私はあまり親に反抗しないタイプです。いわゆる「THE 反抗期」みたいなこともなかったし、親に言われたことはすんなり受け入れていたと思う。
特に、「親に褒められたい」「親によく思われたい」精神がずーっと強かったです。
学生の頃のモチベーションの大きな要素の一つとして、よく言えば「親に喜んでもらいたい」、ちょっと悪く言えば「親にさらに認められたい」「親の期待に応えたい」というのがあったのは確かです。

私は周りの友達によく「うちの親は過保護だから○○ができない」と説明していました。門限もきっちりあったし、どちらかといえば過保護な方であるのは間違いない。けど、今思えば「過保護」という言い訳を使うことで、あらゆるものを拒否し、親に反抗しないよう、親の期待に反しないように行動していたのかもしれないです。

それが崩れたのが、娘の急な「バングラに行かせろ事件」（笑）
今まで親の意見を聞いてから様々なことを選択していた私が、唐突に「バングラに行くことが決まった！！！」って言いだしたんだから、私の家族にとっては大大大大大事件です。

ここは私のちょっと抜けている性格から生じてしまったミス？なのですが、バングラのインターンに応募することを親に言ったつもりだったんです。でもそれが伝わっておらず…💦

なので、結果的に「娘がある日突然バングラという国に長期滞在する、と言い出す」事態になってしまいました。しかも、欧米諸国への留学とかだったらなんとなく想像できるからまだしも…バングラっていうあまり身近ではない国。さらにさらに、バングラをGoogleで検索すると「アジア最貧国」っていうワードが出てきます。挙句の果てには、大学の授業とか単位の関係で「休学もする」と言い出す娘。私の両親はもちろん…大・反・対！

いつもならここで私は折れていたかもしれませんが、インターンの内定が決まり、私はすでにそれを承諾してて、周りにも「受かった！！」って言ってしまったもんだから後を引けず…　また、どうしてもバングラデシュに行きたい、このチャンスを逃したらもう二度とない、と思い…親に人生で初めて盛大に反抗しました。

「私はバングラに行きたい。チャレンジをしてみたい。もう決めたから。何を言われようが行ってくる。」

ここまでかっこいいセリフを吐いたかはちょっと覚えてないですが…（笑）こんな感じで自分の意見を真っ向から言ったのは初めてでした。

そのあと数週間はスーパー険悪な雰囲気が漂っていましたね…毎日言い合ってたし。
今まで「期待に応えたい」って必死だったのに、その人たちを裏切っている気分で、しんどかった。当時の私は、大好きな親にとてつもない想いを自分はさせている、と思いつつも、自分の「やりたい」を突き通したくて、頭の中がぐちゃぐちゃでメンタルがズタボロでした。

でも、時間が経つうちに、言い合いから家族会議へ、そして論理的な議論になり、最終的に「あなたがやりたいことを応援する」って言ってくれて。もう少しで、「休学して内定先バイバイ👋」ルートになるところを、親としっかり冷静に話し合うことで、休学をせずに大学4年の間で海外インターンできる方法を見つけられました。

ああ…言ってみるもんだなあ…って、つくづく思いました。

今まで「期待に応えたい」ばかりに、親に自分の意見を真っ向から言うことを避けてたんだなあって。自分の意見をはっきりと持って、対抗したことがなかったのに、勝手に「反対したら親はがっかりするんじゃないか」って私が決めつけていたんです。

バングラに行くちょっと前に父が
「自分は子供がいい教育を受けて、いい大学に行って、幸せな人生を送ってほしいって思ってた。その子供が一人でバングラに行けるようになっただなんて…」
とぽろっと言ってくれました。
もう、涙腺崩壊案件です。（笑）

親って、子供のことを愛していて、応援してくれる存在なんだなあって。
だから、もし、私みたいに「きっとこんな事したら両親はがっかりするだろう」って躊躇していることがある人がいたら、もうちょっと踏ん張って自分の意見を突き通すのもありだなって思いました。

そんな偉そうなこと言えるの、あんたが恵まれてるからじゃん、脳内お花畑の平和ボケ、って思う人も沢山いると思う。
私は、本当に親に愛されて、とてつもなく恵まれた家族に生まれました。だからこんなこと言えるのだと思います。それは重々承知です。

でも、もし、今回私が「親のせい」でバングラ行きをあきらめていたら、それには気づかなかったな、って。
バングラに行く前の私みたいに、「自分がどれだけ家族に愛されているか」に気づいていない人も他にもいるんじゃないかって。

「親のせい」で何かをあきらめるのは、少しもったいないかもしれないです。