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マムシの3倍の毒!?探せ毒蛇"ヤマカガシ"!!

     1.【はじめに】

※大変危険ですので、もし毒蛇を見つけても決して触らないようにして下さい。














………いないかぁ













あ、どうも。

イシガキと申します。






毒…

英語で言えばPoison、Venom、Toxin みたいな?

Poisonは毒全体のこと。

Venomは爬虫類とか昆虫の毒腺に由来する毒のこと。

Toxinは毒素のこと。


突然ですが、皆さんは「LD50」という値についてご存知ですか?

これは「Lethal Dose 50」の略称で「半数致死量」とも言われ、主に毒の強さを数値で表すときに使われる値なのですが…

体重1kgあたりの毒の用量(mg)で表し、単位は(mg/kg)となっていまして…

これをすっっっっごい大雑把に説明しますと、一定の条件下でその物質を実験動物の一群に投与した際に、その半数が死亡する投与量を体重で割った値で表しています。

例えばカフェインをマウスに経口摂取させた際のLD50は130mg/kgですので、体重64kgのぼくが経口摂取した時の危険量は130×64=8320…8.32g×64…?(よく分かりませんしたぶん間違ってますごめんなさい)となります。



なるほど、まるで意味がわかりませんね。

↑の説明とか自分で書いててマジで意味分からんかった。

とにかく金輪際ぼくに数字の話をさせないで下さい。気が狂いそうなので。


取り敢えず、LD50(mg/kg)での数字が小さければ小さいほど危なくて強ぇ毒ってことです。



そんでもって、↓に書かれているのは皮下摂取でのLD50です。

(mg/kg)

ハブ=54
マムシ=16
ヤマカガシ=5.3


ハブ、マムシ、ヤマカガシは日本でよく見かける蛇の内、毒を持っている3種類になります。










…お気付きでしょうか?







ヤマカガシ=5.3








なんか一匹だけ単位がおかしいやつがいるぞ…









そう、つまりはこの「ヤマカガシ」、激つよの毒を持つ蛇なのです。



「一体どんなところに居る蛇なんだろう?」



写真では見たことがあります。

赤と黒のまだら模様で、光沢があって綺麗な蛇…










「あ~~~~~~~~~~生でヤマカガシ見てみてぇなぁ~~~~~~!!!!!」







そんな危ない蛇に魅せられて、ぼくはこの「ヤマカガシ」を探すことにしました。









       2.【捜索開始(1日目)】

1日目、「ヤマカガシ探した~ろ」と思い立ったその日のぼくの考えとしてはこうでした↓


(先ず大前提として、生き物は何であっても食べ物が無ければ生きていけないだろう)

(そんで蛇って生き物はたぶん……夜行性?なんじゃないかな?)

(カエルとか食べるんだろうなぁ…)

(あ、そういえば河川敷とかによく"マムシ注意"って看板があるわ……ならヤマカガシも水辺に居るんかな?)

(実際、夜の河川敷で何回か蛇見てるしなぁ…)


そんな思考から、導き出された答えは「夜の田んぼの周りを探す」ことでした。



おおよその生息地が分かったら早速出発!!







「さ~て蛇はどこかな~」















恐らくヌマガエル

「あ、カエルいた。かわい~^^」







ムシヒキアブの一種

「なんか食ってらぁ^^」












早すぎて何かわからなかった

「なんか綺麗なのいた~^^」











アシダカグモ

「アシダカグモだ~かっこE~^^」














ショウリョウバッタ

「ばったがさんらんしてりゅ~^^」























……………。












……で?

本題の蛇は何処にいるんですかねぇ…



まるで見つかる気がしないょ…

ろくに知識もつけずに憶測だけで蛇を探しに来たので当然ですが、それにしたってどこにもいない。




仕方ねぇ、出直すか。








     3.【捜索2日目】


2日後、夜に少しだけ雨が降ってから明け方になって晴れまして、丁度良い条件が整ったように思えましたので、田んぼに来ました。

というのも、「マムシ」は夜行性ですが、ヤマカガシは昼行性らしいのです。

そしてどうやら、雨が降ってから暫くして日が差すと、人間と違って変温動物である蛇は、体温を調節するために陽に当たりにくるそうな。









ゆーちゅーぶで見たのですが、こんな朽木の下にいたりしそうじゃないですか?




















………………。






スッ…














今日も埼玉県は平和です!!!!!!!!!!










     4.【捜索3日目】



またまた早朝。


ゆーちゅーぶで見たのですが、こういう積み石の隙間にいそうじゃないですか?











………………。












今日も埼玉県は平和です!!!!!!!!!!









      ~お昼時になりまして~

この日はよく晴れていて、河原では網を草陰につっこんで小魚やエビを探している親子がいらっしゃったり、バス釣りをされている方も何人か居ました。

そこでいろんな人にお話を伺うことにしました。




ぼく「すみません、この辺でヘビって見ませんでしたか?」





親子「うーん、よく散歩しに来ますけど、脱け殻とかも見たことないですね~」

釣り人「見たことないっすねぇ」


老夫婦「…まぁ、居るにはいるよ」





と、探しているそこら周辺では皆さん実際に見られた事はないようでして。


でもやっぱり、ぼくの見立てだと居ることにはいそうなんだよなぁ。


やっぱり夏は晴れてると気温が高すぎるから、探すなら曇りの日とかですかね?









      5.【捜索4日目】

この日は雨が止んだ後に良い感じに曇っていたので、少しだけ離れたところの田んぼに向かうことに。


ひろーーーーーーーい









ちょっと歩いていて気が付いたのですが、そこら辺の畦道に、素早く動き回る"何か"が居ました。

ソレは遠くの方で目が合うと、すぐに稲の隙間に逃げ込んで姿を隠すのです。

(何だろう?)

(ハクビシンにしては小さいし、アナグマにしても小さいし、猫にしてはしっぽが細くて首が長いし、タヌキにしては色が茶色すぎるなぁ…)






(あ、イタチか)



そう、イタチです。

逃げ足が速すぎて写真こそ撮れませんでしたが、イタチがちょろちょろとそこらを走り回っています。

可愛いなぁ…なんて気を取られながら歩いていると、その辺に転がっている木の枝やら細長い草が蛇に見えてきてしまって仕方がないのです。


蛇…?じゃなかったわ

家を出たのがお昼過ぎ。

暫く歩いているととっくに日が傾いてくる頃に。

折角なので田んぼでよく見かける生き物の写真を集めてみることにします。



ハグロトンボ

こちらは河川敷等の水辺でよく見かける綺麗なトンボ。

このトンボは蝶々のようにひらひらと羽ばたくのが特徴的ですね。




アマガエル

いつもよく見るのは茶色のヌマガエルですが、たまに緑色のアマガエルがいたりもします。




こちら田んぼでよく見かけるハチの巣。

ある程度近づいてもこちらに向かってきたりしないので、恐らくそこまで危険なハチでもないのでしょう。



イナゴ

こちらは佃煮にして食べると美味しいと噂のバッタ。

昆虫食の入り口としては最適な気がするのですが、皆さんはイナゴ食べたことありますか?

ぼくは無いです。

アリなら食べたことがあるのですが…








あ~

蛇はいないなぁ…

帰るか…






 



……………………あッ!!!!?




 









ええそうです、その時、確かにぼくはヤマカガシを見たんです。

稲の隙間から顔を覗かせるその姿、夕陽に照らされ、赤い鱗は輝いていて。

見惚れていたのか、カメラを構えるのが遅れてしまいました。

(リュックにスマホしまってたハズ…!)

リュックの中をがさごそ漁ってみましたが、そこにはスマホがありませんでした。

ヤマカガシはゆっくりと、田んぼの奥の方へ踵を返し、ぼくの前から姿を消しました。


それまで確かに居た場所に、急いでカメラを向けてシャッターを切っても、そこにはもう何も写っていません。

やらかしました。



でも、ここにはヤマカガシが居る。

ぼくのこの目で見たのですから。















      6.【捜索5日目】

ついに夢にヤマカガシが出てきました。

"蛇使い"を名乗る若い男性がぼくに近づいて来て、太く大きなヤマカガシを「首に巻け」と言うのです。

男が両腕で抱えているソレに恐る恐る触れようとすると、勢いよく首に噛み付いてきました。

痛みの後ですぐに身体から力が抜けて、ぼくがその場に倒れこむと、徐々に視界が暗くなって行きます。

そして目が覚めました。


スピリチュアルな刺激を求めている人からすると、蛇というのは重要な存在だそうですね。

ぼくが夢の中でヤマカガシに噛まれたのは首の付け根辺りです。



急所を蛇に噛まれる夢は「仕事運や金運がアップする良い夢」らしいですよ。

また別の方は「人の信用を失う」ことを意味している、と仰ってたりしますね。

またまた別の方は「お金を失う」なんて言ってますね。





みーんな言ってることちげぇや。あほくさ。

ぼくは自分にとって都合の良いことを言ってくれる占いしか信じません。

星座占いも一位のときしか信じないので。




…………まぁ信憑性ってやつは一旦置いといて。


ぼくの頭の中はこの時点で蛇のことで一杯でした。


早朝、また同じ田んぼに向かいます。

折角なので、今日は畑の様子を伺いにいらっしゃったであろう方にお話を聞かせていただくことにしました。







お話をしていただいた男性

「蛇ならよく出るさ。ただ少し時期が早いだろ」

「マムシなら捕まえてよく食うよ」

「ここらではよくアオダイショウとマムシとヤマカガシを見るなぁ」

とのことでした。

ついでに「その辺を素早く動き回ってるのってイタチですか?」と訊いてみますと…

「ありゃイタチだな。俺も昔ここでイタチに痛い目食わされたよ。飼ってたウコッケが襲われて殺されちまったんだよ」

とのことです。

イタチって意外と凶暴なんですね……




何にせよ、この辺では稲を植えたばかりの5月中か9月の下旬によく蛇が見られるそうです。

尚、現在は8月上旬、そりゃ見つからない訳だ。


結局、この日も駄目でした。








        7.【捜索6日目】

この日は雲も無く快晴でした。

既に夕暮れ時。

また吸い込まれるように田んぼに向かって自転車を漕ぎます。



あれ!?蛇の脱け殻じゃね!!??





プラごみでした。





道中、川沿いの背の高い藪が刈り取られ、新しい道が出来ているのを見つけました。


そこには小さな川から繋がった、水溜まりとも呼べるような小さな池が。





えびがいました。










それよりもっとチャリ漕いで、いつも見ている田んぼに到着。

















…………………んん????





















































いた!!!!!!!!!!!!!!!!






しかし草の下でとぐろを巻いていて、綺麗に写真が撮れません。


お顔を見せていただけませんか……?



そっと、持っていた網の持ち手の方でつついてみます。



しかし、優しくつつくと、ヤマカガシは土の中へと潜って行ってしまいました。











         8.【まとめ】



一先ず、ヤマカガシの写真を撮ることが出来ました。

言うてもこんな写真ですが……

(※ごめんなさい!全体像は画像検索して見てみて!)


まぁよしとしましょう。

ぼくがずっと見てみたかった、その綺麗な蛇を二回もこの目で見ることが出来たのですから。

気温、天候、時間、何が彼らの行動に関係しているのか分かりませんが、きっと全てが彼らにとって重要なのでしょう。





近くに居たカブトムシ

さて、ぼくは今回初めてクワガタムシ以外の生き物を探してみました。

それに「この蛇を探そう」と、特定の一種類の生き物を探し回ったのも初めてです。

蛇について詳しい方からしてみればしょーもない結果になってしまったかと思われますが、ぼくにとっては貴重な経験でした。



蛇探しもこの記事書くのも楽しかった!!!!


皆様も是非、自然に触れ、珍しい生き物や植物を探しに出向いてみてはいかがでしょう?

新たな発見があるかもしれませんよ。



            おわり


(記事作成者:イシガキ)

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(instagram: https://instagram.com/yurukansatsu?utm_source=qr&igshid=MzNlNGNkZWQ4Mg%3D%3D)

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