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NPOでのボランティアが越境学習であった話

先週は阪神大震災から28年目というニュースを目にしました。
私は当時、中学3年生でしたが、このニュースが朝飛び込んできた際は、現実とは思えず、茫然とテレビを見ていたことを覚えています。

それから2011年を起きた東日本大震災は、東京にいて強い揺れを体験しました。
当時、私はオフィスにいましたが、壁にヒビが入り、ぐらぐら揺れる中で
天井が落ちてくるかもしれない、と不安になりながら、揺れがおさまるのを待ったことを今でも覚えています。

地震発生から1年くらいして、私はNPO法人ETICが立ち上げた右腕派遣プロジェクトという活動にボランティアとして参加するようになりました。

このプロジェクトは被災地で再生と復興にかかわる事業を行っている方に
右腕として活動したいという人を募集し、現地に派遣するというものでした。東北には何度かお邪魔してインタビューをしたり、東京の編集会議に参加しました。

現地で活動されている事業者は話から、目の前の切迫感のあるリアルなニーズに突き動かされ、この事業が必要だと熱く語られるのを聴くと、心が動かされました。

また、ボランティアの大学生や社会人の方と共に編集会議に参加することも、有意義な経験でした。

10歳くらい年下の大学生や、本業では接点のない業界の方と、上下関係なく一緒に会議をする機会など普段はありません。

ライターとして記事が書ける人、編集ができる人、デザインができる人等、
いろんな人が自分のスキルで貢献されているのをみると、自分にどんな強みがあって、どの領域で貢献できるかを考える機会になりました。

このように、普段の職場を離れて、業界、年齢、地域を超えたチームでの仕事に身を置くと、私は何ができるのか、何がやりたいのかをという問いが自らに立ちます。

そのことが、自分を振り返り、自己理解を深める経験を与えてくれたと振り返って思います。

さて、今、越境学習という概念が注目されています。

※石山先生の「越境学習入門」お勧めです
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000075.000082530.html

書籍では、普段とは異なる場に身をおくことで、自分のこれまでの在り方を客観視し、常識だと思い込んでいた考えを修正したり、自身が大切にしたいものに気づいたりという学びを得ることができる。このような学びのプロセスを越境学習としてまとめています。

前述の私のボランティア経験はまさに越境学習であったのではと思います。

これまでは、学びというと、資格をとったり、マネジメントスキルを身に着けたり、新しく何かを得るというイメージが強かったように思います。

ですが、変化に向き合うことが求められる組織にとって、自分の価値観が揺らぎ、異なる捉え方をできるようになったり、既存の在り方をアンラーニングする力も重要性が増しています。

私は今、東京と熊本を行き来しています。ある意味、越境しながら、変化の触媒として、今の立ち位置を強みと認識して、自分自身も学びたいと思いますし、関わる人にも、気づきを提供していけたらと考えております。

また来月もよろしくお願いいたします。

2023/1/24  VOL146  sakaguchi yuto

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