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エジプト旅行① l チェンナイからエジプトへ、バーレーン空港経由

インドが Diwali で盛り上がりまくっている10月の後半、チェンナイに来てから初の海外旅行に行ってきた。

もともと中東に行きたくて、特にイスラエルに行きたかったのだが、いろいろな理由で今回は見送った。
近場のエジプトだと日本から行くより若干お安くなりそうだったので、古代エジプトの遺跡と砂漠キャンプを楽しむ旅に変更。
いろいろな方のエジプト旅行記を読んでいると、移動手段(交渉)を現地で整えるのが大変面倒そうだし騙されそうだし気力が削がれそう。限られた時間しかないので、最大限楽しむために現地のプライベートツアーを申し込んだ。
英語ガイドのつもりだったが、日本人の観光客がまだ圧倒的に少ないらしく、差額なしで日本語ペラペラのガイドさんがついてくれた。おかげでかなりエジプトの理解が深まった。

エジプトに行くなら、日本人がほとんどいない今がチャンスです!

ちなみに、2022年6月16日以降エジプト入国の際に必要なコロナ関連の証明書は一切必要なくなった。通常通り、観光VISAだけでOKである。

今回の旅行の予定はこのような感じ。

1日目 午後にカイロ到着
2日目 ギザ観光(三大ピラミッド、スフィンクス)
    カイロ観光(シタデル、ムハンマドアリモスク、考古学博物館)
3日目 飛行機でアスワンへ
    アスワン観光(アスワンハイダム、切掛けのオベリスク、フィラエ神殿、ファルーカ乗り)
4日目 アブシンベル神殿
    アスワンから列車でルクソールへ
5日目 ルクソール西岸観光(メムノン巨像、ハトシェプスト葬祭殿、王家の谷、王妃の谷)
    ルクソール東岸観光(ルクソール神殿、カルナック神殿)
    飛行機でカイロへ
6日目 オアシスへ
    砂漠ツアー(黒砂漠、クリスタルマウンテン、白砂漠)
    白砂漠でキャンプ
7日目 白砂漠観光、温泉 
    カイロへ
8日目 昼便で帰宅



さて、チェンナイからの直行便はないので、バーレーン経由の GALF Air を利用した。早朝便だったので、夜中の2:30に家を出発。チェンナイからバーレーンの空港までは5時間くらい。

バーレーンという国は、あまり最終目的地で行くことはないだろうが、ドバイとかと似たようなイメージがある。物価の高い都会で、観光客はビーチや最新のテクノロジーを駆使したゲームで遊ぶ感じ。

飛行機の窓から見た景色もなんだか未来都市というか異世界。埋立地の形もおかしいし、建物も一色でおもちゃみたいである。

バーレーン空港に着くと中はクーラーで凍えるような寒さだったが、パーカーを着てちょうどよかった。床も壁も白くてつやつやピカピカでとても綺麗だった。電気も明るいし、窓も大きくてとっても明るい。
インドの暮らしに慣れてしまうと、ここは静かすぎて綺麗すぎて、怖い。落ち着かない。

掲示板も親切だしとにかくきれい
荷物検査の機械もなんだかハイテク
人がそれなりにいるエリアでも静か。みんな騒いだり大声出したりしない。


広々としてて明るい
くつろげる場所もいっぱい


そして何より、みんなパーソナルスペースを持って並んでおり、空港のスタッフがひとりひとり誘導しているのに驚く。
「黙って誘導に従って動いていれば目的地に着く」という状態を経験した。
これは日本だと当たり前だったんだろうか、、?すでに忘れてしまったが、インドではありえない状況だったので、軽くカルチャーショックだった。

さて、バーレーン空港はかなり快適で、ネットも時間無制限でびゅんびゅん速くてとてもよかった。たった1時間の乗り換え時間で間に合うか心配したのだが荷物検査もサクサク進み、あっという間に出発。


バーレーン近くの上空。建物がおもちゃみたい
埋め立て地。変な形
これも変な形。なんだか怖い。
食事は普通。ビーフのミートボールはまあまあだった。


バーレーン空港からカイロまでは、3時間半くらい。海と砂漠を超えていく。カイロ上空に着くまであまりこれといった景色はなさそうだったので、爆睡した。

カイロが近づくと、砂漠の中にちょこちょこと街並みやオアシスが見える。
中でも面白かったのが、緑色の丸い円。
ぱっくんみたいなのもいる。これなんだと思います?

眼下に広がる砂漠と、緑色っぽいポコポコ。

これは畑。
スプリンクラーで自動で円状に撒くので、水が撒かれる部分にだけ緑が生えてくる。砂漠キャンプに行ったときにこれがいっぱいあったが、スプリンクラーが巨大すぎて地面からだとこの円状の風景は想像できない。google map でも砂漠に行く道路沿いを拡大するとこの円いっぱい見えるので、探してみると楽しい。
水を供給する色々な装置は砂漠の暮らしでは必須だ。
ちなみにこういうオアシスでもなんでもないところに水を引っ張ってくるには井戸を掘る必要があって、深さにもよるが井戸掘り業者に頼むと最低100万円くらいかかるらしい。


もう少し行くとカイロ上空だ。ちなみにピラミッドも一瞬見えたが、すぐに雲に隠れて写真には残せなかった。残念。

カイロの街並みは、ぎゅうぎゅうに建物が並んでいるのだが、なんだか全部土色。砂漠の砂で建物を作ったような色をしている。ナイル川沿いに少し緑が見えるが、それ以外全部土色。
高層ビルというのもあまりなくて、同じ形の建物が密集して並んでいるので、ずっと見ているとゾワゾワする。

砂漠の延長みたいな色している
ナイル川。中洲が結構大きい
こういう塊の地区がたくさんある
空港近く。この辺も同じ色



エジプトのカイロ国際空港に到着した。

バーレーンとは比べるとさすがに見劣るが、なかなかきれいで大きな空港だった。
シーズンじゃないためか、かなり空いていて、VISAの取得もすぐだった。
入国手続きに進む前、向かって右側にVISAが購入できる窓口がある。

ちょっとエジプト感ある像
ここでVISAのお金払ってパスポートに貼ってもらう。
25USドル、30日間滞在可能
荷物受け取りのコンベアーもたくさん。まだ動き出してなくて待っているようだった。
我々は旅行で荷物預けることはないのでスルー。


空港の出口付近に何種類か携帯会社の窓口があり、SIMカードはここで購入できる。
Orange というところが安いのか評判が良いのか、すごく混んで長い列ができていたが、Vodafone はそこまで混んでなくてすんなり購入できた。
ちなみに私はデジタルデトックスするつもりで SIM カードをここでは買わなかったのだが、この数時間後には諦めて市街の Vodafone ショップで購入した。意志が弱すぎる。

SIMカードをここで買っておくと滞在中楽。


まずは空港からホテルに向かい、チェックイン。
カイロ国際空港からナイル川周囲のカイロ中心地まではかなり距離があり、道路も混んでいるので1時間くらいかかる。
逆サイドの西側にはスフィンクス国際空港という新しい空港があり、こちらの方が中心地からは近いらしい。



カイロで宿泊したホテルはこちら。

サフィール ホテル カイロ فندق سفير القاهرة Safir Hotel Cairo

清潔でシャワーに熱いお湯が出る、とても良いホテル。
ただ google review には五つ星ホテルと書いてあるが、そこまでのクオリティはない。
ここにはまず2泊して、最終日にも1泊した。
スリッパもあったし大満足。しいていえばシャワーの勢いが弱い。

ちなみにアジアの国と同じくエジプトもクーラー効きすぎで室内が寒いのだが、なんでこんなに寒いのってガイドさんに聞くと、「センスがないんじゃないの」って言ってて面白かった。五感と感性を掛けているのか。

エントランス
ロビーはきれいだが凍える寒さ。
入り口で毎回荷物検査がある。
エジプトは観光業に力を入れているので、テロ対策で荷物検査が多い。
部屋は広々としていて清潔感がある
バストイレもまずまず。

とくにピラミッドビューとかではないが、なかなか眺めが気に入った。
土色のアパートに囲まれていて、カイロっぽい。
もしかしてヨーロッパみたいに住宅に色の制限があるのかと思ったが、そういうのは特にないとガイドさんが言っていた。結局砂で汚れるので、色をつけても残らないのかもしれない。

室外機が壁にくっついていて、パラボナアンテナがいっぱい立っている。
この時期のカイロはもうそんなに暑くないので屋外プールは冷える。


さて、この日は組まれた予定はないので、自由に周囲を散策した。
現地ガイドさんいわくこの付近はそんなに治安は悪くないとのこと。
ただ、歩いていると道行く人にじろじろ見られ、笑われた。
インド人にもじろじろ見られることはあるが、一緒にセルフィー撮ってくれとか、単に日本人と話したいという人が多いので好印象なのだが、エジプト人はわからない言葉でにやにやと声をかけてきたり、こっちを見ながらグループで笑ったりしているので、嫌な感じがした。


サフィールホテルから徒歩県内のナイル川近くに、こじんまりとした美術館があり、ぎりぎり開館時間に間に合ったので入ってみた。

ここにくるには大通りを突っ切らなければいけなくて、ホテルのスタッフに聞いたら歩行者渡れるよということだったのだが、びゅんびゅん走る車の切れ目をみてダッシュしないと渡れないのですごく時間がかかった。
インドでは車も牛もリキシャもぎゅうぎゅうなのでもう渡るのに慣れたが、エジプトの幹線道路は混んでる割にそこそこのスピードで車が走っていて減速してくれない。タイミング間違えると本気で轢かれそうになる。隣の現地人に合わせようとしても怖くて無理。

Khalil Museum

ここ、エジプト感が全くないので日本人にあんまり知られていないと思うが、印象派中心に有名絵画の集まった洋館。外国人は入場料100エジプトポンド。(この日のレートで1エジプトポンド=7.61円なので、761円)

なお、エジプト通貨は変動相場制だが、我々の滞在中に政府が13%の通貨切り下げを行い、エジプトポンドが下落。ガイドさんいわく、エジプト政府はちょいちょいこういうことを急にやるので、「まじで迷惑」と言っていた。まあ、急にやるしかないから仕方ないけど、国民にとってはたまったもんじゃない。

さて、この美術館は3時半には閉まるがぎりぎりで入れた。
3フロアあり、1階の受付で荷物とパスポートを預ける。小さな美術館なのでなかなか観光ルートには組み込まれないかもしれないが、日本人の好きな種類の油絵がたくさん集まっているので必見だ。
鮮やかなステンドグラスから螺旋階段に柔らかい光が差し込みとても心地よかった。
写真はダメだそうだがみんな自由に撮っていて、監視役らしきスタッフも若いエジプト人女子グループと楽しそうに談笑していた。


白亜の洋館。


美しいステンドグラス
コロー
モネ
シスレー
ゴーギャン
モロー
同じような時代、同じような系統の、目に優しい絵がたくさんある。


などなど、3フロアどこの部屋にもこの時代の有名人の絵がある。
絶対日本人に広まったら流行るだだろうなという美術館だったので、好きな人はぜひ寄ってほしい。


さて、ナイル川のほとりには広場になっているところがいくつかあり、現地人にとっても憩いの場となっている。

ナイル川と向こう岸のいろんな建物を眺められる。
川に気持ちよさそうに浮いているヨットを見ながらボーっとするのはなんとも贅沢。


カップルが何組か塀に座って川を眺めていた
多摩川の川幅をすごく広くしたような感じ。
直下をみると、ゴミだまり。インドみたい。
ここでヨットやボートに乗れる。
川沿いのアパート、この辺に有名人が住んでいるらしい。
リッチな人の住むあたりは車もきれい

カイロの道路には、牛や馬はいないし、オートリキシャもいない。
バイクもそこまで多くなくて、ほとんど車だ。
エジプトでは国産車はなく、全部外車なんだそうだ。日本車は部品を輸入して国内で組み立てているので、他のヨーロッパの車なんかよりは安価で手に入るそうで、かなり多かった。
日本ではそこそこの新車が200-300万くらいから手に入ると思うが、エジプトでは600万とかするらしい。なので日本人が考えるより車はすごく高価なもの。中古で買って乗り潰すまで使うんだろうと思う。一番人気はメルセデスだが、一般人には高くて手が出ないそうだ。日本で買う場合の倍くらいの値段がすると考えると、確かに一般的な稼ぎじゃあ余裕はないだろう。


うろうろ散歩したあと近くのカフェに寄り、早くも電波が欲しくなった私のSIMカードを購入するため Vodafone shop に行き、夜になった。

空港で買いそびれた人も、街中に携帯ショップがちょいちょいあるので安心ですよ。



夕食はホテル内のピールサイドのレストランで食べた。夜中の2:30から夜中まで動いている計算だったので、かなり眠くて外に出る力はなかった。

ライトアップはムーディ
疲れていたので、ピザとかシーフードとか、エジプトっぽくない料理にしてしまった。美味しかった。

このレストランはエジプト人男性がしっぽり歌を歌っていたり、雰囲気がなかなか良くて、結局滞在中にあと2回利用することになる。


レストランに行く途中、ホテル内にムスリムのためのお祈りする部屋があった。
イスラムの国に来たんだなあという気がする。エジプトっぽいものを見たのはこの日これだけだった。


モスクが書いてある部屋。



明日は朝イチでピラミッドを見に行くため7時出発だ。




エジプト関係ないんですが、India Go! さんで記事を書かせていただいたので、よければご一読ください ↓↓


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