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血糖値を測っているなら知っておこうiAUCとは?血糖値の最大上昇がすべてではありません。

こんにちは、ゆうき(@yukimytrainers)です。

今回は血糖値測定をしている人が知っておくと便利な計算式「iAUC」について取り扱っていきたいと思います。

iAUCと聞いて非常に難しそうですが、わかってしまえば全然簡単ですので、血糖値測定をしている方は是非参考にしてください。

そして、血糖値測定を私はしてないっていう方も、今後僕の血糖値測定の投稿ではこのiAUCも情報として出していきますのでこの動画で知識を深めていってもらいたいなと思いますので最後まで見てみてください。


iAUCとは?

まず最初にiAUCとは何かというと日本語で「血糖値上昇下面積」と言いまして、血糖値の推移のグラフの下の部分の事を言います。

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この赤の斜線部の事です。

つまりこの面積が大きければ大きいほど全体の血糖値の上昇が高いですよ!という事です。

このiAUCはかなりの文献で血糖値の比較をする時に取り扱われていますので、研究者の間ではメジャーなものだと思います。

血糖値を測って数値が出た時って、「これってどうなの?」っていう事がっしょっちゅうあるんですよね

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例えばこの2つの食材を食べた時の血糖値の推移ですが、ブルーのラインは血糖値の上昇が高いんですけど、その後の落ち方はスムーズなんですよね、一方オレンジのラインは血糖値の上昇はそこまでないんですが落ち方が緩やかなんですよね。

確かに血糖値上昇幅で見ればブルーが38、オレンジは30なんですよ。

それだけ見ればオレンジの食材の方が血糖値が上がらないから良いという結論となりますが、それだけじゃ要素として弱いんじゃないかと。

そこで使用するのがもう一つの指標である「iAUC(血糖値曲線下面積)」なんですよね。


求め方

ではどう求めるかというとまず、空腹時血糖値を0としてこのようにブロックごとの面積を計算し合算します。

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今回はA~Eブロックに分けることができました。

血糖値上昇曲線下面積=A+B+C+D(Eの面積は除く)

※Eはマイナスとなっている(空腹時血糖値より低い)ためこの場合は面積は加算しません。

これを次の式に代入していきます。

A=(空腹時血糖値+30分後の血糖値)×経過分÷2
B=(30分後の血糖値+60分後の血糖値)×経過分÷2
C=(60分後の血糖値+90分後の血糖値)×経過分÷2
C=(90分後の血糖値+空腹時血糖値)×経過分÷2

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         ※分かりやすく数値を乗せておきます

A=(0+18)×30÷2=270
B=(18+38)×30÷2=840
C=(38+18)×30÷2=840
D=(18+0)×30÷2=270

血糖値上昇曲線下面積=A+B+C+D=270+840+840+270=2220

となります。

では、次に

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このグラフのオレンジの部分のiAUCを同じように求めると、、

血糖値上昇曲線下面積=A+B+C+D=375+825+675+360=2235

となります。

ブルーのラインのiAUCは2220
オレンジのラインのiAUCは2235

となり、血糖値上昇幅はオレンジの方が低いんですがiAUCはほぼ同じでむしろブルーの方が低いという事になります。

なので、iAUCの側面から見てみるとブルーのラインの食品はオレンジのラインの食品と比べそこまで悪くないなという事が分かります。


注意点

注意点が1つあります。

それは、全く違う食材同士の相性は良くないです。

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例えばこれですが、オレンジのラインはあるスイーツ、ブルーのラインはご飯なんですがこれは明らかにオレンジの方が血糖値上昇曲線下面積は小さいです。でもオレンジの方が血糖値スパイクが起きてるんで明らかにわるいんですけどね。

なので血糖値の波形が全く違うもの同士は相性が合わないという事になります。

iAUCを使って血糖値がどうかを比較する時はある程度似たような波形をとっているものを比べてみるといいのかなと思います。

ということで、血糖値比較する時は最高血糖変化値を比べるだけじゃなくてiAUCも比較してみるともっと多様な見方ができると思いますのでぜひやってみてください。

はい、ということで今回は以上になります。
それではまた!


読んでいただければそれだけで満足! アナタの貴重なお時間を頂きありがとうございます!!