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【読書】『100歳ランナーの物語 夢をあきらめなかったファウジャ』

新聞に小さな広告が出ているのを見て興味を持った本です。実在の人物の話を絵本にしたものです。

生まれつき足が弱く、「歩くのは無理だよ」とまで言われていたファウジャ。それでも歩くための練習を続け、5歳で歩き始め、15歳で1.5キロを歩けるようになります。その後も挑戦を続けたファウジャは、80歳を過ぎてインドからイギリスに移り住み、89歳でロンドン・マラソンの42.195キロを完走します。そして100歳になったとき、カナダでフルマラソンに挑むことに、、、。

こんなすごい方が、いるんですね。以前に自分が参加した30キロほどのトレイルランの大会で、70代の方が完走されたという話を後で聞いて「それは天晴れ!」と思ったことがありますが、この絵本からも同じような感銘を受けました。健康を保てば、そして走る気持ちを持ち続ければ、ランニングは何歳になっても続けられるのだと改めて感じます。

絵本のモデルとなったのは、ファウジャ・シン(Fauja Sign)さん。この本が出版されたのは2020年ですが、108歳になったファウジャさんが「はじめに」という文章を寄せています。その最後で、ファウジャさんはこんなことを書いています。引用します。

もしかすると、あなたがいつか、わたしの最年長マラソンランナーの記録をぬりかえるかもしれません。そうなってくれたら、とてもうれしいです。

そんなことを目指すなんてことは私にはとても言えませんが、60歳になってもフルマラソンを楽しんで走っていたい、というぐらいのことは私でも目標にできるかもしれません。まだまだ先のことではありますが、そんな気長な目標を持つのは楽しそうです。

絵本ですが文字数がそれなりに多く、大人でも十分に楽しめると思います。巻末には、日本語版の監修をされた金哲彦さんの解説文もあります。ランナーにとって、楽しみの多い本です。

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