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郵便

いくら言葉を重ねても

花弁の先を飄々と攫ってゆくだけの 

蒼い風はきっと

この先も

ふわりと蜜柑色の髪を弄びながら

その行く先を案じ続ける

君の名を忘れることはない

伝わらなかった悲しみも

握りしめたその希石を

どうか

開け放して空に還して


野に風は今日も吹く

私達を包んでは流れ行く

一縷の颯爽とした

祈り


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