その道の 陽のさす側で 〜 on the sunny side of the street 〜

私が好きなのは、まずそのタイトル。On the "sunny street" ではなくて、On the "sunny side" of the street。あなたが歩む道全体が明るいわけではなく、その道には、太陽の光が届く場所もあれば、影ができる場所もある。その、陽のさす側へ。そして "life is sweet" ではなくて、life ”can be” so sweet。人生はときに苦い、けれども、あなた次第でそれを甘やかにもできるということ。ごくシンプルな歌詞ながら、私の胸に響くものがあります。以下【超•ゆき訳】を付してみました。

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上着をつかんで 帽子をのせて
心配ごとは 戸口において
ただ足を 向ければいい 
その道の 陽のさす側へ

カタカタって音が 聞こえない?
ハッピーな旋律 君の足音は
人生は 甘くもできる 
その道の 陽のさす側でなら

かつての僕は 陰を歩いてた
ブルースにあわせて 行進して
でももう 恐れないよ
さまようことも 行き交うことも

1セントも 持ってなくても
ロックフェラーみたいに リッチな気分
僕の足には 金色の煌めきが
その道の 陽のさす側で

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NHKの朝ドラ(カムカム)で今朝も泣かされ、あゝもうこれはちゃんと訳しとかなきゃ!と思い立った次第。さてこれから残り1ヶ月、物語はどう展開していくんでしょうか、楽しみです。

このドラマでは、主人公ひなたちゃんの父ジョーがかつてジャズ・トランペッターだったことから、ルイ・アームストロングが歌い、演奏する曲がフィーチャーされていますが、ここでは "urban cool"(mentioned by エスペランサ・スポルディング)な演奏を貼ってみます。エスペランサ、めっちゃかっこいい!

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タップダンスをはじめて、今年で7年目になります。最初は「シムシャム」という、タップダンサーなら誰でも知っている定番の振付を習うのですが、当時から私のタップ先生である、ムラタップこと村田正樹さんのクラスでは、よくこの曲を使ってシムシャムを踊っていました。(あ、ジャズだ!!フォー・ビートだ!)いま思えば、ジャズと共に歩んできたタップの歴史を考えると当たり前のことですが、私はタップに触れて、ジャズを思い出し、ジャズと出会い直しました。当時、その頃の私の支柱であり中心であったものがガラガラと崩れ変化していき、もしかしたら生きていく上でのバランスさえ崩しかねなかった時期でした。そんな時期に、タップダンスは、それこそ私を「ひなたの道」に連れ出してくれた、そう思っています。歌詞にもあります "...and that happy tune is your step" と。

2020年 stay home の時期、東京の自宅から、大阪のタップスタジオ FUMI さんのオンラインクラスを受講していました。「はじめまして」がオンライン、そして、教えてくださる先生方や一緒に習うタップ仲間とやっとリアルでお会いできたのが、その年の秋でした。みなさんと初めてリアルで対面し(人間の "質量" を感じました!笑)すぐに打ち解けて、共に時間を過ごすことの貴重さったら… そんな時間のなか、私が歌い、先生のおひとり、現在は札幌を拠点に活躍なさっている末富凛太郎さんに踏んで頂いた、この動画を貼っておきます。バンバンバザールさんの歌詞で。原詞の意を汲んで大胆につくり変えた、この日本語詞もとても良いのです。


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