こんなにも変わったのに、こんなにも何も変わらない

ちょうど1年程前の、5月最後の日曜日。
それが元気そうな母を見た、最後の日だった。

叔母の家に行くというので、一緒に連れて行ってもらって。
その時に、大喜びで出迎えてくれる犬の動画を10秒だけ撮った。

その中に、叔母に話しかける母の声が入っている。
普通に元気そうに、ごく何でも無い感じに話していて。

これが3ヶ月後にはまともに話す事もできなくなって、死にかけてるなんて…
今でもまだちょっと信じられない気持ちになる。


今朝は、夢の中で。
亡くなる数ヶ月前に一緒に待ち合わせて、ごはんを食べに行った事を
回想していた。

(ああ、これからはこの時の事を何度も思い出すんだろうな…)
って、1つ1つそこでの会話を思い浮かべていたんだけれど。

目が覚めたら。
そんな素敵で平和な思い出は存在していなかった事に気がついた。



母とは、特別に仲の良い母娘だったとは思わない。
むしろ子供の頃の事を思い出そうとすると、不満ばかりが出てきてしまう…。

そんな関係だった。

だけど、不満があるという事は期待への裏返しで。
きっと誰よりも拘りのある相手だったのだろうと…
亡くなってから気がついた。


今朝は、そんな風に母の事を思い出していたんだけれど。
ふと悲しくなった。

こんなにも変わったのに、こんなにも何も変わらない。

気持ちの上では母の死を通して、こんなにも変わってしまったのに。
生活自体は離れて暮らしていたせいか、こんなにも何も変わらないなんて。

なんだかその事がとてもせつなくなって、少し泣いた。

サポートはたぶん、うちのかわいいワルチーズのおやつか好物のささみに化けます…!