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Zenical Design 禅デザイン

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美しく生きるとは、終わらない自問自答と共に生きること。 Zenical Designは使用者に問いを喚起する禅的なデザインです。 テクノロジーはこれまでの『正しさ』を溶かし、個… もっと読む
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矛盾と葛藤の庭で

矛盾と葛藤の庭で

こんなに荒々しかったっけ。。。
東福寺の南庭にある枯山水は不自然なかたちで石が突き刺さる。
置いてあるとか、寝てるとかではなく、突き刺さって立っている。

写真は2枚とも禅宗 臨済宗 東福寺派 大本山 東福寺の方丈南庭 木村撮影
まっすぐに地面に突き刺さっている。

今までにも枯山水は見たことがあったはずだけど、
「なんかわからないけど、いいなあ」くらいの楽しみ方で。

今回改めて見てみると、わ

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禅と枯山水のちょっとコムズカシイはなし。完結編

禅と枯山水のちょっとコムズカシイはなし。完結編

さて前回のつづきです。この前は日本庭園とはどんなものか、枯山水は初期と現在のもので全然違うものだったというところまで見てきました。

今回は枯山水と禅を結びつけた人物は誰なのかについてから始めます。

気さくで愉快な人だった?夢窓国師によって枯山水は禅と密接する禅宗寺院に特有の『作庭思想』を生み出した人物は夢窓疎石(国師)という人です。この夢窓国師は非常に興味深い人物ですが、彼について書き始めたら

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禅と枯山水のちょっとコムズカシイはなし。前編

禅と枯山水のちょっとコムズカシイはなし。前編

14歳、龍安寺に一目惚れ枯山水は岩と砂利と苔で作られた日本式庭園の1つです。
有名なのはやっぱり京都の龍安寺でしょうか。

龍安寺にて木村が撮影
朝8時くらいに行ったら独占状態。肌寒い風のなかに陽の光が射してほんのりとあたたかく。鳥のさえずりが心地よくこころを撫でてくれます。

この龍安寺は禅宗 臨済宗 妙心寺派のお寺です。
つまりは禅寺なんですね。

私が龍安寺に初めて行ったのは中学の修学旅行で

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禅と茶と「無意識」の一隅

禅と茶と「無意識」の一隅

茶禅一味茶禅一味(ちゃぜんいちみ)という言葉を知っているでしょうか。
これは『茶道は禅から起こったものであるから、求めるところは禅と同一であるべき』という意味の言葉です。

私は今年から茶道を習いはじめ、そこで茶道と武士の関係を知り、さらに武士と禅の関係へと興味が広がって行きました。そうして勉強していく中で、なんと茶道と禅には密接な関係があると知り、『こことここって繋がってんのか〜!』とおったまげ

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