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自宅の半径20キロ以内に何がある?自分の暮らしと地域の話。


半径20キロという、近くもなく遠くもない距離。

私の住む街に大型のスーパーはあってもショッピングモールはない。(田舎と一口に言ってもいろいろあるけれど、結構な田舎の方だと思う。)
月に1回程度大きな市へ買い物に行くものの、それ以外の我が家の休日はいたってシンプルだ。
● 片道車で30分の温泉街に行く。
● 同じ市内や隣町の、まだ行ったことのないお店をとにかく巡る。
● エリア内の観光名所や歴史に由来のある場所に行ってみる。
 (若い人はあんまり行かなさそうなところも多数)
● キャンプ場に行く。

よくよく考えたら半径半径20キロ以内でワイワイしていることがおおい。
今の家に住んでから2年。まだまだ飽きもしない。なんてローカルな暮らしなんだろう。

しかし逆を言えば、半径20キロ以内に、まだまだ色んなものがある、ということ。

生活買い出しはさらに狭くて半径10キロ。

我が家は通販・サブスク利用率が高くて、オイシックス、アマゾンの注文は毎週2〜3回は我が家にやってくる。
でももちろんそれ以外の買い物にも行く。
先ほどのはレジャーも含めたが、日常の買い出すとなるともっと狭い。
たぶん、広くみても半径10キロ。

でも、そこにはお気に入りのお魚屋さんも、朝市も、パン屋さんも、お肉を買う場所も、農家さんの家も存在している。


この暮らしができているのは環境のおかげ?

私たちの住む場所は
半径10キロに道の駅、スーパー、ホームセンター、病院。
20キロに温泉街と温泉が3箇所、歴史的な観光名所や、地域住民が支えるローカルスポット、そして地元商店、里山でお店を開く面白い人たちがいる。面白い・また行きたいと思うものがたくさんあるからコンパクトに暮らせているのだと思う。

でも、今日書きたいのは『ローカル最高!』ということでは無い。
私たち、生粋の出不精なんです!ということでもない。



自分の心地よい半径が存在する。

新しい場所にもたくさん行くけれど、私たちはなんども同じ店、温泉に通う。仕事終わりにふらりと出かけることもある。
たぶん、半径20キロは私たちにとってとても心地のよい、疲れない距離なのだ。

そう、これはローカル最高!という話ではなくて、
土地と人との相性の話なのだと思う。

ここに、常に動き回ることや日本各地を見て回る人を連れてきて私たちと同じ暮らしをさせたら、窮屈だと思う。一方で、我々があちこちに出かけたら疲れてしまうし、とてつもない虚無感に襲われることだろう。

毎週末張り切って遠出をする家族もいるかもしれないけれど、
私たち夫婦は、いかに家の周辺で遊び倒すかに燃える夫婦だったようだ。

もちろん遠出することで味わえる非日常や、出会える人・場所があることもわかっている。しかしそういうのは、年に少しで良くて、半径20キロをまるで自分の庭のように、「あっちにこの花が咲いた、こっちの様子はどうかな?」と循環することが何よりも好きなのだ。

暮らしに必要なお店もある。遊び場もある、なんなら季節ごとに楽しい。
頑張らない距離。日常に落とし込める距離。きっとそれは人によってさまざまだ。

それがなぜか昔の私は「あちこちにすぐ行ける行動力」のほうがかっこいい・優れていると勝手に思い込んでいた。交通が便利になったことに加えSNSの発達によって色んな遠くの情報が入ってくる。地域おこし協力隊をしていたときも、ずっとフットワークが軽くて、あちこちに行ける人が羨ましかった。行動範囲が広い人の投稿もたくさん見る。素敵だと思えばいいね!もするし、それらも楽しんで見ている。

でも、実際私自身のキャパシティはとても狭い範囲で、近隣を行き来したほうが、「モノ」「コト」を楽しめる人間だった、それだけのことなんです。

自分の生活のキャパシティを決めるのは自分。
里山で暮らすことが実はやっぱり性に合ってたんだなぁと思う武藤なのでした。

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