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easy poem「桃」

「クリトリスにバターを」

蜂蜜よりもメイプルシロップ
が、好きですし
バターよりもメイプルシロップ
が、好きです

透明を説明する為には
色がない
という事を証明する必要があります
描かない、こと
書かない、こと
はたまた
欠かない、こと
青い透明ならば
白い湯船の水紋
あるいは北欧人の瞳
もしくは単純に空や海

さて、わたくしは
ある男を決して
呼び捨てにしたりは致しません
読者のいない物語の主人公
では、ありますけれど
自立する小説
では、あるのです

真っ当な生き方をしております
早寝早起きに三度の食事
酷暑にはきゅうりをかじり
厳寒には生姜湯をすすっております
茶番劇の大根女優は
三つ指ついて良人を迎えております
泣いて笑って
怒って泣いて
悲劇のヒロインに成り上がるのです
朝焼けの雲は桃色に染まります
夕焼けの雲は桃色に染まります
さあ、ある男、の、
ペニスにメイプルシロップを

メイプルシロップが
署名捺印、拇印、なし、
わたくしの証明書でございます

※「限りなく透明に近いブルー」
                      村上龍より着想

#詩
#現代詩
#ポエム
#限りなく透明に近いブルー
#村上龍

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