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スペインの美術館が教えてくれた事。

いきなりですが

こちらの2枚のイベントフライヤーを見てください。


どちらもかわいいでしょう、、、☺️✨


二つとも私が制作したイベントフライヤーです。

こういったカラフルで

たくさんのキャラクターがいるデザインが好きなのですが、

この二つの作品には私が

「成長したなぁ」

と思える違いがあります。


ヒントとして

上の作品はヨーロッパに行く前に描いたもの、

下の作品はヨーロッパから帰国してから描いたものになります。

わかりますでしょうか?


答えは「色の数」です。

白黒除いた上で、

上の作品はおそらく20色以上、

同じ色でも微妙にトーンの違う色も使ってます。


対して、下の作品はたったの6色のみ。

どちらもカラフルに見えますが

色の統一感が違います。


どちらかというとデザインとして見やすいのは
下の方。

上の作品はごちゃ混ぜ感あって良いですが、

とっ散らかってて情報が見づらいです。


他にも過去の作品を見ていただけると


そして最近


カラフルな絵が好きな僕は

色んな色を使ったらそれっぽくなるかな?

と安易な考えでイラストを描いていました。

私はスペインにてたくさんの美術館を訪れ、

色の統一性の重要さに

"今更"気づいてしまったのです。


ではここで、

スペインで衝撃を受けた名作絵画達を

ご紹介しましょう。

名前のわからないやつもありますが、

ご了承ください。


モーリス・ド・ヴラマンク 「Vase of Flowers」

近くで見ると油絵具でベターっとぬった

荒削りのように見えて、

陰影がはっきりしているので

立体的かつリアルに見える不思議な作品。

全体的に濃い青ベースの色合いなので

反対のオレンジがとても映える

素晴らしい配色ですね。



マークロスコ 題名不明

写真撮るの下手ですみません笑

これ、皆さんが思う5倍はデカいです。

デカい上に中央の深緑が、

暗い森の奥をみているような錯覚に陥ります。


さらに手前に

ゆったりとしたソファーが置いてあって、

座って深く呼吸をしてふと作品を見いやると、

そのまま絵画の中に吸い込まれてしまいそうです。

僕が子供の頃、

ニュースでマークロスコのオレンジ2色で

ベタ塗りしただけの作品が

日本円でなんと

26億3000万円で落札されたのを見て正直

「はぁ?!」

と思いました。


オレンジ色で塗りつぶしただけやん、、、

と思っていましたが、

十数年後にマークロスコの作品の実物に出会った時、

ようやくその金額の意味がわかりました。


芸術ってわからんね。



バルテュス「トランプの勝負」

これはシンプルに「かわいい」笑

ストーリー性があって微笑ましいし、

2人の関係性も気になるところ。



J・ミロ 「スペインの踊り子」


どこが踊り子やねん


僕も最初そう思いました。

左下に貼ってあるへの字がダンサーらしいです。

まさに究極の抽象画。

ぼくがミロにハマったきっかけの作品。

なんかもう、アートって

これくらい自由で良いんだなということを

突きつけられました。



パブロピカソ 名前忘れた


なんだこいつ


馬、、?ワニ?恐竜?

この三本線なに?

ピカソは奇抜で

メッセージ性のある作品が多いイメージでしたが、
こういうのも描くんだなというのと、

やはり初見でのインパクトが強かった。

こういうのを見れるので美術館はやはり面白いですね。


theo van doesburg 「compositie XX」


今回本題となる作品。

色と四角だけで惹きつけられる。

絵は色だけでも人を魅了することができるんだぞ

と言わんばかりの説得力があります。


この絵は赤、青、黄色、黒、灰色、白の

六つの色しか使っていません。

それぞれバラバラの色ですがよくみてみると、

色のトーンが一緒なのがわかります。

試しに、この写真からお絵描きアプリで

色を抽出して自分なりに描いてみた
三作品がこちら

なかなかにアートな作品になりました。

色のトーンを揃えることで

絵にテーマ性を帯びた気がします。

これに気づいてからは

めちゃくちゃ絵にハマりました。

あのスペインでの思い出を忘れないぞ!

という意思の元、1日3枚ずつ描いてました。



僕は普段、アイビスペイントという

お絵描きアプリで描いています。


アプリなので、色のトーンを揃えながら描くのは

簡単なのですが、

実際に絵の具で色を作りながら描くと思うと、

大変な知識と技術が必要だということを

実感しました。



そして、アートは自由です。


子供が描いた絵も、ピカソが描いた絵も

どちらも素晴らしく価値があります。


バルセロナで見たピカソ美術館は本当に面白く、

若い頃の絵は天才と言われるのに相応しいほど

上手くて「これで、、、18歳?!」と

驚愕するほど。

やがて歳を重ねるにつれて

キュビズムの道へと進むピカソ。
 

最終形態はもう、

子供の絵のように無邪気で純粋なアートが

そこにありました。


ピカソがようやく、

翼を手に入れたんだなと思うと、

僕は初めて美術館で「感動」を覚えました。


ピカソもミロもダリも

たくさん積み上げてきたアートの理論を

砕いては再構築し砕いては再構築を繰り返して

アートの歴史を変えてきたのだと思います。

そんな歴史を直に見れる美術館は

私に色の重要性や、自由さ、

アーティストとしての人生観を

教えてくれました。


つまりアートは

「"理論"を使っていかに冒険できるか」

であると思います。


だから今の僕は、

絵を描くのが楽しくてしょうがないです。



もっともっとたくさん描いて、

「色の冒険」を続けていきたいと思います。



おわり

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