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ファミリー映画会「THE 有頂天ホテル」

コロナウィルスの感染拡大第七波の中、お出掛けもままならないので、何か気分転換をしようかと、お家で映画会を企画。

実態はたいしたことはなくて(笑):
・週末の夕飯の時間に、いつものようにダイニングテーブルに座って食べるのではなくて、テレビの前でピザやサラダをつまむ形式に。
・そして、今までトライしてこなかった、テレビのスクリーンにパソコンをつないで映画を観る、を試してみた(そのために大騒ぎしてケーブルを調達したところが、いかにもアナログ人間っぽい)。
の2点が、”企画”として工夫した点です。

ただ、まったく趣味も好みも違う三世代同居実践中なので、誰が見てもそこそこ楽しめる映画って、ある?と最大公約数を求めて悩んだ結果、「寅さん」を私が却下したので、三谷幸喜監督作品にしようということになり、「THE 有頂天ホテル」に落ち着きました。

私は最近、日曜日の大河ドラマ「鎌倉殿の…」にはまりきっていて、今さら三谷監督のセンスのすばらしさに驚いているくらいなので(遅すぎ…)、そしてキャストも素敵なので大賛成、となりました。

このコメディ、年の瀬のカウントダウンを控えたホテルの舞台裏のほんの2時間ほどの間に、これでもか!ってくらいに次々に起こるアクシデントを描いています。複数のまったく関連ない登場人物の過去と現在が絡みあい、それがドタバタとアップテンポで進んでいくので、ストーリー展開に集中することで現実を忘れられて、そういう意味で気分転換にはもってこいですし、大いに笑えるのでストレス解消にもちょうどいい。

でも、はっきり言って、三世代はムリがあったかも、という感じでした。80代の母は最後まで観てましたが、多分、誘われたから義理で座っていたのかも? 見てる最中も後も、一言も感想は聞かれませんでした…(本人の志向も大いに関連すると思いますので、一般的にご高齢の方に理解できない、受けない、という風には思いません)。

とにかくドタバタ劇なので、特に感想を述べるほどでもなくて、とにかく、まだ観てない方にはお勧めですが、敢えて言うなら;

登場人物が、主人公の役所広司演ずる元演劇人のホテルマンは何年ぶりに職場でばったり出会った元妻に見栄を張りたいばかりにバレバレのウソをつき、その嘘を通そうとするのでどんどん事態がたいへんになる。佐藤浩市演ずるいかにも見るからに悪徳政治家(でもその悪さ加減がカッコいい!)が最後に人間の弱さを垣間見せて可愛く思えたり(ま、佐藤浩市だから、もあるでしょうが…)、とにかく、どの人もしょうもない感じなのですが、でも、それぞれの立場で精一杯生きている姿を描いているところに、三谷監督の人に対する愛情を感じられるような気がしました。
別に成功者でなくても、悪徳でも(本当はダメだけど)、夢破れてても、いいじゃない? みたいな。「そこに安住していろ」と甘やかしているわけでもないけれど、今いるところから、もっとハッピーになっていこうよ、みたいな?新年を迎える場面設定ですから、そういうメッセージなのでしょうか?

話は変わりますが、オダギリジョーが、まったく冴えない役柄で(!)、映画観ながら「どこにオダギリジョーが出てるの?」とわかりませんでした。オダギリジョーが、あんなに冴えない風貌になれるあの変身ぶりは、昔見た「ツーリスト」のジョニー・デップのカッコ悪さを彷彿とさせました。ジョニー・デップがあんなにカッコ悪さを”演じられる”、というところに、改めて彼の演技力の高さを感じたというのか…(そういう感想って、浅いですね、すみません)。

そういう意味では唐沢さんも同様。見終わって映画情報で確認して「え、あの役だったの?!」とビックリ!役者さんの役者ぶりというか変身ぶりはすごいですねえ、本当に。

別に、イケメンだからってイケメンの役でなくてもいいのでしょうが、私としては、イケメンはやはりイケメンとして観たい願望は、あります。

とにかく集中して観てしまい、あっという間の136分! 見終わった瞬間に、「続きを観たいなあ」と思いました。続編、期待します!!!

※冒頭の写真は、Michelle Raponi Pixabayからの画像です。Thank you!

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