための

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『ごはんをつくる前に読む本』ができるまで④

『ごはんをつくる前に読む本』ができるまで④

第3章は食糧調達第1章と第2章に何を書くかが決まりました。
食べることのループの順番でいけば、次は「食べ物を調達する」番です。
第3章は、買い物についてまとめることにしました。

この本を書こうと決めてから数ヶ月、片っぱしから会う人会う人に「ふだん何食べてる?」「どうやって何を食べるか決めてる?」「買い物に行く?」「いつも何買ってる?」と質問をたくさん投げかけて答えをもらいました。その中で、この章

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「ごはんをつくる前に読む本」ができるまで③

「ごはんをつくる前に読む本」ができるまで③

第1章と第2章が決まった編集者の方によってアプローチの仕方が違いますが、私の場合はいつも、最初に本の内容を何章に分けてまとめるかを考えます。それから台割、要はページ構成を細かく作ります。何度かそれをあてはめてみて、最終的に何ページにするかを決めます。それが決まったら、各ページをどんな構成にしていくかをざっくりラフスケッチに落として、デザイナーさんと相談して最初にページごとの型を作ってもらい、そこに

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「ごはんをつくる前に読む本」ができるまで②

「ごはんをつくる前に読む本」ができるまで②

書きたいものはあるけど、それはなんだ6年前からずっとこういう本がつくりたいといろんな編集者の人に言いながら、わかりやすい言葉や形にまとめていなかったので、いざ書こうとすると、改めて伝わりきっていなかったなあと思う。

今回の企画をまとめるとき、改めて似たようなテーマだと思われるタイトルの本を15冊ぐらい集めて読んでみた。15冊ぐらいすぐに集まるようじゃ、もうすでに語り尽くされていてわざわざ私が書く

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「ごはんをつくる前に読む本」ができるまで①

「ごはんをつくる前に読む本」ができるまで①

始まりと仮タイトル6年ぐらい前からずっと書けたらいいなと思っていた本がやっと形になってきたのがうれしい。
ずっと思ってきたんだからすぐにでも書ける、と思ったら大間違いだった。企画書ではないけれど、思いつく端的な言葉を書き出してみると、説明するには全然足りなかった。うーん。

とりあえず最初に仮タイトルを決めてみました。
『ごはんをつくる=食べる自由が手に入る発想と具現(仮)』
かたいけど、まあいい

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